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─運命の旅路─  作者: 夢乃
第五部 小アルカナ編:ペンタクルの王国 ― 実りと現実の章
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第十一話 芽吹きを見つめる者(Page of Pentacles)

 小さな畑で、少年がしゃがみ込んでいた。

 手には小さなペンタクル。それを太陽に透かし、じっと見つめている。


 「この中に、どんな芽があるんだろうな」


 名はリム。まだ耕し始めたばかりの農場主見習いだ。

 経験も知識も足りない。けれど、目の奥には“これから”への期待が燃えていた。


 「失敗するかもしれない。でも、それが楽しみなんだ」


 レオは、その言葉に驚いた。

 火の国では挑戦が、風の国では選択が、水の国では感情が試された。

 でもこの国では、“続けること”そのものが物語になっていた。


 芽は、まだ地中にある。けれどリムはもう、それを信じて動き出していた。


 未来は見えない。

 でも、見るのをやめなければ、いつか必ず手のひらで芽吹く――そう信じられる瞳だった。



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