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─運命の旅路─  作者: 夢乃
第二部 小アルカナ編:ワンドの王国 ― 情熱と創造の地
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第六話 重き炎(Six of Wands)

 塔のふもとで、人々がレオを出迎えていた。いつしか旅の噂が広がっていたのだ。

 「お前の火は、他人の心にも灯ったんだ」


 アレンが静かに語る。だがレオは、喜びよりも戸惑いを覚えていた。


 「これは俺の火じゃない。みんなが勝手に期待してるだけだ」


 だがその声に、アレンは首を振る。

 「そう思うなら、証明してみせろ。お前の炎が、ただの偶然じゃないことを」


 レオは頷いた。賞賛はまだ、重すぎる。

 だが、その重みを背負うと決めたのは、ほかでもない、自分だった。



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