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トヤさん日記 N

トヤさんは女性である。

トヤさんは背が小さい。

トヤさんは関西弁である。

トヤさんは変わった人である。

トヤさんはチョコレートとプリンをこよなく愛する人である。

『うちな、玄関に入る時、右足で入るっちゅうジンクスあるねん』と言いながら左足で玄関を入っていく、うっかりさんである。

ある日のトヤさんのことである

「大変や!大変なんや!」

トヤさんは急いでこちらへ走ってきた。

「どうしたの、トヤさん?」

「大変なんや。月の土地がアメリカで売られとったん知っとるか?」

「うん。知ってるよ。確か有名人も買ってるみたいって話を聞いたことあるよ」

「そうか・・・やっぱりな・・・」

トヤさんは腕組みしながら、一人で納得していた。

「前に月に宇宙人の基地があるって話したやろ」

確かそんな話もあった気もしないでもない。

「やっぱりアメリカと宇宙人とはグルやったんや。これは一大事や。はよう防衛省に殴りこみにいかなあかん」

トヤさんはもしかしてクーデター、いや第三次世界大戦でも起こそうとしているのだろうか。

「そもそも北方領土と竹島をロシアと韓国にやるかわりに月を日本の国土として認めさせろっていう、うちの提案を蹴るからあかんねん。あのアホ共は・・・」

月は石炭や石油などの資源は期待できないが、鉱物資源ならありそうではある。

しかしながら、その恵みを享受できるのは一体何年先の話か。

トヤさんは遥か未来を見つめていた。

「あーーーーー!!!!」

トヤさんの一際大きい声に驚き、ビックっとした。

「ど、どうしたの、トヤさん?」

「しもうた。慌てすぎておやつのプリン食べかけで置いてきてしもうた。はよ帰らな」

「えっと、防衛省はもういいの?」

「そんなん、世界平和とプリン比べたら・・・」

「比べたら?」

「プリンの方が大事に決まってるやん」

そう言ってトヤさんは家へ帰っていった。

・・・

世界平和よ、食べかけのプリンに負けたか・・・


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