第30考.人差し指
ちょっとまじめっぽい。
※noteにも転載しております。
指でものをさすとき、どの指を使いますか?
第2指——人差し指ですね。
だけど。
なんで「人差し指」は第2指なのでしょう?
腕の中心線からまっすぐさすのなら、中指こそ「人差し指」であるべきではありませんか?
この疑問に答えるには、四足動物にまで帰らねばなりません。
我々のはるか先祖も、四足動物であったはずです。
彼らは、「手」ではなく「前脚」をもつため。ものや方角を「さす」ためには、顔を向けて目線を使ったことでしょう。現代の犬や猫もそうしています(っぽい)よね?
その習慣は我々、人間にも残っていて。
両手がふさがっていれば、顔を向けて、目線、首振り、あごなどでものや方角を「さす」こともあります。
進化の過程で後天的に、手と指を得たことから考えれば。指で「さす」ことは、この顔を向けて「さす」ことの補強。よりわかりやすく、さししめすための行為とみることができるのです。
すると、五指のうち、横向きにはえている第1指の親指(「 母指対向性」と呼びます)をのぞいた四指のうち、補強されるべき顔の向き、目線に近い、もっとも内側の指が「人差し指」となるのです。
よって、手の甲をうえにしてものをさすなら、第2指が「人差し指」となるわけですが。
もし、手のひらをうえにしてものをさす習慣がありましたら、第5指の小指こそが「人差し指」になっていたかもしれませんね。
ちなみに。
猿は足にも「 母指対向性」があります。足で木の枝をつかむためです。
ところが、歩くために人間の足には「 母指対向性」がなく、親指も他の四指とともに、前を向いています。
ということは。
両手がふさがっているとき、足のつま先でものや方向を「さす」ことがあれば。
つま先全体ではなく、あえて言うならどの指で「さす」のかと問われたら。第2指よりも内側にあり、「 母指対向性」がないため前を向いている親指こそが「人差し指」ということになるのでは?
足の構造上、甲がうえになりますからね。
こじつけのわりに、生物学をとりこんでみました(笑)




