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─運命の旅路─  作者: 夢乃
第四部 小アルカナ編:ソードの王国 ― 風の章
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第十話 終わりの剣(Ten of Swords)

 明け方の平原に、レオは倒れていた。

 背中には十本の剣が突き刺さっているような感覚。実際には何も刺さっていない。けれど、心は動けないほどに重かった。


 「もう、立ち上がれない……」


 けれど、そのとき見えた。

 東の空に、一筋の朝日が差し込んでいたのだ。


 「……まだ、終わってなかったのか」


 剣の幻影は静かに崩れ、レオの背中から霧のように消えていった。


 終わりに見える痛みの中には、必ず始まりの欠片がある。

 それに気づけるかどうかが、風の地を越える鍵なのだ。


 レオは地に手をつき、ゆっくりと起き上がった。

 剣を抜くのではない。剣ごと、新しい自分へと変わっていくために。



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