アストラルという戦場にて
結局、着替え終わったのは女子全員に謝り悪気をなかったのを説明してからだった
リヨンの助けもあり許してもらえた
『あぁ〜散々だったな』
整備室に戻った楸は金髪美少女のアルマを整備していた
(でもやっぱりこの壊れ方まともじゃないな、コアさえまもれば落ちないとでもおもってたのか?)
ガラッ
『整備の調子はどうだ日乃々木』
シルフィードさんが疲れ切ったように入ってきた
『整備の前に女子生徒に殺されそうになりましたよ』
『なんだお前、セクハラでもしたのか?』
『してません!更衣室のドア開けたら女子が着替えていて顔に聖拳突されたんです、男子更衣室作ってくださいよ、てかなんでそんな疲れてるんですか!』
シルフィードさんらしくもなくとてもだるそうにしていた
『いやー上の連中が後始末を押し付けてきてね、それを全部かたずけんのにくたびれただけだ』
シルフィードさんが珍しく仕事をしていたので素直に驚いてしまった
『なんだお前、もしかしてわたしか仕事をしたことが珍しいとか思ってるんじゃないだろうな』
楸は全力で首をふりそんなことないですよと苦笑いした。
『後どのくらいで終わりそうなんだ?』
『およそ十分から十五分ですかね、一応最低限行動するのに必要なユニットの修正は終わりましたけど高速戦闘に耐え切れるかはわからないです』
『想像以上に早いな、さすがわたしの所有物』
『ほめてくれるのならもっと別なほめかたしてくれません?』
シルフィードさんなりの褒め方だというのはよくわかった、内心とても嬉しかった
シルフィードさんは楸にとって恩人であり憧れの存在だったからだ
『そういえば先ほどリヨン=カルカロンという女の子に会ったのですがどういう人なんですか?』
シルフィードさんは少しびっくりしていた
『お前本当に運があるやつだな、リヨンはフィーネと同じでこの学園の中で五本の指に入る実力者だ。
タイプはまるで違うがな』
へ、ヘェ〜またまたすごい人に会ったなぁ〜と思った楸であったが
『でもリヨンは人見知りが激しくてな、あまり人と関わろうとしないんだ』
あれっ自分とは普通に話しかけてきた気がするんだけど、と思った瞬間地面が大きく揺れた
『何事だ!?』
シルフィードさんが耳につけたカナルで連絡を取り合っていた
『なにがおこったんですか?』
『他国のアルマ学園に攻められているそうだ、私は司令室に戻る、お前は避難してろ』
なんだってぇーと叫びそうになったがおとなしく頷いた
準備をして逃げようとした時
『死にそうになった時のみアレの使用を許可する、だがあまり使うなよ』
シルフィードさんに釘を打たれる様に強めに言われた
楸はそれには静かに頷き仕度を進めた
シルフィードさんは司令室に走っていた
『よし準備完了、早く逃げなきゃ』
とりあえず学園地下のシェルターに走り出した
だが
ドッゴーン
目の前の壁が崩壊した
『なんだアルマか!?』
いや、もっと悪い
壁を突き破ってきたのはRAKだった
こんな状況だが説明しようRAKとは反逆のアルマ殺しと呼ばれる対アルマ専用AIのことである
人工知能を持ち合わせていて唯一アルマ破壊できる兵器である
見た目は個体により様々だが今回は、タイガータイプの様だ
『マジかよ、これすごくヤバイじゃん』
普通RAKはアルマを第一優先で攻撃するが今ここにアルマはない、ということは今第一優先で狙われるのは楸ということだ
『ふざけんじゃねぇぞまじて』
とりあえず全力で引き返す楸だがRAKも追ってくる
『グガァー』
後ろで雄叫びが響くが振り向く余裕もない
『コレは死にそうになってるていうのか』