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トヤさん日記 SS

トヤさんは女性である。

トヤさんは背が小さい。

トヤさんは関西弁である。

トヤさんは変わった人である。

トヤさんはチョコレートとプリンをこよなく愛する人である。

意外と辛いものもいける口である。

ある日のトヤさんのことである。

一緒に月見をしていた。

「あのな、十五夜のお月さま言うやろ。あれは十五日目の月やっちゅうことやねん」

「うん。知ってる」

トヤさんは皿いっぱいに積んだみたらし団子をつまみながら続ける。

「そやったらあの三日月のバッタもんの名前知ってるか?」

「バッタもん?」

「こーんな形のやなー、お月さんや」

トヤさんは団子の串で、月を宙に描く。

「それも三日月じゃないの?」

「違うんやなー」

チッチッチッと串を横に振る。

トヤさんは嬉しそうだ。

「実はあれは二十六夜の月っちゅうんや」

「へー、よく知ってるね。トヤさん」

「辞書で調べたからな」

トヤさんに辞書は、馬の耳に念仏と同意義である。

トヤさん、熱ある?

一応聞いといた方がいいのかな?

「何で月の事調べようと思ったの?トヤさん」

「それはな、ホントは秘密やねんけどな。実は月の裏側には秘密基地があって、宇宙人が地球侵略を狙っとうねん。でも、うちがおる限りそんなことさせへん。覚悟しとき、宇宙人」

またトヤさんは変なテレビを見たんだろうな。

変な掛け声とともに串で月を突く。

「ちょりゃー」

・・・

トヤさん、月に届くと良いね、その串。

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