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─運命の旅路─  作者: 夢乃
第四部 小アルカナ編:ソードの王国 ― 風の章
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第六話 静かな航路(Six of Swords)

 霧の立ちこめる川に、小さな舟が浮かんでいた。

 レオは老婆に導かれ、その舟に乗った。手には剣。心には迷い。


 「この川は、別れの水。けれど同時に、再出発の道でもある」


 老婆は静かに舟を漕ぐ。レオはふと、背後に並ぶ六本の剣を見た。

 それは過去の選択、傷、別れの象徴だった。


 「全部を忘れなくていい。大事なのは、“どう運ぶか”だよ」


 舟は静かに進む。流れは緩やかで、どこか優しかった。

 やがて岸辺が見えてきたとき、レオは剣を握る手を少し緩めた。


 過去を手放すのではない。

 それを抱えたまま、未来へ渡る。それが“静かな強さ”だった。



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