トヤさん、宮崎に行く
トヤさんは宮崎に来ました。
トヤさんと何を食べようかと相談しながらコンビニに入った。
そして、海外でお茶漬けを食べる日本人よろしく、メロンパンとプリンを買った。
それから公園で食べながら、これからの予定を立てるはずだったのだが・・・
「これはうちのやー!食べたあかんねん!」
何故かトヤさんは公園のハトと戦っていた。
「こっからうちの領地やから入ってきたらあかんねんで!」
と、トヤさんは足で地面に線を引く。
ハトは言葉が分からないので、当然その線を越えトヤさんに迫ってくるのだ。
ピンチ!トヤさん!
「くそっ、これでも喰らえ!」
と、トヤさんメロンパンを引きちぎりハトへ投げつける。
それにつられてハトがトヤさんから離れていく。
だが、他のハトも寄って来た。
「増援を呼んだんか?!」
トヤさんがね。
それからメロンパンを投げつけ抵抗するも空しく、トヤさんはハトまみれになってしまうのだった。
ハトが去った後には、ボロボロになったトヤさんが泣きそうになりながら立っていた。
「トヤさん、だいじょ・・・」
「うおおおーーーー!」
声をかけようとしたら、トヤさんは吠えながらコンビニに走っていった。
帰ってくるトヤさんの手には少し大きめのビニール袋。
「トヤさん、何それ?」
「ふふん。これだけあれば一つぐらいうちの口に入るやろうから大丈夫や」
袋の中には大量のメロンパン。
どうやらコンビニにあったメロンパン全部買い占めてきたようだ。
「うん。多分大丈夫かもしれないけど、そこに『ハトに餌をあげないで』って看板あるし、止めとこうね」
トヤさんの手がメロンパンのビニールを開こうとして、止まる。
そして、震えながらハトに指差す。
「覚えとけよ。絶対見返してやるからな!」
だが、その仕草が餌を投げるように見えたのか。
またハトがやって来て、トヤさんは襲われていた。
「むきゅあーーー!」
・・・
ああ、何か平和な戦争だなー。