表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
─運命の旅路─  作者: 夢乃
第四部 小アルカナ編:ソードの王国 ― 風の章
66/82

第十四話 裁断の王(King of Swords)

 風の塔の最上階。そこには王がいた。

 名はカイロン。真実と論理の王。剣を掲げずとも、言葉ひとつで戦いを終わらせる男。


 「剣とは、刃の形をしていればいいというものではない」


 彼はレオを見つめる。その視線には一切の揺らぎがなかった。


 「君は、多くを見てきた。だが、“見抜く力”は鍛えたか?」


 カイロンは剣を渡すのではなく、ひとつの問いを差し出した。

 「すべての選択に、正解はない。ただ、“納得できる自分”を持っているかどうかだ」


 レオはゆっくりと頷く。

 風にさらされ、削られてきた旅路。その中で残った“核”が、今の自分だった。


 カイロンは微笑む。

 「ならば、君はもう“斬る者”ではない。“選ぶ者”として歩め」


 そして風は止み、新たな静寂が生まれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ