止まらぬ水音
夏本番の八月の初め。
謎解きが大好きな女子生徒である、高山真紀、
その真紀が通う学校も夏休みに入っていた。
ところで、真紀が通う学校では、夏休みの間も部活動が盛んで、
また、生徒や近隣住民の自主活動の振興を目的として、
教室やプールなどが自習室などとして解放されていた。
そして、真紀はある目的のため、夏休みも毎日学校に通っていた。
「先生、お茶が入りましたよ。休憩にしませんか。」
真紀は、手伝いという名目で、
何かと懐いている先生の細田譲の所に通っていた。
夏休みも毎日学校に通っていたのは、そのためだった。
トレーに乗せられたお茶とお茶菓子を前に、細田は眉をひそめた。
「高山君、お茶を入れてくれるのはありがたいんだがね、
まだ午前中なのに五回も休憩を取る必要はないから。
仕事の邪魔をしないでもらえないかな。」
すると真紀は猫なで声で言った。
「そんなこと言わずに、あたしの話を聞いて下さいよぉ~。」
「高山君が持ち込む話なんて、どうせまた怪談の類だろう?」
「さすが細田先生!お目が高い!」
「しかたがないなぁ。話してみなさい。」
細田の言葉に、真紀は目を爛々と輝かせて話し始めた。
「最近、噂になり始めた話なんですけど、先生も聞いたことありませんか?
この学校で、蛇口が水漏れをしている音が聞こえるそうなんです。
ピチョン・・・ピチョン・・・と水が漏れる音が聞こえる。
そんな音を聞いた生徒が近くの水飲み場やトイレを調べても、
水漏れをしている蛇口なんて一つもないんだそうです。
そうして教室に戻ると、また水漏れの音が聞こえるって。
これはもう怪奇現象と言えると思いませんか?」
「私はそうは思わないけどね。」
夢中で話す真紀に比べ、細田は冷静だった。
細田は書類から目を離さずに言う。
「可能性はいくらでも考えられるが、
例えば水漏れしていた蛇口を調べに行く前に、誰かが蛇口を閉じたとか。
水漏れしている蛇口の水漏れが何かの都合で止まったとか、
そもそも空耳だったなんてことも考えられる。
現に私は聞いた覚えがないしね。私は集中すると周囲が見えなくなるけども。
だいたい、蛇口から水が垂れたからって何か困るのかい?
たかが水漏れの音だけで怪奇現象なんて、個人的見解が過ぎると思うがね。」
「細田先生、ひっどーい!
あたしの言う事を信用してくれないんですか!?」
「いや、そういうわけではないよ。
高山君が言うような噂話は確かに存在しているんだろう。
でもその原因まで噂通りだとは限らないと私は言っているだけだよ。」
「ぶー。信じてないのは同じじゃないですか。」
ご立腹の真紀は、入れたてのお茶を自分で飲んで、お茶菓子を食べ始めた。
そんな様子の真紀に、細田は尋ねた。
「ところで高山君、君は今日、何のために学校に来たんだい?
今日だけじゃない。ここのところ、ずっとだ。
ここは私の部屋であって自習室ではないのだが。」
すると真紀は人差し指を立ててとぼけてみせた。
「えーっと、それはですね。細田先生の助手というかなんというか・・・」
「私は助手なんて頼んでないよ。
高山君、君はまだ学生じゃないか。
学生の本分は勉強だ。
自習室なりに行って、自分の勉強をしたまえ。」
「あたしは、それよりも噂の方に興味があるかなーって。」
「君ねぇ・・」
すると、真紀と細田の間に、一雫の音が響いた。
「ピチョン・・・。」
真紀と細田は顔を見合わせた。
「・・・先生、今の聞こえました?」
「・・・ああ、聞こえたよ。」
「お茶が垂れた音・・・ではなかったですよね。」
「ああ、違うと思う。」
すると廊下からザワザワと騒ぎが聞こえてきた。
真紀と細田が廊下に出ると、
既に何人もの生徒達がいて、騒ぎが起こっていた。
「おい、また水漏れの音が聞こえたぞ?」
「どこの蛇口が水漏れしてるんだ?
「水漏れしてる蛇口なんてないよ!朝、調べたもの!」
「まさか幽霊!?こんな朝っぱらから?」
原因は何だと、生徒達は騒いでいる。
真紀は細田に、実際に騒ぎになっていることを確認させることができた。
「ね?細田先生。
こんな風に騒ぎになってるんです。
これはもう噂じゃなくて怪談と言えると思います。
これじゃ自習どころじゃないですよ。」
「うーん。そのようだねぇ。
仕方がない。少し調べてみようか。」
「わーい・・・いえ、何でもないです。」
細田の白い目に、真紀は歓喜の歓声を上げるのを止めた。
学校でどこからともなく聞こえてくる蛇口の水漏れの音。
蛇口を締めても締めても、その音は聞こえてくるという。
真紀と細田は、調査の第一歩として、校内の蛇口を調べてみることにした。
学校の校舎の屋上、そして最上階の端から蛇口を調べていく。
蛇口は、トイレ、水飲み場、
それ以外にも理科室など教室の中に設置されている場合もあり、
それらの蛇口を全て調べていくというのは、骨の折れる作業だった。
校舎の一階まで下りきり、校舎の出入り口付近の蛇口も念の為に調べる。
それが終わったら隣の校舎へ。最上階から同じ事を繰り返す。
「はぁ・・はぁ・・また階段を登るのかい?堪えるねぇ。」
「先生、運動不足なんじゃないですか?」
階段の上り下りで既にふらふらの細田の手を真紀が取る。
もう一つの校舎も基本的な構造は変わらない。
理科室の代わりに音楽室があったり、その程度の違いでしかない。
水飲み場やトイレを中心に、入念に調べていく。
そうしてその校舎も上から下まで見終わって、
次に行った場所はプールだった。
プールはこの学校の生徒だけではなく、近隣住人にも解放されていて、
大人から小さな子供まで楽しそうに水遊びをしていた。
「ここは調べる必要はなさそうですね、細田先生。」
「そうだね。水漏れの音なんて、水遊びの音でかき消されているだろう。」
「あーあ、私もプールでひと泳ぎしたいなぁ。」
「その前に、水漏れの音の調査はしておかないとね。
高山君、君から誘ってきたことなんだから。」
「はーい。」
真紀はプールで遊ぶ人達をうらやましそうに見つめ、
細田と一緒に校舎の方へ戻っていった。
それからというもの、真紀と細田の蛇口探しは厳しいものとなった。
校舎の外の蛇口探しは、基本的に暑さとの戦い。
暑くてぼーっとしてくると、物陰にひっそりとある蛇口など見逃しそうになる。
顔に汗の川を作りながら、真紀が言う。
「細田先生・・・蛇口、ありました?」
言われた細田は、三秒ほど経ってから答えた。
「こっちには・・・なさそうだねぇ・・・いや、あった。」
暑さで頭がぼーっとした細田が、うわ言のように呟いた。
「思ったんだがね、高山君。
校舎の外にある蛇口から水が漏れても、
校舎の中では聞こえないんじゃないかな。」
真紀も意識朦朧として言う。
「細田先生、そういう大事なことは、もっと早く言ってください・・・」
結局、真紀と細田は、校舎の外の蛇口を探すのは無駄だと悟り、
校舎の中に入っていった。
この学校の校舎の中は適度にエアコンが効いていて、
消耗した真紀と細田の二人を慰めてくれた。
エアコンで涼を取った真紀と細田の二人は、
水飲み場で水分を補給して、蛇口探しを再開した。
エアコンの効いている校舎から出る必要はないとわかった。
そんな一つの天恵が無ければ、真紀と細田は調査を諦めていたかもしれない。
そうして再開された蛇口を探す調査。
その最後に到達したのは、体育館だった。
体育館では部活動に励む生徒達や、
校舎解放でやってきた子供達がボール遊びなどをしていた。
「細田先生、さすがに体育館には蛇口は無いですよね?」
「ああ、そうだね。すぐそこの渡り廊下に、水飲み場があるからね。」
これで学校中の蛇口は、不要な分も含めてすべて調査し終わった。
「細田先生、蛇口に異常はありませんでしたね。」
「そうだね。高山君、その水漏れの音は、毎日するのかね?」
「さあ・・どうでしょう?しない日もあるのかも。」
「うーむ、じゃあ今日はもう聞こえないかもしれないね。」
肩透かし。期待外れ。
そんな言葉が真紀と細田の二人の頭に浮かんだ時。
聞こえてしまった。聞こえるはずのない、あの音が。
「ピチョン・・・ピチョン・・・」
学校中の蛇口はすべて調べたはずなのに。
しかも蛇口のない体育館で、その音は聞こえた。聞こえてしまった。
「ピチョン・・・ピチョン・・・」
水漏れの音に気がついて、体育館にいる人達が静かに騒ぎ始める。
「今の、聞こえた?」
「聞こえた!蛇口の水漏れの音だよね?」
「どこの蛇口?」
「わかんない。」
「怪談は本当だったんだ!」
「こわい。もう帰ろうか?」
騒ぎは静かに広がっていく。
その中に、真紀と細田もいた。
真紀と細田は、ただ怖がるだけの人達とは違う。
足で情報を集め、今さっき、学校中の蛇口に異常がないことは確認したばかり。
その時点では水漏れしている蛇口はなかった。
細田は言う。
「高山君、調査が終わってから言うのも何だが、
私達が調べたことは、あくまで調査した時点での蛇口の状態だ。
今、学校の中には、これだけたくさんの人がいる。
水を飲む人も多ければ、蛇口の閉め忘れもありえるかもしれない。」
「じゃあ先生、一番近い蛇口、渡り廊下の蛇口を確かめましょう!」
真紀は細田が止める間もなく走り始めた。
体育館から渡り廊下の蛇口へはそう遠くない。
真紀の足であればものの一分もかからずにたどり着ける。
渡り廊下の蛇口、そこには誰もいない。
そして、蛇口から水が垂れた形跡すらなかった。
体育館から繋がる校舎の方からも騒ぎの音が聞こえる。
どうやら今の水漏れの音は、校舎の中でも聞こえたようだ。
真紀はまだ体育館の中にいた細田のところに戻った。
「細田先生、渡り廊下の蛇口は水漏れしてませんでした。
日照りでカラカラに乾いてて、使われた形跡もないです。
それと、校舎の方でも騒ぎになってます。」
「そうか、そうだろうな。」
細田は顎に手を当てて、うーんと唸った。
真紀は小首を傾げて見上げる。
「細田先生、何か気になることがあるんですか?」
細田は唸るのを止めて言った。
「高山君、何かおかしいと思わないか?」
「おかしいですよ。誰も蛇口を使ってないのに、水漏れの音がするなんて。」
「ふむ、それなんだがね、私は理由に疑問があるんだ。」
「理由?」
「そうだ。水漏れの音が聞こえる。これ自体は原因不明だ。
蛇口の異常かも知れないし、水道管の異常かもしれない。
問題は、音が聞こえたことにあると思うんだ。
ここは体育館だ。
みんな運動していて、結構な賑やかさだった。
それなのに、体育館にいた人達ほぼ全員が、水漏れの音を聞いた。
これはおかしいと思わないかい?何か理由があるはずだ。」
「うーん、あ!そうか!聞こえすぎるんだ!」
考え込んだ真紀は、ポンと手を打った。
その答えは、細田が望んだものだったようだ。微笑んで応じる。
「そう、その通り。
こんなに騒がしい中で、水の垂れる音なんて聞こえるわけがない。
それが聞こえたのには、何かからくりがあるはずだ。
騒々しい体育館で、皆に音を聞こえさせる方法は・・・」
「・・・メガホンとか?」
「それは惜しくも不正解、だがほぼ正解だ。
音は体育館以外にも聞こえている。
そうであれば、正解はきっと校内放送だ。
水漏れの音は、校内放送を通じて聞こえているんだ。」
「なるほど!それだったら、騒がしくても、遠くても、音は聞こえますね!
ということは、水漏れの音の原因は・・・放送室ですね!」
「放送室に蛇口なんて無い。人為的なものが理由のはずだ。急ごう!」
「はい!原因は絶対に逃がしません!」
真紀と細田は、廊下は走らないように!
という張り紙の前を全力疾走していった。
水漏れの音は騒々しい体育館でも鮮明に聞こえた。
学校中のいつでもどこでも鮮明に音を鳴らすなら校内放送だ。
そう思いついた真紀と細田は、放送室へ急いだ。
間もなくして放送室が見えてきた。
放送室の上の標識には、「放送中」のランプが灯っていた。
構わず、真紀は放送室の扉を開けた。
するとそこには、帽子を被った小学生くらいの男の子が一人いた。
その男の子は、マイクに向かって、
手に持った水の入ったペットボトルから水を垂らしてみせていた。
「ピチョン・・・ピチョン・・・」
その水が垂れる音は、校内放送用のマイクを通じて、学校中に流れた。
「犯人、見つけた!」
「わっ!?なになに!?」
放送室にいた小学生は、急な来訪者に慌てて、
水の入ったペットボトルを落としてしまった。
しかし、すぐに不敵な表情になって、真紀に応じた。
「へへっ、とうとう見つかっちゃったか。
そうだよ。水漏れの音の犯人は俺だ。」
「どうしてこんなくだらないいたずらをしたの?」
「それは、もっと面白い遊びをするためだよ。」
「もっと面白い遊び?」
「この学校には今、俺の友達が何人も入り込んでいる。
みんなでかくれんぼをしているんだ。
でも、ただかくれんぼをしても、周りの人に見られて目立っちゃう。
だから、こうして怪談の元になるような音を放送して、
みんなが蛇口を確認している間に、隠れる場所を変えてたんだ。
水が垂れる音なら、校内放送してもすぐにはバレないでしょ?
今度は僕が鬼の番。
みんなは今頃、隠れる場所を探してるはずだ。
でも、ルール変更だね。
鬼は俺じゃない。おねえちゃんだ。
俺も含めて、みんなを探して見せて!」
「あっ!待ちなさい!」
「みんな同じ学校の帽子を被ってるから、すぐに分かるよ!」
男の子は、真紀の不意をついて放送室から逃げ出した。
真紀は放送室の中に入ると、マイクに向かって言った。
「みんな、聞こえてるんでしょう?
全員見つけ出してみせるから、覚悟しなさいよ!」
いきり立つ真紀を前に、細田はやれやれと肩をすくめていた。
水漏れの音の原因は、子供が校内放送で流していた音だった。
その目的は、仲間内でやっている、
かくれんぼの隠れる場所を変える間を作るための合図。
どうやら校舎解放によって、学校は子供達の遊び場所になっていたようだ。
真紀は腕まくりしながら細田に問う。
「先生、準備はいいですね?」
「しかたがないな。
これからは、怪談も小細工もない、純粋なかくれんぼだ。
子供達からの挑戦、受けて立とうってものだよ。
さあ、分担して子供達を見つけよう。」
「はい!」
真紀と細田は走り始めた。
二人は今、かくれんぼの鬼だ。
探すべきは、小学校の帽子を被った小学生の子供達。
この学校の何処かに隠れている。
「そこにいる子!かくれんぼの子だね!見つけた!」
「あっ!おねえちゃんが鬼だったのか!」
「君、君、かくれんぼをしているね?私は鬼なんだよ。捕まえた!」
「ええっ、おじさんも鬼だったの?知らなかったよー」
今の真紀と細田は、一見すれば、
学校にいる普通の生徒と先生と変わらない。
それが今のところ一方的に有利な状況を作り出している。
なぜなら、鬼である真紀と細田の事を、子供達は校内放送の音でしか知らない。
聞こえたのは真紀の声のみ。
人相は知らないし、細田に至っては存在すら知らない。
だから無防備なことこの上ない。
養殖の魚を捕まえるかの如く、簡単に捕まえられた。
しかし、中には頭の回転が良い子供達もいる。
誰が鬼か分からなければ、大人すべてを疑うという方法をとった子供達だ。
だがそんな子供達は、不自然な場所にいるために、返って目立ってしまった。
ある子供は、ロッカーの中に入っているところを見つかった。
ある子供は、教室の教卓の下に入っているところを見つかった。
ある子供は、学校の外の壁にへばりついているところを見つかった。
そうして小一時間も経った頃には、かくれんぼのすべての子供達は捕まった。
捕まった子供達は一箇所に集められ、野次を飛ばしている。
「ちくしょう!」
「覚えてろ!」
「今度は負けないからな!」
かくれんぼをしていた子供達は、細田から引率の先生らしき人に引き渡された。
自由奔放な子供達だが、行き帰りだけは引率の先生がいたようだった。
引率の先生は恐縮しきりで、返って細田が気を使うような始末だった。
しかしその後ろでは、子供達は真紀と細田に向けてあかんべーをしていた。
「あの子達、全然反省してませんでしたね。」
「いつでも責任を取らされるのは責任者さ。」
「細田のさりげない当てつけは、真紀には通じていないようだった。」
こうして、真紀と細田の、子供達との夏の戦いは・・・まだ終わらなかった。
次の日、子供達は、たくさんの水鉄砲を持って学校へやってきた。
「おねえちゃん、おじさん、今度は水鉄砲で勝負だ!」
「いいね!やってやろうじゃないの!」
「いや、私は仕事があるので・・・」
困惑する細田の言葉をあえて聞き流し、真紀はやる気満々。
子供達と水鉄砲でサバイバルゲームを始めてしまった。
全身が水に濡れたら負け、というルールはほとんど形を成さず、
みんな全身がずぶ濡れになっても水鉄砲で水をかけあった。
水鉄砲からほとばしる水、水、水。
真夏の日差しに水鉄砲の水は心地よい涼を与えてくれた。
そうして水鉄砲でひとしきり遊んだ子供達は、
いつの間にか真紀と仲良くなって、帰りは手を振って帰っていった。
こうしてこの夏休み、真紀には新しい友達がたくさんできた。
しかし細田にとっては仕事の邪魔でしかなく、その雷は真紀に落とされた。
真紀は今、一人で床掃除をさせられている。
校舎内を水鉄砲で濡らしてしまった後始末だった。
「どうしてあたし一人だけ掃除の罰なんですかー!」
「だって高山君、あの子供達は部外者だよ。
部外者に学校の掃除をさせるわけにはいかないじゃないか。」
「そんなのずるい。」
「まあまあ、私も仕事が終わり次第、手伝ってあげるから。」
真紀は水浸しの床をモップで拭いている。
しかし頭の中では既に、子供達と次は何をして遊ぼうかそればかり考えていた。
夏休みが始まる。
学生にとって楽しい楽しい夏休みが。
終わり。
いよいよ夏本番。
学生には楽しい夏休みの話を書きました。
夏の学校といえばホラーの舞台の定番ですが、
夏休み中は当然、通常の生徒達は学校には来ません。
夏の学校のホラーの話を作るのは意外と難しくて、
七月の夏休み前か、九月の夏休み後に集中してしまいます。
ですので今回は、解放教室という制度を使ってみました。
解放教室にしたことで、その学校の生徒達だけでなく、
外部の人達も巻き込むことができるようになりました。
ホラーの旬である夏休みはまだまだ続きます。
できれば涼しくさせてくれるものであるといいのですが。
お読み頂きありがとうございました。