ひみつスタジオ
●目新しさは薄めだが、前作と比べて印象的な楽曲が戻ってきた面も。
【収録曲】
1.i-O (修理のうた)
2.跳べ
3.大好物
4.美しい鰭
5.さびしくなかった
6.オバケのロックバンド
7.手鞠
8.未来未来
9.紫の夜を越えて
10.Sandie
11.ときめきpart1
12.讃歌
13.めぐりめぐって
前作から約3年半振りとなるスピッツの新作アルバム(すでにリリースから半年以上過ぎてしまいましたが)。前作『見っけ』は地味なイメージが強くてあまり好みではなかったのですが、今作は全体的にメロディの解像度が上がった感じで、しっかりと盛り上がりを見せる楽曲が戻ってきたように思えます。個人的には、アッパーなバンドサウンドを聴かせる『跳べ』や『めぐりめぐって』、メランコリックな雰囲気が漂う『紫の夜を越えて』が特に印象的でした。
概して目新しさは薄めで、やはりある意味ベテランらしい「マンネリ」が否定できないところはありますが、そういった面が良い方向へ転がったようにも思えるアルバムでした。まあ、純朴なラブソングである『さびしくなかった』や『ときめきpart1』のような曲が今もなお様になる辺り、「まだまだ若いな」と感じられたりもするのですが。
評価:★★★★