アホらし
貴方は今幸せですか?貴方は今マイナスの気分になりたくないですか?
YESと答えた貴方。読まない方がいいと思います。ブラウザバック推奨です。
意味もない。ハッピーにもなれない。おっさんの戯れ言にそれでも付き合おうという方はどうぞ読んでやってください。
なお、この作品の出来事は一部ノンフィクションを含みますが人物等フィクションも多く含まれています。
なんと清々しい天気であろう。真っ青な空に白い雲が程よくアクセントになっている。燦々と煌めく太陽もビルの屋上からだとよく見える。
市街地のビルの縁。転落防止用に張られた高いフェンスの外側で僕は立っている。
ここは素晴らしく絶好の地である。下はコンクリート、しかも少し前に出れば交通量の多い、しかしながら止まりはしない車道が通っている。
さて、ここに来て はや30分が経とうとしている。なのに僕はここから動けない。あと一歩が出ない。終わるのが怖い訳ではない。いや、むしろそれは嬉しい限りである。ただ終わった後、自分のそれが人目に晒される その羞恥が僕の足を接着剤のようにビルの縁から進ませない。
「アホらし。」
そう呟くと僕はフェンスを越えドアを開けビルの中へ入り帰路につく。初めてのことではない。もう何度繰り返したかわからないこの動き。これだけやっても誰も僕に気付かないのはそれほど今の世間は周りに興味がないのだろう。