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プロローグ 「瞼を開けば」

―瞼を開けば朝でした、なんてことはよくあることだろう。


だが瞼を開けばそこは知らない世界でした、なんて事はありえない話だ。

少なくともそう思っていた、今までは…


だが、やはりこの光景を見るにその考えは間違っていたのだと言わざるを得ない。

なんせ異世界なんて…ましてや、転生…起こるはずのない事が起こり、ありえない生き物や自然に囲まれる―


大自然の中、木々に囲まれた花畑の中心に1人の赤ん坊がカゴに乗せられていた。


泣くことも無く、ただただその光景に圧倒される赤ん坊…ただ、彼は普通の赤ん坊では無い。


「んっ、んあぁ!?」


先程までは出せていた普通の声、それが唐突に出せなくなったことに対する違和感に気持ちの悪さを感じながら、名もない赤ん坊はそっと目を覚ました。


手をグーパーさせればその手の小ささが分かり、次第にそれは大きな驚きへと変わっていく。


それもそのはず、その少年は―


 俺は…なんで、こんなところに?

 手が小さい、声を思うように出せない…しかも見たことねぇ景色だ…一体全体どうしてこんなことに…


それは疑問になり、驚きになって、思い返し、そうしてようやく赤ん坊は気づく。


 そうだ、俺は…俺はっ、


それまで忘れていた赤ん坊の―否、少年の記憶が取り戻った。


 俺はっ、殺されて…それでっ


そう、この大草原から1人の少年の物語は始まったのだった。

1人のクソ人間の、『英雄譚』が…

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