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─運命の旅路─  作者: 夢乃
第三部 小アルカナ編:カップの王国 ― 水と感情の王国
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第六話 立ち上がる朝(Six of Cups)

 朝靄のなか、小川のほとりで子どもたちが遊んでいた。

 レオはその様子を静かに眺めていた。あどけない笑顔、小さな手、小石に咲いた花を「おみやげだよ」と渡してくる少女。


 その花は、かつてリサが旅の途中で手渡してくれたものと同じ種類だった。

 懐かしさとともに、レオの中に小さな温かさが灯る。


 「思い出って、こんなふうに今に咲くんだな」


 ミレナがそっと言う。

 「過去は、心を縛るものじゃない。優しく寄り添ってくれるものにもなれるの」


 レオは花を受け取り、胸元にそっとしまった。

 もう一度、前に進もう。昨日の悲しみを抱いたまま、それでも歩いていこうと、そう思えた。

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