更衣室には問題アリ
『アーサー王の血縁かぁ』
やはりまだ信じられなかった、だってあの上から目線命令口調が伝説のアーサー王の血縁なんて冗談もほどほどにして欲しいものだ
『えーと、確かここ曲がれば更衣室ってシルフィードさん言ってたっけ』
楸は、作業服に着替えるため更衣室を目指していた
『おっ、あった』
ガラッ
『あれ!?』
ドアを開けると女の子数人が着替えていた
『えっなんで男がいるの⁉︎』
女の子達が騒ぎ始めてしまった
真ん中の白髪の女の子と目があった
『変態?』
ストレートにそんなことを質問してきた
楸は考えたなんでこんなことになったのかと、確かシルフィードさんに言われた通りに来たはずだ、ならば悪いのはシルフィードさんか?
いや違う、よく考えてみろアルマを操縦できるのは女性だけだ、ならばアルマ専門学校とはどんな学校だ?
女子校に決まっているだろう、女子校に男子更衣室は存在しない、なんだこれは誰も悪くないじゃないか
『俺は変態ではない、ただこの世界の理不尽により今このような状況になっている』
よしっカンペキな言い訳
『いつまでドア開けてんのよこの変態!』
のわけないな
女子生徒の拳が楸に飛んできた
『げぶしっ』
見事に顔にめり込み吹っ飛ばされた
『理不尽だなぁ、誰も悪くないのに』
仰向けになってる楸の顔を覗くように白髪の女の子が声をかけてきた
『大丈夫、変態さん』
『心配してくれるのは嬉しいけど断じて変態ではない』
正直本当に嬉しかったのだが変態ではないと思いたかったので伝えておいた
『貴方、名前は?』
『楸、日乃々木 楸、君は?』
『リヨン=カルカロン』
また一人名前を知った