問いかけに戸惑う
突然のメノウの問いかけに私は凍りついた。
私が、クロウを好き?
何でそんなことを聞くのだろうか?
「そ、そもそも私は異世界人だし……」
「そのあたりは気にしなくていい。まあ、イズミがそう言ってしまうのは仕方がないのかもしれないが。私もラティが好きだから気になってしまってね」
「そうなのですか?」
「そうそう、ラティはもともと私と同級生で、昔からライバルだったからね。だから、ラティのことは昔から知っているし、あいつなりに必死な所も惹かれる原因だったのかもしれない」
「必死、ですか?」
「やはり一応は貴族のでだから、家を継ぐ者としての重圧があったのかもしれないね。私は、そこまで頑張らなくてもある程度手にはいっていたからあいつがそんな努力をしているなんて知らなかった」
メノウは懐かしげに昔を思い出すように目を細めて、
「でもあの日、ラティは怪我をした。頑張り過ぎたのかもしれない。そんな怪我をしたらティを見て、私がもう少しラティの抱えているものを受け止められれば、と思ったんだ」
「そんなにその貴族としての何かが、大変なものだったのですか?」
「……どうもそれだけではなかったようだけれどね。ラティはラティなりに、色々と抗ってはいたようだけれど……それは多分私が触れないほうがいいものだろうね」
「そうなのですか?」
「うん、それがラティの私や、そして彼の妹のリゼルへの好意の表れだろうしね」
メノウがそう苦笑する。
どうやらそれぞれに抱えているものがあるらしい。
けれど考えてみれば当たり前だ。
誰にだって言わないだけで、悲しいことも辛いことも沢山ある。
私だって大好きな……。
「あれ?」
「どうかしたのかな?」
「いえ、何かを思い出しかけたのだけれど、上手く思い出せなくて」
「……きっとそのうち思い出せるだろう。それで話は脱線してしまったが、君はクロウについてどう思う?」
「クロウ……ですか?」
私はぼんやりとクロウの顔を思い浮かべるけれど、それが好気かというと、
「……まだ私は分かりません」
「そうなのかい?」
「はい。悪い人ではないですし、何だかんだで私に親切だとは思う」
「他には」
「美形だな、とかですか?」
「なるほど。それでベッドで一緒に寝ているのはどんな気分かな?」
「! そ、それは……特に何も。寝心地が良いかなというくらいで」
「そうか、ふむ。ふむ……」
メノウは何かを考えこむように黙ってしまう。
この人は一体何をどうしたいんだろうと私が思っているとそこで、
「この世界には本来ならば魔王が生まれるはずだったといった話は知っているかな?」
「え? そうなのですか? アンケートで経済優先になったって聞きましたけれど」
「あの、クロウが魔王になるのを嫌がって、アンケートをとるなどして説得をしたからそうなったのだ」
初めて聞く話に私は驚く。
でもそうなると、この前このメノウは初めてクロウに会ったような感じでは会った気がするので聞いてみると、
「クロウという人物に私が会ったのは今回の件で初めてだったが、事前に話は聞いていた。私達の一族は勇者をサポートする一族だったから」
「そうなのですか?」
「ああ。だからあの、少女な幽霊の彼女、ミリアが探している宝物に関しても何処にあるかはしっている」
そう、メノウは私に告げたのだった。
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