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─運命の旅路─  作者: 夢乃
第五部 小アルカナ編:ペンタクルの王国 ― 実りと現実の章
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第二話 揺れる天秤(Two of Pentacles)

 市場の広場で、青年が器用に二枚のペンタクルを手の中で回していた。

 片手で農具の修理、もう片手で取引の計算――目まぐるしい日常を軽やかにこなす姿は、まるで踊るようだった。


 「俺の名前? バランさ。何でも両立が得意なんだよ」


 レオは彼の手際に驚きつつも、どこか不安を感じていた。

 「……そんなに全部、抱えて苦しくないのか?」


 バランは笑う。

 「本当はギリギリ。でも、それが生きてるってことだろ? 風呂も飯も休憩も、あと回し!」


 レオは思った。現実とは、理屈じゃ割り切れない忙しさと、それを“笑ってこなす強さ”のことかもしれない。


 ふたつのペンタクルが空中でくるりと回り、今日という一日をうまくまとめていた。

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