能力
次の日。幸、葵、桐乃の3人は、幸の身の回りの物を買うために近くのショッピングモールに来た。
「何から見る?」
「とりあえず、服から見ようか。」
「はーい!」
「どんな服がいい?」
「かわいい服。あと動きやすそうな服がほしいです。…こんな感じの服。」
幸は、服を1つ出して2人に見せた。
「なるほど。女の子だね~。」
「じゃあ、試着してみなよ。」
「はい!」
という感じで選んで、服は3着買った。
その後、日用品を買ってお昼を食べにフードコートに行った。
「じゃあ、ハンバーガーでいい?」
「はい!」
「オッケー!買ってくる。席とっておいてくれる?」
「了解でーす。」
幸と葵は一緒に空いていた席に座った。
「そういえば、私みなさんの能力知らないんですけど。」
「みんなの能力?ルイくんはわかるよね?研究所で言ってたし。」
「はい。確か『透視』でしたよね?」
「うん。正確に言うと、透視と千里眼。マコちゃんは、触れた人が固まっちゃうの。」
「それ、研究所で見ました。」
「そうそう、あれ。それで、たっくんは、身体能力が上がるの。特にスピードが。あき兄は他人の考えていることを読み取って、それを人に伝える。葵は、幻覚を見せるの。指をパチンって鳴らすとね。」
そういって、葵が指を鳴らそうとしたのを、幸が慌てて止めた。
「わっ!危ないじゃないですか。私にかかっちゃいますよ。」
「ごめんごめん。でも、大丈夫だよ。能力が発動している時は髪の色が変わるから。」
「そうなんですか?」
「うん。マコちゃんが青で、たっくんが赤。あき兄が緑。ルイくんは紫。葵は黄色。で幸ちゃんが白ってわけ。」
「なるほど~。」
そこへ、桐乃が帰って来た。
「おまたせー。はい。」
「ありがとうございます。」
「いいのいいの。いただきまーす。」
久しぶりに食べたハンバーガーはとても美味しかった。
「じゃあ、もうちょっと回ろっか。」
「はい!」
その後、色々と見て回って、帰ったのは19時頃だった。
「ただいまー。」
「「おかえりー。」」
「夕飯できてるぞ。」
「おっ!さすが真琴!」
「真琴さん、料理できるんですか?」
「ああ。桐乃ほどじゃないけどな。」
「まあね。でも、十分美味しいよ。さっ!食べよ!」
「はーい。いただきまーす。」
真琴が作ったチャーハンはすごく美味しかった。
「美味しい!真琴さん、今度レシピ教えてください!」
「いいよ。」
すっかり、溶け込んでいる幸だった。