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第125話 最後の国にやって来ました。

 朝食を作り、まだ皆が寝てるので、明るくなったバージョンの孤児院を見ようと表に出ると


「おい! ガキ! 見ろよ孤児院が元に! いや、前より綺麗になってるんだ!」


 昨日ここまで送ってくれたおっちゃんやん。


「おはよ、おっちゃん早いな、今からまた出勤か?」

「おう、じゃなくてだな! 孤児院が!」

「良かったじゃん、これで孤児のちびっ子達の家の心配無くなったんやろ?」

「ま、まぁ、そうか、良かったんだよな? や、でもだな普通はビックリするだろ!」

「自分でやった事を自分では驚けやんて」

「へ? 自分でやった?」

「土魔法得意だしな(笑)」

「そ、そうなのか、土魔法······俺もやろうかな」


 てか、見物人が多いな。


「おっちゃん仕事は良いの?」

「そうだった! じゃあな!」


 おっちゃんは走って集まっている人達を避けながら見えなくなって行った。


 とてとてとてとて×多数


 ちびっ子達が孤児院に近付いてくる、テント暮らしの孤児達かな。


 後ろから1人お婆さんが歩いてくる、俺の横を通り過ぎる時についでやし、クリーン! 全員分! ほいっと!


 薄汚れた子供達がピカピカキューティクルが天使の輪になり孤児院の中に消えていった。


 きゃっきゃっと騒ぐ声がきこえてきた。


 ナビ、宝箱の容量のデカいのに食料積めてキッチンに、その他諸々(もろもろ)魔道具も付けたいから補助頼むね。

『は~い♪ 考え得る全てを』

 ありがと、ほいっと!


 中からきゃ~! とか、すご~い! とかの歓声が聞こえてきた。


『魔道具も魔石の交換で大丈夫な物にしましたよ』

 ありがと、後は盗難防止とかの色々付与やね、ほいっと!

『良い感じですね』

 んじゃ、戻って朝ごはんかな。





 朝ごはんを食べ終え冒険者ギルドに俺達も出勤。


 いなばは、大物と格闘中とのことでいなばの収納に朝ごはんを入れておいた。


 まずはアンラのパーティー登録からやね。


「朝やから混んでるな」

「並んじゃいましょう、こっちが1番後ろです!」

「アンラ、走るなよ、朝はいっぱい人がいるからな」

「はい、慎重に行きます」



「もうちょいだな」


「何だ、アンラ、まだ冒険者やるつもりか! 邪魔なんだよ!」


 誰だ?

『苛める子達ではないですか?』

 ああ、あれの効果は無くなって新規が増えないだけか。

『その様ですね』


「おら! そこの場所は俺達がもらうからさっさと消えろ!」


 手をだしかけたので


 シュ

 回復、腕はそいつのアイテムボックスへ

 シュ


「おろっ!」

「あはははは! 何やってんだよ空振りなんかしやがって、オラがやってやる!」


 シュ

 回復、足はそいつのアイテムボックスへ

 シュ


「はれっ!」


 ズダン


「お前ら2人はふざけ過ぎだ! 俺が引きずり出してやる」


 最後の1人が捕まえようと両手を広げ近より


 シュ

 回復、両手をそいつのアイテムボックスへ

 シュ


「避けんな!」


「無い、俺の右手が無い!」

「右足がオラのオラの右足ぃー!」

「何騒いで······手が······なぁぁぁぁぁぁー!」


「何の騒ぎだ!」

「ギルマス! 腕が!」

「オラは足だ!」

「両手無い······」


 ナビ、ハゲ&不能ポーションね

『はい』

 転移!

 パッ


「おい! お前達その頭は何だ! 髪が全部抜けてしまってるぞ!」


 俺は、


「病気じゃないの?」

「病気?」

「じゃなきゃ呪いとか?」

「ふむ、鑑定では不能か、それ以外は普通だな」

「へ? 不能ってまさか」

「ステータス! 俺が不能······」

「オラも······」

「とりあえずお前らはその様子なら冒険者は無理だな、ギルドカードを出せ、引退登録をしておく」

「「「なっ!」」」


 俺達は前に進み、順番を待つ。


「ユタお兄ちゃんありがとう、私、身体が動かなかったよ」


 なでなで


「そんな時は俺が守るし、皆も守ってくれる」

「はい、私も守れるように頑張ります」

「せや、頑張ろう皆でな」

「守る~♪」

「防御ぉ~♪」

「うふふ」×3


「空いたな行こう」

「は~い♪」×4


 受け付けへ進みパーティー登録を済ませ、ダンジョンの方はアンラに任せる。


「次はこれをお願いします、あの、騒がない様にお願いしますね」


 アンラが木札、ギルドカード、ダンジョンカードをお姉さんに渡す。


「はあ、お預りします」


 お姉さんは、なんやコイツらみたいな顔で


 カタカタカタカタ


 魔道具に打ち込みアンラのギルドカードを通し、ダンジョンカードを通し震えだす。


「お姉さん、騒がないで下さい」

「は、はい、少々お待ち下さい」


 プルプル震えながらギルドマスターの机の方を見て戻っているのを確認してから立ち上がりギルドマスターの元へ


 小声で何かを話すと


「なっ!」

「お静かに」

「わ、分かった報酬だな」


 俺の耳になんとか聞こえる声で話をして、ギルドマスターは引き出しの鍵を開け、木箱を取り出しこちらに向かってくる。


 神眼! 偽物ですやん!

『ギルド内には無いですね』

 この国の王都やろ? お城か?


『はい、この国の黒貨は城にしかしありませんねお宝セットしました』

 ありがと、収納! 転移!

『また更地ができましたね』

 やね、こっちは


「報酬になります」

「開けて見せてくれる?」

「はい」


 パカッ

 シャッ


「それ何?」

「報酬ですが」

「そんな報酬やったかな? ちゃんと見てみなよ」

「はぁ、鑑定、なっ! これは······」

「騒がないでね、とりあえず本物下さい」

「いや、国からはこれしか預かってない」

「無いなら他の国のギルドでもらうよ、手続きしてね、アンラのギルドカードにいれておいてもらえれば大丈夫です。」

「かしこまりました、手続きを」

「はい」


 カタカタカタカタ


 打ち込み、ギルドカードを通し、アンラにギルドカードを渡した。


「ありがとうございました、私達が出た跡に発表してくださいね」

「分かりました、ありがとうございます」


 冒険者ギルドを出ると出たすぐ脇にさっきの3人が座り込み、項垂(うなだ)れているが声はかけず、路地裏に向かい、持ち運びハウスに転移した。


「到着! うおっ!」

「お帰りユタ! 釣り上げたぞ!」


 いなばは、2.5メートルを超えるヒラマサを両手で頭の上に(かか)げている。


「デカっ! いなばは、釣り名人だ!」

「にゅふふ、頑張ったよ」


 なでなで


「葉月に料理してもらわないとな」

「うん、もう頼んできた、ん? 魔王だぞ」


 いなばは、ヒラマサを収納に入れ、手はクリーン。


「初めまして、アンラです、この(たび)妻の1人になりました、よろしくお願いします」

「初めまして、いなばだよ、奥さんだし仲間だね、私も魔王です! えっと、ふははははは!」


 たぶん三葉か葉月だろうな(笑)


「仲良くな、この後は予定あるのか?」

「紗々が、キスが釣れるって言うから行ってくる」

「俺も行きたいけど、天ぷら食べたいけど、後は1国やしやってしまうよ」

「うん、頑張ってね、行くよ~転移!」

 パッ


「変わってますね(笑)」

「スゴく良い子だよ、さあ、ゆっくりしてられない、早く持ち運びハウスしまわないとな」

「そうでしたね、行きましょう!」


 外に出て、持ち運びハウスを収納するとダンジョンの入口が、あらわれる、そこに東屋をほいっと!


「ユタ、看板は良いの? スゴく人気になるタイプのダンジョンですよ」

「色々出ますからね」

「看板か、ほいっと! ん~内容はどうする?」

「それはギルドの仕事ですね」

「んじゃ帝国行きますか、ナビどんな感じ?」

『表示しますね』

「大きな街やね」

『帝都ですね、そこのダンジョンなら素材系で人気がありませんね、新ダンジョンなら海沿いのあっちの街ですね』

「海!」×6

『うふふ、そうだと思いました鰻があると良いですね』

「あはは、おっと冒険者達がこっちに走ってくるぞ」

「ユタ、一応スラムの包囲がどうなったか見たいですね」

「それ、私も気になりますね」

「「どっちでも~♪」」

「私も気になります、巣立ちますが、最後は歩いて出たいですね」


 歩きだしながら


「誰かに挨拶はしなくて良いのか?」

「スラムの皆は私の事を嫌ってますから、うふふ」

「居ないならオッケーやね」


 スラムから出るため歩きだし、途中でおっちゃん達が集まって話をしている、俺達は横を通り過ぎそのまま行こうとすると


「おいあんたら!」


 今朝のおっちゃんが話しかけてきた。


「ん、朝ぶり、仕事は間に合ったか?」

「ギリギリな、じゃなくてだなお前らはこれからどうするんだ?」

「出てくぞ、冒険者だからな」

「いやいや、出るなって言われてるだろ」

「そうだが、俺達の飯は誰が食わせてくれるんだ?」

「それぐらいは自分で食えよ!」

「だろ? だから依頼を受けなきゃ食えないやん」

「そうだな食えないな」

「お前は何を納得してる、すまないがしばらくは我慢してもらう」

「お断りしますよ、冒険者達も沢山入ってきてたし、出ていくよ、その内の6人ってだけだろ?」

「いや、しかし」

「ならおっちゃんが俺たちの全てをやってくれるなら考えても良いよ」

「分かった、1日大銅貨で大丈夫だろ」

「は? 俺達ってダンジョン攻略して黒貨持ってるんやけど、それくらいもらわないととどまる意味ないよね」

「黒貨だと?」

「ほら」


 俺は装飾の付いた木箱を出し蓋を開け見せてあげた。


「な! ほ、本物だ······」

「まだあるよ」


 浮遊で黒貨を浮かべてあげた。


「ね、お金持ちでしょ? ここに居させるならこれくらいは欲しいよ」

「隊長、無理だって」

「ああ、俺達には無理だな、出て行って良いぞ、もう止めない」


 黒貨を収納し


「でも、たぶんもう大丈夫じゃないかな、じゃあね」


 スラムの出口に向かう。


「ユタ、可哀想だよ」

「「いじめっ子~♪」」

「あはは、確かに今のはあかんかったね」


 そして昨日止められた路地裏に着いたが誰もいなかった。


「素通り出来ましたね、兵士達はどこに行ったのでしょうか?」

「「帝国だから煮干し行ったよ~♪」」

「そうなん? あの人達帝国やったんや」

『見てなかったのですね、うふふ』

「私も見てなかったです」

「だから、どっちでも~♪ って言ったの~♪」

「煮干し行ったの知ってたぁ~♪」

「2人に負けたな(苦笑)」

「はい(苦笑)」×3





「到着、塩の香りがするね」

「私初めてです」

「アンラちゃんはあの街以外も行ったこと無いんじゃない?」

「はい、街中のゴミ拾いとかの依頼しか受けれなかったから街しか知りませんね」

「私達も街中しか知りませんね」

「「初めて~♪」」

「よし、依頼を受けたら海を見に行くか!」

「は~い♪」×5


『ここのギルドも黒貨は偽物ですね、偽装がありますから』

「マジかぁ~」×6

『隣の街にはありますね、報酬はそちらで受ける形が1番良さげですね』

「だな、皆行こう」



 冒険者ギルドで依頼を受け、絡んで来た奴等は腹パンして(いなばが)、やって来ました砂浜です。


 シュパパパパパパッ!

 シュパパパパパパッ!

 シュパパパパパパッ!

 シュパパパパパパッ!

 シュパパパパパパッ!

 シュパパパパパパッ!


「海は危険な所ですね! 魔物いっぱいです」


 いやいや×2


「ほんとね、海の近くの人達は強いのですね」


 強く無いとおもいます×2


「「お魚が上がってくるよ~♪」」


 マーマンですよ×2


『うふふ、後ろにまたあれがいますね』

「あれって、シーサーペント?」

『はい、こちらの方が少し大きいでしょうか』

「「蛇さんだぁ~♪」」

「美味しい魔物だよ」

「超極小ウインドアロー!」×5

 シュパッ!


 ザパァーン


『収納しましたよ』

『わ~い♪』×5

「あはははは、じゃあ残りのマーマンもやっつけちゃいますか!」


 シュパパパパパパッ!



 マーマンが浜辺に上がって来なくなり、背を向け海に消えていった。


「ユタ、見られてますね」

「「じぃ~」」

「あはは、何食わぬ顔で貝でも採ろうか(苦笑)」

「貝ですか? こんなところにいるの?」

「「貝?」」

「水際まで行こうか、そこを掘ればいるね、神眼! よし、美味しいって」


「待つのだ! 貴様らは何者だ!」




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