第7考.カリフォルニア・ロール
回転寿司や、つくりおき寿司がメインの私には、抵抗感ないんですけどねぇ。
「あんなの、お寿司じゃない!」
回転寿司の普及から。コーンの軍艦巻きとか、ハンバーグなどの肉系の握りへの抵抗感が、やわらぎつつある近日でも。
こういう意見は、まだ根強いと思います。
サーモンの握りや、ツナマヨ巻きもアウトなんて。硬派なかたがたも、けっこういらっしゃることでしょう。
おいしければいいじゃん、と考える反面。
やはり、格式ある店では。そのような頑なな姿勢をとることの意義もあるんでしょう。
そのうえで、変化を受け容れる選択も、間違いではないとも思えるんですが。
伝統は、機能美によってつくられ、様式美によってまもられる。
あ、なんか思いつきで言ってみたんですが、いいかんじ(笑)
まぁ、伝統を守る勇気と、破る勇気。
伝統に縛られる不自由と、伝統に支えられる品格。
なにを選択するかも。それを良しとするか、悪しとするかも。各人の価値判断だと思います。
いや、今回。そんな難しいことじゃなくて。
ちょっと、お寿司以外にも触れていいですかね?
日本に、中華料理屋さんってたくさんあります。
なかには、本場中国の味を、われわれに伝えるものもありますが。ご近所の大衆中華料理店は、日本人好みの味にアレンジされていることでしょう。
それは、イタリアンやフレンチ。その他の郷土料理店にも言えます。
ていうより、
ラーメン
ピザ
カレーライス
は、もはや原型から、かなりの変異を遂げて。
中国人、イタリア人、インド人からは、
「こんなの、違う!」
という声も、少なくないことでしょう。
「違うけど、これはこれでおいしいからいいや」っていうのも、耳にしませんか?
そもそも、文化がその文化圏を離れて、よそに取り入れられれば。そこの土着の文化と交わって、変異を遂げるというのは。歴史的にみても、よくあることなんです…って、歴史に詳しくない私が、偉そうに言うことでもないですが。
だから、自分たちの文化を守ることは、選択のひとつとして大事ではあっても。ひろまったさきで、その文化に起きた変異を全否定することはない、って思います。
いや、否定することじたいは、べつにいいんですよ。だって、それも選択ですもん。ただ、肯定する選択の余地は、常に残されてるんじゃないかな、ってくらいで。
なんか、かたくるしい話になってきちゃいました。
んでまぁ、結論を簡単に言うと。
ラーメン、ピザ、カレーライスを、これだけ自国風にアレンジしてるんだから。
お寿司が、他国風にアレンジされたって、めくじら立てなくてもいいんじゃないかなぁ。
否定派を、非難してるんじゃないですよ。
肯定派の、存在する余地はじゅうぶんにあるよね、ってだけで。
アボカド、おいしいんだけどなぁ。
回転寿司いくと、だいたいラーメン頼んじゃう。