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プロローグ




漂う。



フワフワと、フワフワと、漂う。



自分がどこに居るのかわからない。



ただ、大きな流れに身を任せている。



温かい安心感に全てを委ね、瞼を閉じた。




フワフワ、フワフワ



意識が薄れていく。



フワフワ、フワフワ



靄に包まれていく。



自分の手さえ遠くに感じる。




その時。




ああ―――、と。



目前を過ったのは、何時かの記憶。



まずは『死』の思い出()



(理想)が潰され、(夢想)が犯され、(感情)が溢れた記憶。



思い出す度、身を喰うような怒りと虚無が胸中で暴れる。



次には『孤』の思い出()



己に課した『宿命』とも呼べない楔により、傷つきながら歩いた記憶。



苦しくても、辛くても、刃の山から後方を見下ろしていた。




―――そこで景色が一変する。




舞うは桜色の花びら。


そして、輝かしい笑顔。


それは、忘れられる筈もない大切な‘‘思い出’’で―――


今はもう無いものだ。



無意識に縋るように手を伸ばす。


しかし、その手が届く前に‘‘思い出’’は灰になり、



現れたのは二度目の『死』の光景。



一度目よりも鮮明だ。


血が飛び、骨が砕け、衝撃で人が面白いようにとぶ(死ぬ)



あの時、自分は何もできなかった。



もう全ては過ぎたことで、自分にできることは、無かった。



だからこそ、激烈なまでに思ったのだ―――





―――死なないで欲しい、と。





ああ、一緒にいたい。


自分に守る力があれば。


自分に癒す力があれば。


自分に何もかも(現実)を覆す力があれば。



一緒にいたい。

一緒に時間を過ごしたい。

一緒に生きたい。

一緒に死にたい。


沢山の感情を、思い出を……あらゆるものを共有したい。







今、それを思い出したことは僥倖だった。


意識が固まる。


靄が晴れる。



自分の望みに忠実に、流れに逆らっていく。


その先にある光を目指して、あらゆるものを掻き分けていく。


泥臭く、しぶとく。



そして―――








―――掴んだ。









お読みいただきありがとうございます。

初めまして。黒牧羊と申します。

まだまだ未熟ですが精進して参ります。

どうぞよろしくお願いします(、・_・)、


よろしければご感想やご指摘をいただけると幸いです。




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