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十話「金色の猪と地下通路」

 

「マナト。私と近衛達と合流させる、その道を切り開く剣となりなさい」


「了解」


 王女が、深く頭を下げている。


 しっかしまあ……見栄張ったな俺。マナトは王女に笑いかけながらそう思った。


「つーわけで、隠し通路探すぞフェイク」


「先輩、逃走経路は隠し通路とは限らないのでは? 普通に走って逃げてたりしませんか? 天下の王女付きの近衛ですし」


「いやいや、Fp-001、いくら強かろうが人間の集まりには限界があるんだよ。少なくともそう想定するのがベターだ。この僕が解説しようか。領主に限らず金持ちってのはバレにくい逃走ルートってのを見え難い、例えばそう、地下とかに用意しているものなんだよね。危機を想定している以上、平場を逃げるよりもずーっと安全だ。暴徒は金持ちとか権力者嫌いだし、無意味に矛先が向く、なんて容易に考えれるしね。確実にあるし、ここで使わなきゃどこで使うんだい?」


「……そんなの知りませんけど。どうでもいいですし」


「聞いといて興味無さ過ぎやしないかいFp-001!!?」


「あの、皆様……? 隠し通路など、そういうものは見つからないような所にあるものだと思いますが、アテはあるのですか?」


 王女の疑問はもっともだ。しかし簡単に見つかるものなのだ。「ふふふご安心を!!」ほら、フェイクが笑っている。大丈夫かよ、マナトは先にジョンに聞いた。


「なあジョン、設計齧ってるお前ならなんか心当たりとかねえか?」


「良い質問だ。天才たる僕は建築も齧ってるから僕に聞くのは間違ってはいない、でもそういう小細工は僕の領分じゃないねえー」


 ジョンは肩を竦めて、無策を匂わせた。自信満々に言うんじゃねぇよ期待して損したじゃねぇか、とマナトはジョンを小突いた。


「先輩先輩、便利な便利なフェイクちゃんに一つ案があります!!」


「……というか怖いから帰って良いかい??」


「駄目だ、此処で会ったが百年目だ。逃すかよ、地獄の淵までは付き合ってもらうぜ」


「いy……あ、淵までで良いんだ」


「おうよ」


淵まで来たらそこから引き摺り込むがな。マナトは爽やかな笑顔をギラリと浮かべながら頷いた。これにはジョンもニッコリだ。


「絶対引き摺り込むつもりだよね?」


「良く分かってんじゃねえか……!?」


「せーんぱーいー??? 万能なフェイクちゃんに秘策があるんですけどー???」


「どうしたフェイクそんなにはしゃいで。あ、金持ちの家にありそうな壺が実際にあって興奮したのか? いいよなこういう壺。いくらで売れるんだろうな?」


「先輩こそ壺持ち上げちゃって。テンション高いですね──ってちっがぁう!! 違いますよ先輩方。時間ないんですからふざけないでくださいよ!!」


「のんびり喋ってる時間は無い、片っ端から探そうって言いたいんだよねFpー001は。ね? 製作者だから分かっちゃうんだよな〜??」


「違う。製作者(ばか)は黙っててくださいねー??」


「バカぁ……?」


 フェイクの心無い言葉にジョンが大口開けてショックを受けていた。まあ知ってるくせにボケ始めたからね。しょうがないね。


「ですよ。知ってますよね私がセンサーで隠し通路分かると。十中八九十くらいで」


「確実では無いのですね……」


「まあ八割はまあまあ信用できる範囲だろ、多分」


「バカ……ばか……この僕が……!?」


「いつまでショック受けてるんですか……」


 そう言って数秒止まるフェイク。隠し通路のサーチを開始したようだ。


 それからすぐにフェイクはなにかに気が付いたようで、意地の悪そうな笑みを浮かべながらマナトへとすり寄っていく。


「先輩先輩、隠し通路っぽい所見つけました。教えて欲しいですか?」


「…………」


「教えてほしいですかー???」


「……………………………………………………で、何処なんだ?」


「さぁーて何処でしょう!! そこに隠れてる人に教えてもらいましょっかぁ!!」


 ビシィッ!! ガタッ!!


 フェイクはそう言って廊下に面した扉の一つを指差した。その指先には誰もいない。扉しかなかった。


 とはいえ、何か音がしたな。マナトは様子見することにした。


「……あれ? 反応がおかしいですね。指摘してやればこう、ババーーンって感じで出てくるものかと……? センサー故障ですか、っぱ製作者がダメなんですかねぇ?」


「居たとしてもそうタイミング良く出てくるわけねぇだろ」


「バカにしすぎじゃあないかいFp-001!!? そこまで言うならちょいと見せて貰おうかな!! あー、えーっと……ふむふむ……いや、システムは正常、ちょっと損傷深度Cまでいってるじゃないか、調子乗らないで早く言うんだよこういう時は……ぶつぶつ……」


 ジョンがフェイクの後ろに回り込み首や後頭部に触れている。どうやらかなりダメージが入っていたらしく、ジョンがフェイクの腕や背中もがちゃがちゃしている。


 敵が潜んでいるかもしれないこんな場所で、メンテナンスを始めたジョンにマナトは呆れつつ、誰か隠れているとフェイクが指差した扉の前に立った。


「ジョン、済んだか?」


「うん、まぁ、天才だからね」


 じゃあやるか。マナトは腰に差した刀を振り抜き、扉を真っ二つにした。


 二枚に別れた扉を押し退けて誰かが飛び出してきた。振り抜かれた剣をマナトの鼻先を通過するようなスレスレを避けた。


「おっと、あぶね」


「曲者がッ!! こんなところに何用だ!!?」


 気迫充分に彼女は舞うようにマナトへと刀身が緩い弧を描くような特徴的な形をした片刃の曲双剣をマナトへと敵意と一緒に向けてきている。が、しかしマナトは抜刀せずに避けながら距離を取った。彼女はおそらく、()()()()()()()()


 少し見ればわかる。赤い軍服を着ているからだ──この服は、王女の身辺警護などを任された近衛のみが着ることを許された制服である。胸の紀章も、それと合致する。


 つまり、味方だ。マナトはちらと王女を一瞥した。


「ラミュ……!!!」


 王女も顔見知りだ。ならば彼女は近衛の一員で間違いないとマナトは確信し、その怒りを宥めようと話しかける。


「まあまあ、待てよお嬢さん、剣をおろしてくれ。俺たちは敵じゃない」


 そんなこと知らんとばかりに、まだ抜刀もしていないマナト目掛け再びの斬撃。


 当たりはしない。……しないのだが、どうもマナトの背後の王女が見えていないようだ。よほど興奮しているらしい。


マナトはどうしたものかと考えながら彼女の攻撃を避け続けている。


「王女近衛隊だな? お近付きの印に自己紹介と行こうか。俺はメトルム軍狼部隊所属のマナト。階級は伍長。話は聞いてないか? 軍から王女様に護衛が寄越されてるって、これがその──っぶねえな、話くらい聞いてくれても良いだろ?」


「そんな言葉に騙されるかッ!! 外をやったのはお前たちだろう!!? 何故王女様!!? 王女様、そのような男たちに王女様が……王女様、今助けます!!!」


 曲剣をぶんぶんと振るいながら、女性は外を指差した。炎上し、表には兵士だろうか人が転がっているのが見える。領主抱えの私兵と、軍制服を着た奴らだった。


あれはフェイクと王女を襲った暴徒達だが、一見すると軍人に見える。彼女は偽装に騙されてしまっているようだ。


 これで大いに警戒されてしまっているわけだ。


「いえっ、ラミュっ!! 違いますこの人たちは──」


「大ッ体だ!!! 誰も通すなと言ったのに押し入った!! そんなお前たちがもし軍の人間だとしても信用に足ると思うか!?」


 王女が慌てて弁明しようと前に出るのをフェイクによって止められる。さらにラミュの言葉に遮られ苦々しい顔で見るだけしか出来なかった。


「……信用されようとは思わないな、人の話は聞いて欲しいからな。特に目上の人間の話は」


「何をほざいている、死ぬがいい!!」


「マナト!!! ラミュ!!! 私の話を聞きなさい!!」


 王女が叫ぶ。が、マナトは首を振る。


「この手合いは話を聞かないからな。悪いけど聞けないな」


「マナト!!!」


「傷付けるつもりはねぇから、悪いとは思うがちょっと許してくれ王女様」


「ぐだぐだと何を……覚悟しろッ!!」


 王女は悲しそうに目を伏せた。マナトは悪いと思ったが、大人しく話を聞いてたら死ぬからね。多分止まらないからね、彼女。


 首を狙った斬撃を、マナトは身を逸らして大きく避ける。


 竜巻のように繰り出される鋭く力強い曲剣の連撃を、マナトは余裕のある動きで掠りもさせずに避け続けている。


 マナトは説得は無理そうだと思い、とりあえず殴っ……いや、一応説得材料はある。言うだけ言ってみるか。


「さあ、その首を寄越すがいいッ!!」


「やだっての。大体ここの軍人がルーン魔術は使えるなんて俺は聞いてない。外に転がってた軍人の槍にしっかり刻まれてたぜ、ルーン文字が、な」


「……この国にもルーン魔術を使う人間はごまんといるであろう!? そんなことは私の知るところではないッ!! さあ、さあ死ねッッ!!」


 マナトは表で拾っておいたルーンの刻まれた石を見せながら言う。


「まあ落ち着け。メトルムではルーンを見たら暴徒を疑う。メトルムじゃルーン文字が普及していなかったからだ。ルーン文字の知識はあれどルーン魔術は使わねえ。軍じゃ兵器の扱いを覚えるんで手一杯なんでな。ルーン魔術の訓練なんか以ての外、扱い方も習いもしねえ」


「何を言っている……!!」


「そんで、だ。しっかりと考えてみろ。メトルムの軍人が〈(kano)〉のルーンを持っていたってのはおかしくねぇか? 大体槍使いの流派はウォーダン流とかいうやつだったってフェイクが、交戦したやつが言ってたしな。そんな武術、メトルム軍じゃ流行ってねえ、と言うか軍式戦闘術とは毛色が違いすぎる。軍人はまず使わねえ。な、王女様?」


「ええ……マナトは違うようですが」


「ほら、王女様も言っているじゃねえか」


 ラミュは、動揺しながらも、しかし剣は納めない。


「ぐ、偶然だ!! 何を言ってるか分からん!! そうか詭弁だ、小難しい話をして私の頭が弱そうだからと、騙そうと……謀ったな!!? その口を閉じろ反逆者ッッ!!」


 ええ……? いやアレだよ。表の奴は全部暴徒だよって話をだな……今してるんだけどな……?


薄々反応の悪さを感じつつも、マナトは言葉を続けた。


「国境近いこの街だ。そりゃウォーダン流を修めた人間も、ルーン魔術を扱える人間もいるだろうよ。でも、そんな他の国に染まった奴を、庭園に留まる私兵になんて起用するか? 庭を抑えられたら逃走ルートは狭まる羽目になるからな、普通しないだろ? わかる、よな? しかも王女様が僅かでも滞在するってのに所詮余所者のそいつらを近付けさせねぇよな。近衛としてもしたくない、だよな??」


「それは……」


 女性が迷い、剣を構えたまま攻撃を止めた。


 マナトはよし、と確信して────あれ、あいつ黙ってんな??


 嫌な予感がしたのでフェイクが居るであろう方向を見た。


 フェイクはラミュに襲いかかろうとしていた。


「隙有りぃ──ぐぇっ」


 マナトは問答無用でフェイクを蹴り飛ばした。蛙が潰れたような声と共に壁に打ち付けられた。全く、油断も隙もない。


「おいマナト、調整したのにまた壊れたらどうすんだよー」


「……じゃあ止めろよ今の俺よりも早く……」


「無理だよ、僕にFp-001は止められない」


 キリッとした顔で言われても困るんだよなぁ。


マナトはラミュの方へと向き直ったが、やはり既に彼女の心証は最悪になってしまっていた。彼女は俯き、わなわなと肩を震わせながら、叫んだ。


「よくも詭弁を……ッ!! 騙すつもりだったのだな!!!」


「いやあのこれ部下が勝手にやったことで!!!」


「くどい!! それでも貴様に責任があるだろう!!? もう貴様は信用ならん!!」


 せっかく納得して剣を納めてくれそうだったのに。おのれフェイクめ。仕方ない、実力行使か?


 マナトがそう考えた時、急に間に割り込む影が。王女である。


「ラミュ、剣をおろしなさい」


「…………何のつもりですか!!!」


「ここで揉めている場合ではない。先程マナトに表が暴徒に包囲されていたと説明されて貴方はそう思ったはずです。そうですよね??」


「……暴、徒?」


 あ、だめだこの子やっぱり分かってない。


「……分かりましたよね?」


「は、はい!! 承知しております!! はい、暴徒ですよね!!!!」


 王女はニコニコと笑っていた。


ラミュは顔を強張らせながら剣を下ろした。王女の言葉なら素直に聞き入れるようだが……急に飛びだすとは。マナトの肝が冷えたのは言うまでもない。


「ラミュ。貴方が何故ここに一人でいるのですか」


「それは……そもそも貴様らが何なのだ。王女様と何故一緒にいる? 賊か? 賊だな? 賊なのではないか? 賊ならばなぜ?」


「ラミュ。質問に答えるのは貴方が先です」


「王女様といえど、共にいる者の信用がならなければ教えることは出来ません。私も仲間の殿を任されているのだ」


 ラミュが毅然と言い返す。なるほど、もうここには近衛と影武者はいない、と。そこで余計なことをしないようにとマナトに抑えられているフェイクが言った。


「あー、王女様、フェイクちゃんセンサー的にこの屋敷内には他に誰もいませんよ。多分彼女は殿を任されたのかと推察できます」


「……そうなのですか、どこへ行ったかは答えられますかラミュ」


「それも答え「あー、王女様、フェイクちゃんセンサー的に大人数が通過したかと思われる隠し通路を感知しました。そこから脱出したのかと推察できます」


「……案内してください、フェイク」


「くっ、それならば私がっ!! 私が案内します!!」


 フェイクが隠し通路を全て看破しているためラミュの意地は無意味だったと自覚するやいなやラミュは道案内を立候補したが……王女は冷えた目で一言。


「信用ならないのでしょう? マナト、急ぎましょう」


 王女はマナトの前で向き合って両手を広げた。


「……抱えろと?」


「それ以外にありますか」


「あ、じゃ先にジョン抱えて行ってますね先輩! ついてきてくださいね!!」


「ぐぇっ、ちょ、Fp────乱暴に過ぎやしないかい!?」


 王女は両手を広げたまま動こうとしない。……仕方ないか。マナトは王女を優しく抱える。ついでに、ラミュも担いだ。


 フェイクはジョンを背骨折りのような担ぎ方で持ち上げて全力疾走して行った。おい待て俺は道順知らねぇぞ!? マナトは仕方なく、といった風に義足に魔力を送った。


「はなせ、この……くっ、様らは何なのだ!!」


「俺は最初っから軍の人間だって言ってるだろ。落ちるなよ、あと舌も噛むなよ、そんじゃ、〈点火(kano)〉」


「嘘ではなかったのか……? ところで貴様何を──」


 マナトはもう見えないほど先行したフェイクの後を追うために両足の加速用の噴出機構にルーン魔術で()()したのだ。


 この魔術自体はとても小さな火花を発生させるだけだが、義足に取り付けられた噴出機構を点火するのには十分だ。


 結果、義足が火を噴きマナトは地を蹴って───飛んだ。


 火を吹きながら飛んでいく様は、さながら人間ミサイルのような。壁に突き刺さらん勢いでかっ飛んでいく。


「ひきゃ────!!!!?」


「く、ぅ────っ!!?」




 因みに、『急ぎましょうと言いましたがこれは聞いてないです!!!』とマナトは王女にこの後すぐに怒られた。


 ■


「せーんぱーい、おそーい!」


「うるせぇクソが……そっちが早すぎなんだよ。つかジョンは……ちゃんと居るな」


「勿論。Fp-001のせいでね、まだ背中が痛むけど」


「ふっふっふーっ、それほどでも!!」


「……誉めてないからね?」


 邸宅の一室の床下に隠し通路はあった。


 さまざまな仕掛けがあったであろう《《地下通路》》、その中程でマナトは二人に追い付くと同時、義足の火を消して着地する。


王女とラミュは丁寧に地面に下ろされたが、王女はマナトへと恨めしげな目を向けていた。


「まだ少し、ふわふわします……マナト、以後先に報告してからお願いしますね……???」


 一方でラミュは、ジョンとフェイクの様子を見てショックを受けたように呟いた。


「……ここの仕掛けがなぜこうもあっさり……」


「天才の僕を連れてきていてよかったねマナト? この僕の前ではどんな謎も未知もない。こんなセキュリティ、濡れた紙より破るのは容易い……すごいだろ?」


「はいはいすごいすごい」


 仕掛けがあったであろう、というのは幾つかの開け放たれていた扉からマナトは読み取った事だ。


 近衛の人がショックを受けている事から、きっとそれなりに厳重な仕掛けだったのだろうが、あっさり解かれていた。


 ジョンが胸を張ってどや顔している。腹の立つ顔をしている彼だが、紛う事なき天才である。


「一応…………言っておく。扉はちゃんと閉めていけ。後続の賊などいないだろうが、もしいたとしたら足止めになる」


 速度についていけず体調を崩し、青い顔をしたラミュの呟きにマナトが嫌そうな顔をして後方を睨んだ。


「うわ、五個くらい通りすぎちまったじゃねえか。お前のせいだぞ」


「貴様が有り得ん速度で飛んでいくからだろうがッ!!?」


「だってよフェイク、悪いが閉めてきてくれ」


「えー、先に言ってくださいよ、もう」


 フェイクが走っていった。Fp-001は先程マナトがやったようなジェット飛行機能は搭載されていないが、その素体は戦闘用。普通の人間の限界速度よりも、さらに速く走ることが出来る。


 そもそもジェット飛行はまだ技術的に微調整が効かないらしく、今の技術ではフェイクには実装が難しいらしい。まあ、そのうち実装するつもりらしいが。


「で、こっちから逃げたんだよな」


「私の機能に狂いがなければ、ですね!」


 戻ってきたフェイクが自慢げに答えた。


「セキュリティ解除するの僕なのだけれども……ま、こんなの朝飯前だね、寝てても出来る」


「ではジョン様、早く解除して先に行きましょう。皆が心配です」


「ふふん、任せるといいよ。この天才にね!!」


 ジョンはそう断言したものの王女は半信半疑な模様。彼女ははっきりと焦りを滲ませて、ジョンが扉を開錠するのを穴が空くほどじーっと、眺めていた。

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