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魔王様のおおせのままに

アシャティス目線です

ちょっと短いです

執務室につくとクレハをソファ―に座らせて僕は自分の机の引き出しから、丸くて透明な石を取りだし、紅波の前に置いた

ソファ―の下ではミニドラゴンがくるくると回ると身体を丸めるようにして寝そべった

「ラズ様の事を考えて触れてみてくれ」

クレハはラズ様の事を考えて石に触った

しばらく待つと、石が白く濁りラズ様の姿が映し出された

「テレビ電話みたい」

クレハが呟くと石の中のラズ様が慌てて言った

『クレハちゃんどうしたの?血まみれじゃないか!』

クレハはそこで自分の服が血まみれなのに気付いた

「あー、これは私の血じゃないんだよね…」

『じゃあ、クレハちゃんが怪我したとかではないんだね!』

明らかに心配をしているラズ様にクレハは困った顔をしていた

「ラナ、ごめんね、人命救助してたら服も血まみれだし、魔力の使いすぎで動けなくなっちゃって、今日の約束は行けそうもないみたい」

ラズ様は深いため息をつくと笑顔を作った

『動けなくなるほどの魔力を使うって何したの?詳しく聞きたいけどまだ話せそう?どこにいるのか教えてくれれば会いに行くけど?』

せっかくのクレハとの時間にとびきりの笑顔を向けるラズ様に腹が立った

「クレハは僕が責任をもって預かるからラズ様は心配しないで良いですよ」

『えっ!なんでアシャティス君がいるの?』

「それでは、また」

それを言い終わると僕はクレハの手を石から外させた

それと同時に石が透明な状態に戻った

「アシャ、ラナに意地悪しないの!」

「笑顔がムカついて、つい」

そう言うと、クレハは吹き出してゆっくりソファ―に横たわった

「アシャごめん、ちょっと寝かせて」

「魔王様のおおせのままに、好きなだけどうぞ」

僕は自分の机につくと仕事を始めた


「アシャ、私、やくにたったかな?」

眠るのだとばかり思ったが、クレハがまどろみながら聞いてくる

「そうだな、魔王の名に恥じぬ働きだったよ」

僕は書類から目を離すことなく言った

「そっか、よくよく考えたら、じいちゃんが勇者なのに孫が魔王って笑えるかも」

「陛下に魔王の事をどう伝えたものか…」

「陛下の前で魔王って言わないでよ」

書類の内容が入ってこず、何度も同じ部分を読み返しながらクレハの呟きに答えているとスースーとクレハの寝息が聞こえてきた

クレハが寝付いたのに気づき僕はゆっくりと頬杖をついて紅波を見詰めて微笑んだ

「魔王が世界征服を所望なら、僕は魔王のためにこの力をすべてささげよう…僕が出来ることなら…すべて叶えてやりたい…君が僕のものになれば良いのに…」

僕はそのまま飽きるまでクレハの寝顔を見つめ続けた


甘味を感じていただけたなら幸いです!

読んでくださっている方、ありがとうございます!



ラズナーはたぶん石の前で「なんで!なんで」いって騒いでカウーチェに思いっきり「五月蝿いですよ!」って殴られていると思います


ライライトの出番があまり無いですね

次はライライトのターンです

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