見っけ
●「大いなるマンネリ」で、地味な雰囲気がさらに強まってしまった点が否めない。
【収録曲】
1.見っけ
2.優しいあの子
3.ありがとさん
4.ラジオデイズ
5.花と虫
6.ブービー
7.快速
8.YM71D
9.はぐれ狼
10.まがった僕のしっぽ
11.初夏の日
12.ヤマブキ
<ボーナストラック(通常盤・配信版以外に収録)>
13.ブランケット
スピッツが2019年にリリースしたアルバム。全体的な雰囲気としては、『ラジオデイズ』や『ヤマブキ』のようにロック色の強い曲を所々に配置しつつメロディアスにまとめ上げられている……といったところ。途中で曲調が大きく変わる『まがった僕のしっぽ』のようにリスナーの意表を突いてくるものも無いわけではありませんが、やはり「大いなるマンネリ」といった様相が強く、『小さな生き物』や『醒めない』の延長線上といったイメージがあります。
ただ、印象深い楽曲が随所に見られた前2作と比べると、そういった要素が弱まっているように感じられ、「地味」な雰囲気が加速してしまったところも。まあ、元から派手な作風を売りにしているバンドというわけではないのですが、それでも「ここまで来ると……」と思わずにいられないアルバムでした。
評価:★★★