表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
─運命の旅路─  作者: 夢乃
第四部 小アルカナ編:ソードの王国 ― 風の章
64/82

第十二話 風切る疾走(Knight of Swords)

 荒野を切り裂くように、ひとりの騎士が馬を駆っていた。

 背筋を伸ばし、剣を前に突き出して。彼の眼差しには、迷いが一切なかった。


 名はヴァリス。風の国で“真実を貫く槍”と呼ばれた騎士。


 「真実にたどり着くには、時に速度がすべてだ」


 レオは問いかける。

 「速さだけで、本当に見えるのか?」


 ヴァリスは笑い飛ばした。

 「止まってるうちに逃げる真実もある。動きながらじゃなきゃ、つかめねぇものがあるんだよ!」


 その言葉には勢いと自信、そして若干の危うさもあった。

 だが彼の剣は、常に前だけを向いていた。


 レオはその背を見送る。自分には真似できない。でも――その風が切り開く道があることも、否定はできなかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ