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守霊界変  作者: クロガネガイ
第二部
140/145

新装一転

 シュアちゃんの調査も一通り終わった翌日…


「さぁて、依頼は完了したことだしさっさともどんぞ」


 ベリルさんを筆頭に村の入り口へと向かう。


「ん?あれは~」


 村の入り口に向かっているとなにやら知った顔が話をしていた。


「ウィードさん達じゃないですかね?」


「だな、あいつらは先に出たんじゃなかったのか?」


 ウィードの提案により百目鬼は自身の守霊の扱い方を学ぶべく彼らとともに旅にでると聞いてはいたがいつ旅にでるかは知らなかった。

 だんだんと入り口に近づいていくとあちらもこっちに気づいたのか百目鬼が手を振ってきた。


「拳斗君たちも出発かい?」


「うん。百目鬼たちも?」


「あぁ、そうだよ。ちょっと俺のわがままで出発を遅らせて貰ってたんだ。旅にでると暫くは帰ってこれないからね。やり残したことがないようにってお願いしたんだよ」


「鬼姫さんとは話したの?」


「一言だけ…」


「なんて話したの?」


「えーっと…」


「なんだよもったいぶるなって」


「心も体も武器もより強固に、より研ぎ澄まして帰ってくるって…」


「へぇ~いうね~百目鬼なら大丈夫だと思うよ」


「ありがとう」


「おい百目鬼、もういくぞ!ん?なんだお前たちも出発するのか」


「はい」


「そうか。お互い目的のために精進しよう。っとまぁ、なんだ拳斗、お前は異例の存在だ。本当なら俺らと共にきて欲しがったが無理はいうまい。ただひとつ忠告をしておこう。守霊にはまだ俺らも知りえない未知の力がある。対話ができるとしても頼りすぎないことだ。守霊はあくまで己を守る武器のようなものでしかない。扱い方を間違えれば己が身を傷つけてしまうことになる。それだけは肝に命じておくことだな」


「はい」


「いい返事だ。では先に行く。くれぐれも奴らには気をつけて…じゃあ」


「あ、ウィードだけあいさつするのずっるーい」


「またいつか会えるんだ皆が皆しなくてもいいだろ?」


「えー」


「ほらいくぞ」


 ウィードさんはひょっこり現れた神楽ちゃんを引きずりながら村を出ていった。俺も彼らと行った方が良かったのかもしれない…でも、恩人であるベリルさんやガベラの皆への恩もある。俺は俺自身で猛虎の力を扱いこなしてみせる!


「あ、いた!ちょっとあんたら待つさね~」


 村を後にしようとしていると鬼姫から呼び止められた。


「いや~間に合って良かったさね」


「おいおい、何がだよ」


「商人へ出荷する武具の類いはもう少しかかりそうだくらね~先にこれをと…ほれ刃鬼、渡しな」


 鬼姫に言われて刃鬼が布に包まれた何かを渡してきた。


「これは?」


「開ければわかるさね」


 鬼姫に言われるままに包みをあけるとその中には作り込まれた手甲鉤やら短刀などそれぞれに適した武器が入っていた。


「これは…」


「あんたらには世話になったさね。わざわざこんな遠くまでくるような依頼を受けたってのはそいつが必要だったからだったさね?」


「確かに俺らは武器を新調しようとしてたが~これらの値段はいくらだ?」


「金ならいらんさね。お礼と思ってくれればそれでいいさね」


「あんたらにあわせて作った特注品さね。武器屋に陳列しているものに比べて一回り扱いやすいとアタシが太鼓判を押すさね」


「いいんですか?そんなにいいものを」


「あんたらにはそれだけの恩義があるってことさね。要らなくても貰って貰うさね」


「いえ、ありがたく頂戴します」


「うむ、それでいいさね」


 新調した武器は今まで使っていたものよりも手に馴染み使いやすかった。オーダーメイドといったところだろうか。街へと戻ってそれから調達しようと考えていたけれどその手間が省けてしまったな。

 頂いた武器を装備して帰路につく。途中、特に魔生物なんかに遭遇することなく順調に進んでいた。欲をいうならすこしくらいなら接敵したかったが早く帰れるならそれでよかった。新しい武器の試し切りは帰ってからでもできるからな〰️とワクワクしていた。足早に進んでいたからなのか行きよりも早く街へと戻ることができた。疲れもあまりなくなんだか不思議な感じになった。


「ギルドと商人には俺から話をしてくる。お前らは先に帰ってガリズマに報告してこい」


「はい」


 ベリルさんと別れてギルドハウスへと向かう。浮き足だった俺らはその先にある新たな事件のことなど知るよしもなかった。

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