~藤咲 菫の場合~第一話~
~ないしょのないしょ~
これは小学生GLの小説です
~藤咲 菫の場合~
~第一話~
菫には、自分の半身ともいえる大切な双子の妹がいる。
妹の名前は、藤咲 撫子、上品でお淑やかで大和撫子の言葉がぴったりの女の子です。
いつも撫子と一緒にいる事が当たり前でそれはこの先も変わらないと思っていた。
撫子と菫には、人には言えない二人だけの秘密があります。
秘密の初めは小学一年生の入学式の時です。
その時のことは、今でもはっきりと思い出されます……
「きょうからいちねんせいだね。
えへへ~~~~しょうがっこうがたのしみだよね、なでしこちゃん」
菫は、白のゴスロリに着替え終わると撫子の方を向いてにこにこしながら述べた。
「おねえさま、わたくし、しょうがっこうにいくのがこわいですわ……」
撫子は、着物に着替え終わると不安そうに少しだけ俯いた。
「どうしてなの、なでしこちゃん?」
「だってしょうがっこうでは、しらないひとたちばかりですもの……
こころぼそいですわ……」
撫子は泣きそうな表情を浮かべて涙で目をうるわせた。
「それならばなでしこちゃんのためにすみれがげんきのでるおまじないをしてあげるね」
菫は、撫子の頬を触りにっこりと笑った。
「げんきのでるおまじないですか……?」
撫子は、涙がとまると不思議そうにきょとんと首を傾げた。
「うん、すごくげんきがでるおまじないだよ」
菫は、明るい笑顔でにっこりと笑うと撫子の口にキスをした。
「お、おねえさま、いま、わたくしになにをされたのですか!?」
撫子は、菫に口にキスをされると驚いたように大声をだして顔を真っ赤にした。
「きすだよ、でもげんきがでたでしょう」
菫は、キスをした事が当たり前のようににっこりと笑い自慢した。
「もうおねえさまったらしかたがないですね……
でもありがとうございます、おねえさまのおかげでふあんがなくなりましたわ」
撫子は、菫のとんでもない態度にしかたがなさそうに苦笑いを浮かべるとすぐに嬉しそうにやんわりと微笑み菫に感謝の言葉を伝えた。
「それならばよかった、おちこんだらまたきすをしてあげるね」
菫は、右手の人差し指で撫子の唇を触りにっこりと笑い撫子とまたキスをすることを約束をした。
それから菫と撫子は、何回もキスをするようになった。
「うへへ……もう食べられないよ…………」
菫は、目覚まし時計のベルの音にも気づかずによだれをたらしながらぐっすりと眠っていた。
しばらくすると撫子が菫の部屋に入って来ると目覚まし時計のベルを止めた。
「お姉さま、起きてください。
今日から小学五年生になるのに寝坊をするのは、下級生にしめしがつきませんわ」
撫子は、菫の体を軽くゆすって菫をおこそうとした。
「う~~~ん……それなら撫子ちゃんが口にキスをしてくれたらおきても良いよ……」
菫は、体を起こすと撫子に甘えるように撫子に抱きついて撫子の頬に菫の顔をくっつけた。
「もうお姉様たらしかたがありませんわね……
キスをしたらすぐに起きてくださいね、お姉様……んっ……」
撫子は、菫の唇に自分の唇を近づけて菫の唇に軽くキスをした。
「んっ……えへへ~~~撫子ちゃんの唇は、柔らくて気持ち良かったよ~~~」
菫は、撫子にキスをされた自分の唇を右手の人差し指で触り悪戯っぽく微笑んだ。
「も、もうそんなことばかり言うんだから……
と、とにかくこれでお姉様ちゃんと起きてくれますわよね」
撫子は、菫のしぐさにどきどきしてそれを誤魔化すように少しだけ横を向いて菫にきつくせっした。
「起きるよ、でもね、撫子ちゃん」
菫は、撫子をベッドに押し倒して上目使いで撫子を見つめた。
「きゃっ!?あ、あの、お姉様……?」
撫子は、菫にベットに押し倒されると驚いたように悲鳴をあげた。
撫子は、菫になぜ押し倒されたのか解らずに目を何回も目を開けたり閉じたりした。
撫子は、戸惑いながら菫を見つめた。
「ごめんね、撫子ちゃん、あれだけじゃあ、物足りないんだよね」
菫は、色っぽく微笑み撫子の口に自分の口をゆっくりと近づけた。
「ちょ、ちょっと待ってください、お姉様!?」
撫子は、驚いて菫の体を両手で押して菫の行動を止めようとした。
「だ~~めだよ、待てないかな。
んっ……なぁ……でぇ……しこ……ちゃ……ん……んんっ……うぅ……んんんっ……」
菫は、撫子の両手を掴むと撫子に激しくキスをした。
「んんっ…………お……ねぇ……さぁま……んんっ……うぅ……んっ……んんんっ……」
撫子は、菫に激しくキスをされると苦しそうに涙目で菫を見つめた。
「んんんっ……なでぇ……しこ……ちゃ……ん……うっ……んんっ……んんんっ……」
菫は、撫子の出している声と態度をみて気持ちが高ぶり『もっと撫子ちゃんの声を聞かせて』って思いさらに激しく撫子とキスをした。
「やっ……ま……って……んんっ……お……ねぇ……んんっ……さぁま……んんんっ……」
撫子は、菫に激しくキスされて苦しそうに涙目で菫を見つめ『駄目、お姉様に私の恥ずかしい声が聴かれる』って思った。
「う……んっ……なでぇ……しこ……ちゃ……ん……んんんっ……うぅ……んんっ……」
菫は、撫子の声を聞いて何かが目覚めたように顔が赤くなり『可愛らしい、なでしこちゃん、もっともっと声を聞かせてよ』っと思った。
「うっ……んっ……おねぇ……さぁま……んんっ…………もう……んん~~~!?」
撫子は、あまりにも激しくキスをされて体力の限界がきて体を振るわせて菫の方に向かって倒れ込んだ。
「ごめんね、少しだけ激しくキスをしすぎたよね、大丈夫?」
菫は、自分の方に倒れ込んだ撫子を抱きしめて申し訳なさそうに謝ると心配そうに撫子の顔を覗き込んだ。
「もうお姉様、激しすぎますわよ……
わたくしは、壊れるかと思いましたわ……」
撫子は、菫を恨めしそうに睨むと菫の頬を両端を強く引っ張った。
「ふぃたたた、なでふぃこちゃん、ふぃたいよ、ふぇめんって」
(注意、撫子の言葉の訳:いたたた、撫子ちゃん、痛いよ、ごめんって)
菫は、撫子に頬を引っ張られると涙目で両手を合わせて撫子に謝った。
「くすっ、お姉様、何を言っているか解りませんわよ」
撫子は、菫の頬を引っ張ったために菫の変な声と面白い顔にくすくす笑うと満足そうに菫の頬を引っ張った手を離した。
「もう酷いよ、撫子ちゃん、菫の可愛らしい顔が不細工になったらどうするのよ~~~」
菫は、不服そうにほっぺたをふくらまして恨めしそうに撫子を見つめた。
「ほら、お姉様、膨れていないで早く学校に行く準備をしてください。
学校を遅刻しますわよ」
撫子は、口元を押さえてくすりと笑うと部屋を出ていった。
「わっ、ちょっと待ってよ、撫子ちゃん!?」
菫は、慌てて洋服を着替えると一階のリビングに向かった。
リビングに入るとテーブルには、朝ご飯の食パンとサラダと目玉焼きとコーヒーが二人分置かれていた。
撫子は、テーブルで朝ご飯を食べていた。
「もう置いていくとは、酷いよ、撫子ちゃん。
そう言えばお母さんとお母さんは、もう仕事に行ったの?」
菫は、朝食が置かれているテーブルの席に座るとサラダをお箸で掴み撫子にサラダを向けた。
「んっ……はい、お姉様が起きるのが遅かったからお母様達もう仕事に向かいましたわ」
撫子は、菫の向けたサラダを食べると今度は、撫子が食パンを一口サイズに千切ると菫に食パンを向けた。
「はむっ……てもうそんな時間なの?」
菫は、撫子の向けた食パンを食べると今度は、自分の朝食を食べた。
「はい、後15分で家を出ないと遅刻しますわ。
ご馳走様ですわ」
撫子は、朝食を食べきるとお箸を置いて両手を合わせてご馳走様をすると椅子から立ち上がるとランドセルを担ぐと玄関に向かった。
「わっ、もうそんな時間なの!?
待って、撫子ちゃん!
はむ、んん、むしゃ、んん、ご馳走様」
菫は、慌てて朝ご飯を口に詰め込んで食べきると両手を合わせてご馳走様をした。
菫は、すぐにランドセルを担ぐと撫子の後を追いかけるように玄関に向かった。
玄関では、撫子が靴を履いて菫を待っていた。
「お姉様、遅いですわ」
撫子ちゃんは、担いだランドセルを触り不機嫌そうにじと~~と菫を見つめた。
「待っていてくれたんだね、ありがとう、撫子ちゃん」
菫は、靴を履くと撫子の右手を握りしめて嬉しそうににっこりと笑った。
「それでは、学校に行きましょう、お姉様」
撫子は、菫の笑顔を見て愛おしそうに菫を見つめて菫が握ってきた手を握り返すと学校に向かって歩き始めた。
学校に着くとクラス分けが張り出されている正門近くの掲示板に向かった。
クラス分けの張り出されている掲示板には、五年三組のクラスの名前の中に藤咲菫と藤咲撫子の名前があった。
「やった~~~、今年も撫子ちゃんと同じクラスみたいだよ。
今年もハッピーの一年になるね」
菫は、撫子と同じクラスになった嬉しさのあまりに撫子ちゃんに抱きついて掲示板の菫と撫子の名前を指さした。
「きゃっ!?
お、お姉様、嬉しいのは解りますがこんなところで抱きつかれると恥ずかしいですわ……」
撫子は、菫に抱きつかれると少しだけ悲鳴をあげると顔を赤らめて恥ずかしそうに俯いた。
「えへへ~~~~恥ずかしがった撫子ちゃんも可愛らしいな~~~~ちゅっ……」
菫は、恥ずかしがって俯いた撫子が可愛すぎて撫子の頬に頬刷りをすると撫子の頬に軽くキスをすると撫子を離した。
「ひゃん!?
もうお姉様こんな人目が多いところでキスをするのは、止めてください!」
撫子は、菫に頬にキスをされると少しだけ悲鳴をあげると顔を真っ赤にして睨むように菫を見つめると不満を伝えた。
「ごめんね、撫子ちゃん、それじゃあ、人目がないところだったらキスしても良いんだよね」
菫は、撫子の態度を見て楽しそうにクスクス笑いながら撫子の顔を覗き込んだ。
「そ、そんなの知りません。
意地悪のお姉様なんか嫌いですわ……」
撫子は、菫にまじかで見つめられると顔を真っ赤になり菫から視線をそらすと菫を置いてけぼりにして一人で教室に向かって歩き始めた。
「ごめんって、撫子ちゃん、謝るから機嫌を直してよ~~」
菫は、撫子の後を追いかけるように撫子の後ろを歩くと両手を合わせて撫子に謝った。
菫は、5年2組の教室に着くまで何回も撫子に謝った。
教室に着くと撫子は、ため息を吐くとランドセルを机に置いてから菫の方を振り向いた。
「そんなに謝らないでもかまいませんわ。
もう怒っては、いませんから……」
撫子は、菫があまりにも何回も謝るからしかたがなさそうに苦笑いを浮かべた。
「ありがとう、撫子ちゃん~~~~」
菫は、撫子が許してくれた嬉しさのあまり撫子に抱きついた。
「きゃっ!?
本当にお姉様は、しかたがありませんわね……」
撫子は、しかたがなさそうに苦笑いを浮かべ菫を抱きしめ返した。
しばらく抱きしめあうと撫子と菫は、どちらともなく離れた。
「そう言えばトイレに行きたかったんだ。
少しトイレに行ってくるね」
「はい、いってらっしゃいませ、お姉様。
でももう少ししたら先生が来られますから早く戻って来てくださいね」
菫は、撫子に向かって右手を振るとトイレに向かった。
トイレの用事を済ませると教室に戻ると撫子が背丈が135くらいの黒髪でツインテールで赤色の椿の髪飾りで赤色のワンピースを着た小学高学年の女の子に胸を揉まれていた。
菫は、その様子を見て心の中で『菫の撫子に触るな!?』って思うと鬼のような顔で椿を睨んだ。
菫は、すぐに自分の感情に戸惑いながら撫子と椿を見つめた。
撫子は、にこやかに微笑み椿ちゃんが揉んだ手を掴むと椿ちゃんの腕を捻りあげた。
「おはようございます、椿様。
おいたがすぎますわよ」
撫子のにこやかの笑顔が凄く怖かった。
「痛いって、撫子ちゃん、うちが悪かったから許してえな」
椿は、涙目で撫子を見つめながら一生懸命に謝った。
「もう撫子ちゃんたらそのくらいにしてあげなよ。
でも怒った撫子ちゃんも可愛らしんだから~~」
菫は、自分の嫉妬の気持ちを誤魔化すように撫子の背中から抱きつて撫子の頬に頬ずりをした。
「ひゃん!?
お、お姉様、恥ずかしいですわ……」
撫子は、菫に抱きつかれて驚いて椿の掴んでいる腕を離すと恥ずかしそうに顔を真っ赤にした。
「椿ちゃん、学校でも美人で有名な双子の姉妹と知り合いなの?」
「そやで、桜ちゃん達は、撫子ちゃん達と会うのは、初めてやね」
椿は、菫の肩を触って桜達の方を向いた。
「この子が双子の姉の藤咲 菫ちゃんで……」
椿は、次に撫子の肩を触って桜達の方を向いた。
「この子が双子の妹の藤咲 撫子ちゃんだよ」
撫子は、桜達に近づくとやんわりと微笑んだ。
「桜様達の事は、椿様からお聞きしておりますわ。
こちらの方は、芳乃 桜様ですわね」
撫子は、桜の方を向いてやんわりと微笑んだ。
「それでこちらの方が四葉 茉莉花様ですわよね」
撫子は、茉莉花の方を向いてやんわりと微笑んだ。
「よろしくお願いしますわ、桜様、茉莉花様」
撫子は、自分の両手を前で握りしめると自分の口元を軽く押さえてやんわりと微笑んだ。
「よろしくね、桜っち、茉莉っち」
菫は、右手の人差し指と中指を立てて自分のおでこに当ててにこやかに微笑み挨拶をした。
「うん、よろしくね、撫子ちゃん、菫ちゃん」
桜は、嬉しそうに撫子と菫に向かってにっこりと笑った。
「まぁ、よろしく、撫子、菫……」
茉莉花は、自分の気持ちを誤魔化すように照れたように顔を赤らめて素っ気ない態度をとりながら返事をした。
茉莉花の素直じゃない態度を見ると撫子と菫は、見つめあうとくすくすと笑った。
その後に本鈴が鳴り響くとクラス名簿を持った黒髪のショートヘアーで背丈が110くらいで紫色のジャージを着ていて小学一年生くらいの容姿の女の子が教室に入ってきた。
教室に入ってきた女の子は、教卓の前に立つと黒板に何か書こうとするけれども背の高さが足りなくて書けなかった。
女の子は、自分の失敗を誤魔化すように一回咳をすると木材踏み台の上に立つと黒板に『立花 紫苑』と書いた。
「今日から君達の担任になる立花 紫苑だ。
僕の事は、紫苑先生と呼んでくれ。
よろしく頼む」
紫苑先生は、生徒全員を見渡すと大きく頷いてにこやかに微笑んだ。
「えっ、紫苑お姉ちゃん!?
何でこんな所にいるん!?」
椿は、園児の時に別れた紫苑が目の前に現れたのが驚き立ち上がり驚いたように大声で叫んだ。
「こら、椿、紫苑お姉ちゃんじゃなくて紫苑先生だろ」
紫苑先生は、椿に近づいて椿の頭に名簿で叩いた。
「痛っ!?叩くなんて酷いやんか~~~~
うちのデリケートの頭にタンコブができたらどうするん?」
椿は、紫苑先生に叩かれた頭を摩りながら不満を伝えた。
ホームルームが終わるチャイムが鳴り響くと紫苑先生は、名簿を持った。
「連絡事項は、以上だ。
皆さんは、今日から五年生だ。
お姉さんの自覚を持って学園生活を過ごしてほしい。
それでは、日直、号令」
今日の日直の菫は、立ち上がった。
「起立、気を付け、礼」
菫の号令と共にクラスメートは、立ち上がり姿勢を整えると礼と共に頭を下げるとお礼を伝えた。
『『『『『『『『ありがとうございました』』』』』』』』
「はい、ありがとうございました」
紫苑先生は、生徒達に向かって優しく微笑むと名簿帳を持つと教室を出ていった。
「ごめん、用事が出来たから先に帰るね。
じゃあね、桜ちゃん、茉莉花ちゃん、撫子ちゃん、菫ちゃん」
椿は、ランドセルを持つと桜の挨拶の返事を待つよりも先に紫苑の後を追いかけるように慌てて教室から出ていった。
「椿ちゃん、慌ててどうしたのかな?
紫苑先生とも知り合いだったみたいだし……」
桜は、茉莉花の方を向いて不思議そうに首を傾げた。
「そんなの決まっているよ、つばっき~~は、愛に生きてるんだよ。
いや~~~~~青春していますな~~~」
菫は、にやにやしながら椿が慌てて出ていった扉を見つめた。
「もうお姉様たらそんな笑い方は、下品ですわよ……」
撫子は、菫の態度を仕方がなさそうに右手で口元を押さえて苦笑いを浮かべた。
「そんな素直になれるなんて羨ましい、椿……」
茉莉花は、人に聞こえるか聞こえないくらいの小声で呟いた。
「なあに、茉莉っちたら素直になりたい相手でもいるのかな~~~?」
菫は、茉莉花の後ろから抱きついてにやにやしながら茉莉花ちゃんの頬を突っついた。
「わっ、菫、何をするのよ!?」
茉莉花ちゃんは、顔を真っ赤にして驚いたように大声をだして悲鳴をあげた。
「桜様、どうかされましたか?」
撫子は、桜の異変に気づき心配そうに桜を見つめた。
「えっ!?うんん、なんでもないよ、ごめんね、先に帰るね、じゃあね、撫子ちゃん、茉莉花ちゃん、菫ちゃん」
桜は、撫子ちゃんの視線に気づき慌てて両手を振って自分の気持ちを誤魔化すようににっこりと微笑んだ。
「えっ、桜、待ってよ!?
ごめん、菫、撫子、あたしも先に帰るね」
茉莉花は、撫子達に向かって右手を振った。
「ごきげんよう、茉莉花様」
撫子は、上品に頭を下げて別れの挨拶をした。
「じゃあね、茉莉っち」
菫は、元気良く右手を振って茉莉花に別れの挨拶をした。
茉莉花も桜の後を追いかけるように急いで教室を出て行った。
「それじゃあ、帰ろう、撫子ちゃん」
茉莉花が出て行くのを見送ると撫子の腕に抱きついた。
「はい、帰りましょう、お姉様」
撫子は、菫に腕に抱きつかれると顔を赤らめて菫の腕に触った。
家に向かう帰り道で昔、撫子と菫の二人で良く遊んでいた公園の前を通った。
「昔、ここの公園で良く遊んだよね……」
菫は、懐かしそうに公園を見つめた。
「……お姉様、少しだけ公園に寄って行きませんか?」
撫子は、公園を見つめると口元を押さえて少しだけ考え込むと菫の顔を覗き込み寄って行くことを提案した。
「撫子ちゃん……?
うん、良いよ、公園に寄って行こう、撫子ちゃん」
撫子の突然の申し出にきょとんと首を傾げて撫子の名前を呼んで聞き返すとすぐに公園に行くことを了承した。
撫子と菫は、公園に入るとベンチに座った。
「お姉様、何か悩み事があるんでは、ありませんか?」
撫子は、菫の心を確認するように菫の顔を覗き込んだ。
「嫌だな~~~悩み事なんかないよ~~~」
菫は、大袈裟に両手を振り自分の気持ちを誤魔化した。
「お姉様、悩み事がないなんて嘘ですよね」
撫子は、菫の心の中を見るみたいに瞳を覗き込んだ。
「うっ……撫子ちゃんには、敵わないな……
あのね、つばっきーーが撫子ちゃんにちょっかいを出している時に嫉妬したんだよ。
菫の撫子ちゃんに触るなってね。
つばっきーーに殺意が芽生えるほどだったんだよ……
今までこんな気持ちになったことがなくて……
そんな自分が怖くなって……
ごめんね、撫子ちゃんは、こんな事を言われても困るよね……」
菫は、困ったように苦笑いを浮かべて自分の頬を右手の人差し指でかくように触った。
「お姉様……」
撫子は、菫のしぐさと発言を聞いて菫が愛おしくなり菫を優しく抱きしめた。
「わたくしは、そんなことで困りませんわ。
お姉様がわたくしの事をそんなにも大切に思っていてくれるのは、嬉しい事ですもの。
わたくしもお姉様の事をひとりじめにしたいほどに嫉妬をすることもありますもの……
ですからお姉様が気にする必要では、ありませんわ」
撫子は、顔をほんのり赤らめて菫を優しく抱きしめて耳元で囁いた。
「撫子ちゃんは、優しいね……
ありがとう、撫子ちゃん」
菫は、撫子を抱きしめ返してほんのり顔を赤らめて撫子にお礼を伝えた。
「いいえ、どういたしましてですわ、でもお姉様の感謝の気持ちをいただきませんか……?」
撫子は、自分の口元を触り恥ずかしそうに顔を赤らめ照れ笑いを浮かべた。
「うん、良いよ、菫の感謝の気持ちを撫子ちゃんにあげるね……」
菫は、撫子の両頬を両手で触り撫子の口に菫の口にゆっくりと近づけて撫子とキスをした。
「んっ……うっ……んんんっ……なで……しこちゃん……んっ……う……んっ……」
菫は、撫子を求めるように強弱をつけて激しくキスをした。
「うっ……んんっ……おねぇ……んんっ……さぁま……うっ……んんっ……んっ……」
撫子は、菫にキスをされるとうっとりして菫を見つめ菫を求めるようにキスをした。
「んんっ……なぁで……んっ……しこ……ちゃん……んっ…………うっ……んんんっ……」
菫は、撫子を求めるようにさらに激しくキスをした。
「やっ……んんっ…………おねぇ……さま……うっ……んんっ……んんんっ……あっ……」
撫子は、菫に激しくキスをされると苦しそうに涙目になり撫子も菫を求めるようにキスをした。
「うっ……んんっ……なでぇ……し……こちゃ……ん……うっ……んんっ……んっ……」
菫は、撫子を求めるように激しくキスをした。
「んんっ……やっ……おねえさま……んんんっ…………あっ……もうらめ~~~~!?」
撫子は、菫にさらに激しくキスをされると体力の限界がきて体を振るわせて菫の方に倒れた。
「んっ……ご馳走様、撫子ちゃん」
菫の方に倒れ込んだ撫子を抱きしめて自分の右手の人差し指を舐めて色っぽく微笑んだ。
「は~~~……は~~~~……お姉様、激しすぎますわ……」
撫子は、ぐったりしながら菫を見つめた。
「えへへ~~~~ごめんね、撫子ちゃん」
菫は、口元を右手の人差し指で触り悪戯っぽく微笑んだ。
「撫子ちゃん、大好きだよ」
菫は、自分の撫子の事が好きだと言う気持ちを伝えるようににっこりと笑った。
「わたくしもお姉様の事が大好きですわ……」
撫子は、恥ずかしそうに顔を赤らめて照れ笑いを浮かべた。
菫は、最愛の撫子と一緒ならばこの先も幸せに過ごせると実感した。
菫は、撫子を抱きしめて「撫子ちゃん、世界で一番愛しているよ」って思った。
~つづく~




