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汚屋敷の跡取り  作者: 髙津 央
◆印歴2213年12月29日

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47.害虫飼育箱

 「い……いや、分家行くんじゃなくって、その……昨日のとこ……」

 「ジャヌコ? 何か買い忘れ? 俺、さっき行って来たばっかりなんだけど?」



 今日の便、終了?

 え? オレ、今日も同じパンツなの?

 二日連続履きっぱなの?


 まぁ、いいか。

 三日前までは、何日っつーか何カ月も同じ服、同じ下着で風呂も年単位で入ってなかったし。それに比べりゃまだマシだな。

 風呂は入ったし、昨日、丸洗いもされたし、全然余裕。まだイケる。



 「何が要るの? 急ぐ?」

 「いっいや……あの、その……パ……パンツ……」


 「何で? タンスに入ってないの?」

 「いっいや! ……その……むっ虫で……いや、虫が……タンスも、あっあれで……だから……その……」


 「あー……うん、大体わかった。そう言うコトは早く言えよ。全く! ここんちは、どんだけ害虫飼育してんだよ! そのタンスも捨てるって言うか、丸ごと燃やすから。もう絶対に開けるなよ? いいな?」


 オレは民芸品の首振り人形のようにカクカクと頷いた。


 「明日、他の買い出しがあるから、タンスはその時ついでに買うとして……パンツって、今履いてるの以外、一枚もないの?」


 昨日、居間で袋から全部出して探したが、見つからなかった。

 オレがコクリと頷くと、マー君は盛大に溜息を()いた。


 「サイズは?」

 「いや、あの……えっと……えっ……M……かな?」

 「他は? シャツとか靴下とかの予備はあるの?」


 オレはカクカク首を縦に振った。


 「コンビニで買ってくるから、タンス捨てて待ってろ」

 マー君は鬼の形相で出て行った。



 タンスを捨てる? オレ一人で? それ、何て無理ゲー? 


 引き出し一段ずつ、パーツ単位でなら……いや、いやいやいや! 虫! 虫が出る! 却下だ却下!

 さっき庭に居たのは……ムネノリ君には無理だ。あの細い腕じゃ、絶対無理。

 藍も、女の細腕じゃ無理だろう。

 双羽(ふたば)隊長なら魔法で……いや、やめとこう。


 「何故、自分のゴミを、自分で、捨てないのですか?」とか詰問されるのがオチだ。で、殺される。

 メイドさんも魔法でできそうだけど……中身があれじゃ可哀想だ。

 KY三枝(さえぐさ)じゃ言葉通じねーし……いや、筆談なら……? 辞書は……押入れ、か……

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【関連】 「汚屋敷の兄妹
賢治と真穂視点の話で「汚屋敷の跡取り」と全く同じシーンがあります。

▼用語などはシリーズ共通設定のページをご参照ください。
野茨の環シリーズ 設定資料(図やイラスト、地図も掲載)
地図などは「野茨の環シリーズ 設定資料『用語解説17.日之本帝国』
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