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第61話 脱衣所天国

 保養都市ブリューレが誇る、高級宿の女湯の脱衣所は檜の香りと、湯気の湿り気が満ちた、男にとって禁断の聖域だ。

 俺は今、そんな聖域に正真正銘の女の子として立っている奇跡を起こしている。


 ハアハア……ハアハアハアハア……。

 やばい。呼吸が整わん。目の前の光景は俺が転生前から夢にまで見た、いや、夢でしか見られなかった究極の絶景だ。

 全員がゆっくりと、気兼ねなく、貸し浴衣の帯を解いていく。

 素晴らしい……生きていてよかった。こんな至近距離で、女の子たちの無防備な姿を拝めるなんて。


 視覚だけじゃない。匂いが凄い。なんでこいつらこんなに良い匂いがするんだ。おかしいだろ。これから温泉に入るっていうのに、もうすでに「私、食べ頃ですよ?」と全身で主張しまくっている。


 最初に目に飛び込んできたのは、リイナの高貴で純白なランジェリー姿だ。

 恥じらいながらはだけた浴衣の下から現れたのは、繊細な銀糸で王家の紋章が刺繍されたシルクのキャミソール。程よい大きさの胸の膨らみが、布越しにでもぷるんとした柔らかさだとはっきりとわかる。

 ……ああ、断言する。リイナの程々の大きさの胸から、きゅっと引き締まったくびれ、丸みを帯びた尻は天が与えた奇跡の賜物だ。

 今すぐこの両腕で抱きしめて腰を振りたい。挿入したい。でも今は俺にアレがない! ちくしょう! 今すぐ俺をふたなりにしろおおおおおお!


 ハアハア……ハアハア。


 次にアンナだ。ブラジャーからプルンプルンとはみ出さんばかりの豊満な胸は、間近で見ると破壊力抜群だ。

 眩しいオレンジ色のスポーティな下着が、彼女の健康的な肌によく映えている。

 なんだあの谷間。あれは男の夢と希望と理性を永遠に埋葬する魔境だ。あんだけ鍛えているのに、筋肉の硬さなど微塵も感じさせない柔らかそうな肌と、安産間違いなしの尻も最高だぜ。

 生えよ! 息子だけ戻ってこおおおおい! アンナを妊娠させて母乳も出させてずっと飲んでいたいいいいい!


 ハアハア……ハアハア。


 そしてレイラちゃん。さすがだ。小さい身体にぺったんこの胸、凹凸の少ない尻!

 だが逆にそれがいい! これから成長していく過程を毎日24時間、すぐ隣で眺めていきてええええ!

 毎日計測して、揉むと大きくなるんだよと言って、ずっと揉み揉みしていてえええええ。

 ええい! いでよ新スキル! 俺にレイラちゃんの背中にスリスリできる股間を膨らませよ!


 ハアハア……ハアハア。


 ゴクリ。カレンも凄い……だと⁉

 胸はアンナ以下だがリイナ以上だ。制服を脱ぐ姿が尊い、尊すぎる。

 そこから現れる湯気のせいかほんのり上気した、透き通るような白い肌。上下の下着が装飾の一切ないシンプルな白ってのも最高かよ。

 チラリと見えたヘソが超綺麗だ。ご馳走様です。

 ずっとペロペロ舐め回してええええええええ!

 

 ああ……このまま肌を密着させながら湯船に入ったら、興奮のあまり男に戻っちまって、そのまま瞬時に事故を装って挿入したいぜ。

 お湯をかけたら男に戻る奇跡よおこれ!


 俺がハアハアハアハアと、もはや隠す気もない荒い息を吐きながら涎を垂らしていると、リイナが俺の手をそっと握った。


「気分でも悪いのか? もうのぼせてしまったかのように顔が真っ赤だぞ?」


 しまった。落ち着け俺。まだ本番はこれから。まだみんな下着姿だ。ここでお布団に強制送還される介護イベントは早すぎる!

 それは次のイベントに取って置かなければ!


「だ、大丈夫です。み、みんな綺麗で、ちょっと驚いてしまって」


「え~? セイコちゃんもきれいですよ〜。毛穴全然ないですよね? ケアとかどうしてるんですか~?」


 おお! アンナが腰を曲げて、純粋な瞳で上目遣いに見てくる! そのせいでブラジャー越しの胸がプルンプルンと重力に従って揺れてやがる! このまま顔をうずめたい! その前に唇重ねたい!


「綺麗って、あんただって最高に可愛いだろ。人におべっか使うのは結構だが、そう言われると、こっちもあんたをずっと褒めていかなくちゃならなくなる。もっと気楽に接してくれよな」


 カレン。最高にカッコいいセリフだぜ。今すぐ「抱いてください」って口走りそうだ。


「ブラジャーしてなかったのですか? 不用心にもほどがあります。あと、そのおっぱい見せつけるのは、私にとっては殺意なので隠してくれるとありがたいです」


 レイラちゃん、俺の胸に嫉妬するのか。

 意外だ、体型を気にしてたのか。まあ、リイナもアンナも凄いからな。コンプレックスを持ってても不思議じゃあるまい。

 だが、まだ11歳でこれからなんだから気にすることないのに。……ん? おっぱい隠す?


 あれ? みんな下着を脱ごうとしないぞ? どうして? みんなレイラに気を使っているのか?


「あ~、セイコ。私たちの仲間にセイヤというどうしようもない男がいるんだ。可愛い女の子を見ればすぐ欲望に塗れる男でな。覗かれる危険性がある。いや、覗きならまだいい。上空から降ってくる危険性もある。なので私たちは、お風呂に入る時に必ず下着を着用しているのだ。セイコ、ブラジャーがないなら私のを貸そう。少し苦しいかもしれないが」


 くっ⁉ そんな話し合いがいつの間に⁉ なんということだ。俺をそんな目で見ていたなんて悲しいぜ。

 今までの旅路で覗きを失敗し続けたその先に、下着のまま入浴しているという光景が展開されていたとは!

 ……まあいい。背中を流す時に下着の中に手を入れてやる!


「あ、ありがとうございます。あ、本当にちょっと苦しい」


 ブラジャー初体験! それもリイナの私物! 最高だ。TSマジで最高だぜ。ふたなりならなおよかったのに! サーシャめ、ふたなり発想がないから魔法学校万年2位だったんだぞ!

 ただ、サーシャの黒ビキニのパンツは履き心地最高だから許す!


「さあ、行こうか、露天風呂に!」


 リイナに手を引っ張られ、扉を開けて湯けむりに包まれる俺たち。

 最高の瞬間だ。今、男なら誰もが夢を見る温泉宿の露天女風呂に、俺は美少女たちと一緒に突入した。


 くっ……勇者セイヤめ! お前の悪行のせいで全員下着姿での温泉になった罪、悔い改めよ!

 あっ、それって俺のことだったね。

 

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