表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
─運命の旅路─  作者: 夢乃
第三部 小アルカナ編:カップの王国 ― 水と感情の王国
41/82

第四話 胸の痛み(Four of Cups)

 祝祭が終わった翌朝、レオは湖のほとりにひとり座っていた。

 風は優しく、空は晴れている。なのに、心は妙に空っぽだった。


 目の前に並ぶ三つの杯。それは昨日、皆と交わした記憶の証。

 だが、胸の奥は満たされない感覚に支配されていた。


 「どうしてだろう……全部うまくいってるのに、寂しい」


 ミレナがいつの間にか隣に座っていた。

 「感情は、常にひとつだけじゃないのよ。満たされても、次の波が来る。それが人間の“揺らぎ”」


 レオの前に、四つめの杯が差し出された。だが、手は伸びなかった。

 それでも彼は、自分の中に確かにある“感情の動き”を、静かに見つめていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ