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哲考所  作者: 歌川 詩季
18/43

第17考.好きな漢字 その2「尖」

 じつを言えば。

 字面そのものは、あまり好きではないんですが。



※noteにも転載しております。

 好きな漢字は、まだあります。


 今度は、ふたつの漢字を、表意文字としてくってけて。

 別の概念を(えが)き出す、技巧派です。

 しかも、(へん)(つくり)のような、横ではなく。冠と脚のような、縦の結合。


「尖」


「とが-る」です。

 上に「小」。下に「大」。

 太いほうから、細いほうへの傾き =「とがる」、ということですね。

 なるほどって、なりません?


 ふふ。ところがですね。

 これだけにとどまらないことが、漢字の奥深さなのです。

「尖」は、ふたつの文字の表意的結合だけではなく。もうひとつ。

 象形文字的な性質をも、もっているのです。


 漢字のフォルムを、よく見てください。

 頂点たる先端となる縦棒から、広がりを見せる左右の点をもつ、「小」を上に乗せ。

 横棒と、さらなる広がりをイメージさせる、左右ななめ下へのはらいをもつ、「大」を下に()く。


 この字の輪郭を。なるべく少ない本数の直線で、(えが)いてみると。


「尖」→ △


 三角を(えが)きませんか?

 つまり、この漢字のフォルムじたいが「とがっている」わけです。

「小」と「大」の部分の意味を抜きにしても、「尖」という字そのもので。象形文字として、成立しているんですよ。


 第15考で、「泡」の字の「包」の部分が。

「ホウ」の表音と、「つつむ」表意の。ふたつの機能を果たしていると述べましたが。

「尖」の文字においても。表意と象形の、ふたつの機能が込められいる。

 その「とがった」フォルムに、魅せられてしまったのです。

 詩を描くときでは。

「咎る」って、当て字をよく使っちゃいます。

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