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USB中にはマップ,写真3枚,テキストデータが入っていた。
【マップ】
とある山岳地帯を描いた物だ。
3つの印と文字が書き込まれている。
・A地点:失踪ポイント
・B地点:デッドライン
・C地点:TCS拠点
【写真】
①新聞の切り出し
見出しは『捜査官の大量死_現場での統制ミスが原因か?』と書いてある。
②人影の写真
→形や大きさから成人女性の可能性が高い。
顔はボヤけていた為、確認できなかった。
③何かのファイルを写した写真
→何個かはインクが滲んでしまい見えなかった。最後の一つには✔︎がされている。
NO-000『O****(***た存在)』
NO-001『Abraham ***(選ばれた***)』
✔︎NO-078『Initiative_Prototype_ver.3-1(主導_試作3-1)』
【テキスト】
相棒へ
このデータを今見ているという事は、僕は既に死んでいるのだろう。
見つけてくれたのが君だと信じている。
僕と君がパートナーになるきっかけになった事件を覚えているか?
部隊を壊滅寸前まで陥れた、あの忌々しい事件だ。
数年が経過したが、未だに主犯は見つけられていない。
しかし先日、ある人物から事件に関する情報の垂れ込みがあったんだ。
僕は真実を確かめに行く。それが例え罠だとしても。
君に内密して動いていた事は申し訳ないと思っている。
だけど、君を巻き込みたくなかったんだ。
あの事件で僕達は沢山の仲間を失った。
もうあんな想いはしたくない。
それに僕達は刑事だ。
正義を全うし市民を守らなくてはならない。
君もそう思うだろう?
僕の予感は悪い方に適中し始めている。
いつ消されるか分からない。
どうか君は生き延びてくれ。
-隆二より
私はすぐさま銃を組み立て直し、弾倉と初弾を装填を行いセーフティをかけた。
そして、地図に記された場所に向かい車を出した。
自らの手で隆二の仇と真実を追う為に。
しかし、感情的なりすぎ油断していた。
森林地帯を捜索中に、何者かに背後を取られ薬剤で眠らされてしまった。
そして、この密室で目を覚まし現在に至る。