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守霊界変  作者: クロガネガイ
第二部
144/145

欠陥の盾

「お前の力を教えてくれ」


『いいよ!まずは知ることだよね。知らなければどんな強大な力も意味をなさない。そこのところ主君、よーくわかってらっしゃる』


 相変わらずの雰囲気で羅甲らこうは話を続ける。


『うーんとそうだな何から話そうかな』


 何やら悩んでいる様子だ。ぶつぶつと聞こえない声だけが響く。


『よし、これでいこう。例として虎ちゃんと僕のスタンスの違いについて話そうか。虎ちゃんは攻撃と俊敏性に優れたスタンスその名も猛虎タイガースタンスを用いる。主君もそれについては聞いているよね?』


「うん、使い方も身をもって体験してるよ」


『猛虎の型に加え電気の扱い素早く激しい一撃を見舞わすのが虎ちゃんのやり方。身を守るには目の前の障壁をぶち壊していくっていう感じだね』


 羅甲の言うとおり猛虎もうこの力は攻撃は最大の防御っていう感じのものだ。あまり考えてはいなかったけれどそう言われてみるとその通りだ。


『そのやり方に慣れてきたりするかい?』


「うーん、どうだろう」


 正直羅甲の問いにすこしだけ戸惑った。ガリズマさんらを助けに行こうとするなか戦闘は避けれないと考えていた。目の前の障害を撃ち破り助け出すのだとそう、自然と思っていた。別に助けるのに戦闘が必須になるということはないだろう。どうにか助け出し安全なところまで避難する。そういうやり方だってあるはずなのだ。


『まぁ、いいや。僕の力はすこし気色が違うんだ。もし、虎ちゃんのやり方に慣れているとしたらすこし調子が狂っちゃうかもね』


「どんな力なのかはやく教えてくれよ」


『もう、そんなに急かさなくても~』


「ん!」


『わかったよ。教える!僕の力は堅亀タートルスタンス、水のような流体を操る守りとカウンターに富んだ力さ』


「水を操るの?」


『まぁそんなところかな。虎ちゃんも雷の力を扱っていたでしょ?あれと似たようなイメージね』


 俺をはじめとする転移者は魔力を持っていない。だからこの世界に存在する属性魔法の類いは扱えないはずなのに守霊にはそれに似た力を扱えるというのだろうか


『まぁ、細かいことはさておき技のひとつでも習得してもらおうかな』


「技?猛虎の虎撃連舞フーランペイジみたいなの」


『まぁ、そんなところだね。覚えてもらうのは敵の攻撃を反射させる技だよ。技名を"水鏡ヲ・ミュラ"というよ。攻撃を反射させるといっても物理攻撃は防げないんだよね』


「なんだよそれ、ビミョーじゃん」


『まぁまぁ、そんなこと言わずにさ~一応僕の扱う技の基礎となるものだからここから派生したものだと物理攻撃も防げるものがあるから安心してよ』


「じゃあ、それを先に教えてよ」


『うーん、教えたいのは山々なんだけど今の主君には扱えないかな~』


「なんだよそれ、猛虎のときもそうだったけどまた俺の力不足とかか?」


『力不足とはいわないけどその技を扱うには水鏡ヲ・ミュラを十分に扱えないといけないんだ。だから、まずは水鏡の扱いをマスターしておくれよ』


 力量不足というわけではないみたいだが今からその水鏡を習得して実践投入することができるのだろうか…

 すこしだけ不安だ。

 

「やり方は?」


『実際にやってみたほうがわかりやすいかな~

 主君、君の体を借りてもいいかい?』


「うん」


『じゃあ、借りるねーよいしょっと

 それじゃあ、見といてねー反転せよ水鏡ヲ・ミュラ


 短い詠唱ののちに手のひらから水の膜が生成される。それは徐々に大きくなりアームシールドのようになった。なんか両手に盾を持ってるのって変な感じだな。


『これが水鏡だよ。この盾は物理攻撃以外を反射させる。あとは弱い攻撃とかなら吸収したりもできるよ』


「物理攻撃は無理なんだ」


『そうだね、物理攻撃も防ぎたいのならこの技の練度をあげて進化させないとね。とにかくこの技を咄嗟に出せるように気がけてよ』


「わかった」



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