広い家
幸は桐乃に連れられ、広い廊下を進んでいる。
すると、1つのドアの前で桐乃が立ち止まった。
「ここですか?」
「ちょっと違うかな。」
「?」
ドアを開けると、そこは広々とした部屋、というかリビングに近かった。
部屋の中央に10人くらい周りに座れそうな机が置いてあり、その周りに椅子が7つ置いてあった。
「ここは?」
「主に、みんなが勉強するところとして使ってるわ。そして、周りにある階段から自分の部屋に行けるの。」
「へえ。」
「ちょうど部屋が6つだったんだ。ここが幸ちゃんの部屋よ。前はわたしが使ってた部屋だけど、わたしは別の部屋に移るから。」
「ありがとうございます。」
「いいのいいの!仲間なんだし、当然当然!じゃあ、他のところも案内するわ。」
「はい!」
その後、色々なところに案内してもらった。
リビング、キッチン、その他いっぱい。
とにかく広かった。
「どれだけ広いんですか、この家…。」
「まあ、広いと言っても使ってない部屋ばかりだけどね。」
「どうしてこんなに広い家に住んでるんですか?」
「真琴の親が残してくれた、らしい。」
「残してくれた?」
「真琴の親はもうこの世にいないんだそうよ。この家は遺産ってわけ。」
「そうなんですか。」
気まずい空気が流れた。
[ぐぅぅぅぅぅ]
盛大に幸のお腹がなった。
「あっ。」
「そうか。もうお昼の時間か。お昼ご飯作らなくちゃ。」
「私も手伝います!」
「そう?ありがとう!助かるわ。」
2人はキッチンに向かった。