さよなら
僕はいじめられていた経験から無駄に他人に神経質だ。
度々他人の心の中を勝手に想像し、被害妄想に駆られ自爆する。
そして遂にその癖がネットでも出てきた。何気ない返事、個チャ、全てに気を配り被害妄想に駆られ、自己嫌悪に走る。その繰り返し。地味で単純、それでいて効果は絶大であった。
僕は信じることができなくなった。信じてもいいのは分かっている。嫌がられていないのも分かっている。だがどうやっても出来なかった。
今までにない感情に僕は困った。
誰かに頼りたい。助けて欲しい。大丈夫だよって、君が必要だよって、好きだよって言って欲しい。だけど出来ない。それすらも出来ない。きっと言ってもらっても僕はそれを信じられない。前のように無邪気に喜べない。
そして僕は理解した。
僕はやはり人と関わってはいけないのだ。それは誰のためにもならない。人を傷つけ、自分を傷つけるだけなのだと。
だが、この世のなか一人じゃ生きられないとよく言う。残念ながら事実だと思う。ともすればやはり取るべき手段はひとつだろう。
なんと清々しい天気であろう。真っ青な空に白い雲が程よくアクセントになっている。燦々と煌めく太陽もビルの屋上からだとよく見える。
市街地のビルの縁。転落防止用に張られた高いフェンスの外側で僕は立っている。
ここは素晴らしく絶好の地である。
僕は今満面の笑みで大きな一歩を踏み出す。
「ありがとう。そして……さよなら。」
ね、幸せになんてならないでしょ。
真広の人格は割りと主のまんまです。
なんでこんなん書いたんだか理解できんが気が付いたら出来上がってた。
誰のためにもならないお話