~ないしょのないしょ~~緑間 光の場合~ ~第一話~
~ないしょのないしょ~
(これは小学生のBL小説です)
~緑間 光の場合~
~第一話~
僕には、双子の弟がいる。
弟な名前は、緑間 晶。
いつも僕の後ろに隠れていて僕がいないと何もできないイメージがある。
でも本当は、心が強く頑固でもある。
僕は、お風呂から上がると次にお風呂の入る順番の晶の部屋に向かった。
「晶、お風呂から上がったから次に入れよ」
僕は、晶の部屋のドアを叩くと晶に呼びかけた。
でも晶の返事がなくてどうしたんだろうと思って晶の部屋のドアを開けた。
部屋の中に入ると晶がベッドで横になって眠っていた。
「ふふ、晶の寝顔は、可愛らしいな……」
僕は、晶の頬を突っつくとこそばゆそうに体を振るわせた。
そんな晶の様子が愛おしくて優しく晶を見つめた。
「晶には、感謝してるんだよ。
いつも僕のそばにいてくれるだけで嬉しい事か……
それにそれだけで凄く助かってる事か……
ありがとうね、晶……」
僕は、晶の頬に軽くキスをした。
「んっ……」
晶の頬にキスをするのと同時に晶は、目を開けた。
「おはよう、晶……」
僕は、何もなかったようにやんわりと微笑んだ。
晶は、僕のした事を茫然とするけれども直ぐに怒りをおさえたように体を振るわせた。
「晶、どうかしたの?」
僕は、晶の顔を覗き込み不思議そうに首を傾げた。
「光の……バカ~~~~~~~~!?
出て行ってよ!!」
晶は、枕を掴むと枕で僕の頭を何回も叩いた。
「ちょっと待って、晶。
解ったってすぐに出て行くから」
僕は、晶の何回も叩く攻撃にたまらず急いで晶の部屋を出て行った。
僕には、晶がなぜ怒っていたのか解らなかった。
そのうち晶の怒りもおさまると思いほったらかしにしていた。
次の日、いつも通りに晶を起こそうと思い晶の部屋に向かった。
晶の部屋のドアを叩くと部屋の中から返事がなかった。
「晶、いつまで眠っているの?
学校に遅刻するよ」
僕は、晶の部屋のドアを開けて部屋の中に入ると誰もいなかった。
僕は、不思議に思いリビングに向かうとお父さんは、新聞を持って朝ご飯を食べていた。
「晶が見えないけれどお父さん、知らない?」
お父さんは、新聞から顔を上げると僕の方を向いた。
「晶なら先に学校に行ったぞ」
「晶ったら僕に何も言わないで先に行くなんてまだ昨日の事を怒っているのかな……」
僕は、ため息を吐くと朝ご飯を食べてから小学校に向かった。
教室に入ると晶と目が合うと晶は、逃げるように教室を出て行った。
僕は、ため息を吐くと充と碧斗と真人が近づいてきた。
「おはよう、光」
「おはよう、光」
「おはよう、光」
「おはよう、充、碧斗、真人」
充は、にやにやしながら光を見つめた。
「ところで晶が怒ってるみたいだけれども晶に何をしたんだよ」
僕は、充のにやにや笑顔を見て困ったように自分の頭の後ろ髪を触って苦笑いを浮かべた。
「いや~~~実は、昨日、眠ってる晶の頬にキスをしたら怒ったみたいでさ」
「は~~~~……それって嫌な人は、嫌だよ」
碧斗は、自分のおでこに中指と人差し指をあててため息を吐いた。
「でも仲良かったらさ、やったな~~~こいつ~~~~~みたいならないかな?」
僕は、右目を瞑り右手をじゃんけんのグーみたいに握りしめて右手を頭に当ててべろを出しておちゃれけたようにてへぺろをした。
「あ~~~それは、解るかも、うん、そうなるよね。
僕だって……いたたた~~~~~!?」
真人は、光の左手を握りしめて息を荒くして光の意見に賛成して何か言おうとした。
でも途中で碧斗に真人のお尻をつねられて言葉をさえぎられた。
「ごほん……とにかく晶に謝った方が良いよ」
碧斗は、真人の態度を誤魔化すように一回咳をすると自分の意見を伝えた。
「確かにこのまま晶と話せないのは、嫌だな……
晶に謝ってみるよ」
光は、口元を押さえて考え込むとすぐに碧斗の方を向いて晶に謝る事を伝えた。
でもその後も晶と話しかけるタイミングを逃して気が付くと放課後になっていた。
その日、日直だった僕は、先生に頼まれて授業中に集めた算数のノートを返すことになった。
「ノートを返すよ、みんな、持ってけ~~~~~」
クラス全員の算数のノートを持って教室に戻ると教卓の上に算数のノートを置くとノートを手に持ちふりふりと振った。
五分くらいすると算数のノートが一冊だけ残って全てなくなった。
「あれ、誰のノートかな?」
ノートを持ってノートの裏表を見てから教室を見渡すと晶と目が合った。
晶は、気まずそうに横を向いた。
晶の態度を見て残ったノートが晶の物だと解った。
「ふ~~~ん、なるほどね……」
僕は、ノートを口元に当てて意地悪っぽく微笑むと晶のノートを持って教室を出て行った。
晶も僕の後を追いかけるように教室を出ると僕の後をついてきた。
今は、使われていない旧校舎に向かい二階に上がったところで振り向くと晶にノートを渡した。
「こうまでしないと晶と話せないと思ってね。
僕に頬にキスをされるのは、嫌だったよね。
ごめんね、晶と話せなくなるのが嫌だったから一言謝りたくて」
僕は、自分の頬をかくと困ったように苦笑いを浮かべた。
「ッ!?
違うの、光!
光は、感謝しているんだったら誰にもキスをすると思うと気分がむしゃくしゃして!」
晶は、大声を出して感情をむきだしにして光に近づいた。
僕は、晶の態度を見て戸惑ったように目を何回も閉じたり開けたりした。
でも晶が光に嫉妬しているのに気が付くとにこにこしながら晶の顔を覗き込むように近づいた。
「ど、どうしたの、光……?」
晶は、光の態度に戸惑いながら光から距離をとった。
「ふふふ、晶が何で怒ってるのか解っちゃった」
僕は、嬉しそうににこにこしながら距離をとった晶に近寄った。
「ちょっと近寄らないでよ……
わっ!?」
光が近寄るのと戸惑いながら晶が後ろに下がると足を滑らせて階段から落ちようとした。
「晶、危ない!?」
光は、晶が落ちるより前に晶を抱きしめると晶を庇うように晶と光は、階段から落ちた。
「うぅ、痛い……大丈夫、晶?」
僕は、痛みを我慢したように右目を瞑り抱きしめた晶を見つめた。
「うん……」
晶は、戸惑いながら光を見つめ小さく頷いた。
「あのね、晶だから相手が晶だからキスをしたかったんだよ」
僕は、晶の頬を触り晶の頬にキスをしようとした。
「待って、今度は、ちゃんと……」
晶は、僕の口をふさいで何か言おうとした。
「うん、今度は、ちゃんと口にしてあげる」
僕は、晶の頬に触りうっすらと微笑み晶の口にキスをした。
「んっ……う……んっ…………んんっ……晶…………ん……んっ…………」
晶は、光にキスをされると晶も光を求めるように光とキスをした。
「うん…………んんっ……光…………んっ……うん…………光……うぅ……ん……」
光は、晶を押し倒して晶を求めるように激しくキスをした。
「ん……んんっ…………待って……んっ…………は~~……んんん…………晶……んっ……」
晶は、光にあまりにも激しくキスをされたために苦しくなって光を押しのけようとした。
「んん………ん……んんん…………う……ん…………んんん…………光……んん…………」
光は、晶が押しのけようとするのを阻止するかのように晶の背中に足を回してがっちりと晶を掴み逃げられなくして激しく晶を求めるようにキスをした。
「ん…………んん…………んっ…………んんん…………う……ん……駄目……んっ……」
晶は、光にあまりにも激しくキスをされたために感じた事がない感覚がごちゃまぜになり涙目で光を見つめた。
「んんん……ん……光…………う……ん…………んん…………んんん…………んんっ……」
光は、そんな晶が愛おしくて晶を求めるかのように激しくキスをした。
「んん……んんん…………んん……う……ん…………んんん~~~~~~~!?」
晶は、光にあまりにも激しくキスをされたために力尽きたようにぐったりとした。
「御馳走様、晶……」
光は、晶から口を離して自分の口に右手の中指を触りぐったりしてる晶に向かって色っぽく微笑んだ。
「晶、大丈夫?」
僕は、ぐったりしている晶を膝枕して晶の頭を撫でながら晶の顔を覗き込んだ。
「らいじょうぶ……でもあんな激しいの初めて…………」
晶は、夢心地のようにぼ~~として光を見つめろれつのまわらないまま言葉を呟いた。
「ごめんね、晶とのキスが気持ち良かったからつい夢中になっちゃったよ。
今度、キスする時は、もう少し加減してあげる」
光は、優しく晶を見つめ晶の頭の撫でると親愛を込めて晶のおでこにキスをした。
「うん……でももっと激しくしてもかまわないよ……」
晶は、光の体温を感じて気持ち良さそうに微笑むと安心したように目を瞑った。
「本当に晶には、敵わないな……
僕をこんなにも夢中にさせるんだから……
僕の弟に生まれてきてくれてありがとう、晶……」
僕は、晶を大切に思う気持ちを込めて眠った晶の頭を優しく撫でた。
僕と晶の間に出来た秘密が嬉しかった。
そしてこれから晶との秘密事が増えていくと考えると楽しみでしかたがなかった。
~つづく~