第4話 神具と音楽と弓矢
さて、いきなりやること4に飛んじゃったけど、2と3を終わらせないとだよね。
「よし、スキル確認ね。全言語理解のやつはやったから、次は【演奏】だね。これはついでに神具とサウンド・ガーディアンの能力も使えるし、曲検索もできるから一石四鳥だよね。」
さて、大辞典で神具の出し方を探そう。
「え~と、なになに?『胸に手をあて、心臓の鼓動を感じながら神具の形をイメージする。』じゃあ、どんな形がいいかな?どう思う?ファンマ。」
「そうだね、フルートなんかがいいんじゃない?森の中で吹くにはきれいだしちょうどいいと思うよ。」
皆さん、お分かりいただけただろうか。そう私の従魔のファンマは私がスキルを使わずに普通にしゃべれているのです。ファンマを従魔にしてから数分後にこのスキル、【全言語、文字理解】つまり私と同じスキルが顕現したんです。きっとクリアが渡してくれたんだろうからあとで交換日記書くときにお礼言わなくちゃね。 一応、この間1秒。さっき使ってみようと思って、【思考加速】を発動したら、すんなりできちゃいました!
「そうだね、フルートにしよう!じゃあ、どんな曲がいいかな?『曲検索』!」
そう言うと、目の前に神界で見たような透明なボードが現れた。
《ステラ、こんなのがいいんじゃない?》
ファンマが選んだのはとある動画で誰かが使っていたBGMだ。
「いいね。この森林にぴったり。よし、じゃあ行くよ。『演奏』&サウンド・ガーディアンの権能」
~~♪~~~~♬~~~♩
ふわっと現れたのは冷たい水の滴。この地の光りで綺麗に反射している。
「どうだった?ファンマ」
そう聞いたのはいいけど、ファンマがボーっとしている。
「大丈夫?ファンマ。」
「……あ、う、うん。とってもきれいだからちょっとだけぼーっとしちゃってたよ。」
確かにものすごくきれいだったね。
「それにしてもこれがスキル【演奏】とサウンド・ガーディアンの権能の効果か。使い方によっては五感を刺激するとんでもないリラックス効果があるね。」
人前で使うときには気をつけなきゃ。
「うん。本当にこれから街に出るんだったら気を付けてね!」
「うん。……よし、次は【どこでも歩行】だね。確かこの先に湖あったよね?」
そう、さっきから少しだけ水が見えている。たぶん、あれ湖。
「うん、そうだよ。そっちに行って使うの?」
「そうだよ。木とか空中よりはまだましだからね。水面でためして、コツをつかまないと。」
そう言いながら移動する。そしてその先には底まで見える美しい湖があった。
「よし、じゃあ行くよ!『どこでも歩行』」
そう言って、ぎゅっと目をつぶりながら湖へ歩みを進めると、少しだけ、トランポリンの様な感触があったと思ったら今度はコンクリートのように固くなった。
「ステラ!ちゃんと歩けてるよ!すごい!水面を歩いてる!」
ファンマがそう言ったので、ゆっくり目を開いてみる。すると、足元には、波紋が広がっていて、透き通った水の上にある私の靴があった。
「うわあ、すごい!見て見て、水面なのに、こんなこともできるよ!」
そういって、ステップを踏む。少し子供っぽいけど、まあ今更だよね!きっと私の目がキラキラしてるだろうし!
「じゃあこのまま踊りと歌唱、行ってみよう!」
「おー!!」
いいね、ファンマもノリノリ!
さて、さっきと同じように曲を作って、踊りを【思考加速】でちゃちゃっと作る。いやーもう驚かないけどチートだわ―こりゃ。
「さて、Let's start!」
ラールーラー♩ラーラー♫ラーリーラール♪
光の粒子を振りまきながらくるくると踊る。透き通るような歌声は、全てを操る。
「……どうだった?ファンマ!」
そう言うと、銀色のボールがぽんっと飛び込んできた。
「ぐすっ……。ステラ、どこにも行かないでね?さっき、魂が抜けたような感じがしたんだよ~!!もう駄目だからね……?」
いや、そんなウルウルの目で見られたら、誰ももう一回やろうなんて思わないよ……?
「うん、もうやらない!いやークリアにありがとうっていう気持ちを届けようと思ったら、魂ごと行っちゃったみたい。まぁ、神界に届く前に帰ってこられたみたいだけど。」
本当にもうやめよ。あの体から離れる感覚は気持ち悪い。
「よし、次は、魔法・無詠唱・弓術をやろう。でもあのクリアのことだから魔法の威力が半端ないことになってそう。一応魔力制御は覚えてるんだけどね。と言う訳でちょうど空に雲があるので、空に打とうと思います!」
そう言いながら魔力を練り上げる。
「フレアランス 15(フィフティーン)!!」
私がそう叫ぶと、白い槍が雲を突き抜ける。その数秒後、大爆発が起きた。
「…うん……次からは魔力を1だけ使うとしよう。これでやっと焚き火ぐらいの大きさの火になるね。」
うん、そうしよう。
「こら、ステラ。現実逃避しないの!」
ちぇっ。華麗にスル―したのに。
「それにしても、全部できて全部凄い威力になる悪い予感しかしない。…まぁ。自分が困った時が来ないからいいけど。」
でもさ、こんなに強いと、逆に友達ができなくなりそうだよぉ…
「まぁとりあえず良いでしょう。無詠唱も簡単にできそうだし。…よし、次は、弓術だね。」
これだけは本当に普通にしてほしい。
「どんな弓がいいかな?ファンマ」
そう聞くと前足をほっぺに当てて考えるようにしている。(狐のなのに器用だな。)
「ベースはプラチナで、弦のところは、金色にしよう。白のところに青色で葉のような模様を書いて、矢の方の羽ところはファルクラウの神霊の鳳凰の羽を青色にしたものをイメージして。棒のところはボクの木を使ってね。矢じりの部分はダイヤにしよう。」
ファンマがものすごい早口になってる。
「う、うん……。持つところはプラチナ、青で模様。弦は金、矢の棒は木、羽は鳳凰の青色ver、矢じりはダイヤだね?」
「うん!!……あ、ごめん、大丈夫?」
「大丈夫だよ。……それで、こんな感じ?」
頑張ってファンマの言う通り忠実に作り上げた私の弓矢。これ、あんまり使わない方がいいかも。
「……よし、使ってみよう!ちょうど雲が集まってきたし。」
キリリ…と弦と一緒に弓を引く。ぱぁんっと矢を放すと、一瞬で雲が消し去った。
「……これの場合はきっと軽く矢を引くだけでも普通並みに効果があるね。」
これたぶん、この弓矢だからこんなに効果があると思うけど。




