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哲考所  作者: 歌川 詩季
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第3考.コップには水が半分

 心理テスト好きですか?

 私は、かなり好きなんです。


 だからこそ、いじっちゃうんですよねぇ。

 有名な心理テストが、あるじゃないですか。


 コップには水が半分はいっています。

 あなたは、それをどう思いますか?


① まだ、半分「も」残っている

→あなたは楽観的な性格です

② もう、半分「しか」残っていない

→あなたは悲観的な性格です


みたいなやつ。


 うん、たしかにシンプルながら、よくできた設問ですよね。なるほどなぁ、って思います。

 んでも、あれ?

 きづいたんですけど、この設問において。われわれがコップの状態を、どう予期していたかっていう、前提が抜けてませんか?

 つまりですね。

 この、楽観的 or 悲観的の判定って、前提として。「コップに水は満タンのはずなのに」って想定しているうえでのものじゃないかな、と。

 だって、悲観的な性格だったら。

 そもそも、コップに水なんて一滴も残ってないことを、覚悟すると思うんですよ。

 それなのに、まだ半分「も」残ってるじゃないか、となったら。あれ?そしたら、そのひとは楽観的な性格っていわれちゃうんですか?

 逆に、楽観的だからこそ。コップに水は満タンのはずと考えていた人は。半分「しか」残ってないって考える。

 そのひとは、悲観的な性格っていわれちゃうんですか?


 そこで思いついたのが。


 前提を想定するときの「心構え」時と。

 実際の状況を目にした「判断」時の。


 2段階で、判定してはどうだろうか?ってことです。


 そうすると、こうなります。


① 満タンだと思ってたけど、

 それでもまだ、半分「も」残っている

→あなたは楽観的な心構えと、楽観的な判断をもった性格です

② 満タンだと思ってたけど、

 それなのにもう、半分「しか」残っていない

→あなたは楽天的な心構えと、悲観的な判断をもった性格です

③ からっぽかと思ってたけど

 それなのにまだ、半分「も」残っている

→ あなたは悲観的な心構えと、楽観的な判断をもった性格です

④ からっぽかと思ってたけど、

 やっぱりもう、半分「しか」残っていない

→ あなたは悲観的な心構えと、悲観的な判断をもった性格です


 とまぁ、こんなぐあいです。


 あ、くれぐれも言っときますが、もとの心理テストにけちつけてるわけじゃないですよ。シンプルだからこそ、美しい設問と答えです。

 ですが、あえてその美点を捨てて。ちょっといじってみた、ってやつです。


 ちなみに私は③かなぁ?


 心構えは悲観的のほうが、結果を知るまえのダメージ予測が大きくなるでしょ。

 ダメージ予測小さいのに、大きなダメージ喰らうと。かなり(こた)えますよね。

 だから、ダメージに備えて。心構えは悲観的にしときます。

 んでも、結果を知って。実際より深刻に捉えても、身動きとれなくなっちゃう。

 そこは、楽観的にとらえて。なんとかなる、なんとかする。

 予測ダメージより、小さいし。想定し得る最悪よりは、よっぽどいいや。


 うん、これで行こう。これでなんとか、やりすごそう。


…こうして考えると、私って、じゅうぶん悲観的ですねぇ。

 けちつけてませんよ(笑)

 こういうのは、元ネタが好きだから考えちゃうんです。

 困ったもんです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ドラッカーの格言名言?ですね。 「心構え」と「判断」の軸を入れられたのお見事です。 すっきりしましすね。私は④ですね。 というか悲観的で、ネガティブで何が悪い?と胸を張ってる派です。 [一…
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