表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/41

眠っている時に


 さて“魔力探知レーダー”も作ったし、もう寝ようかといった話になる。

 置いてあったパジャマに着替えて……私のパジャマはちょっと大きかったが、それよりも小さいのはフリルの沢山ついたネグリジャしか無いと言われてしまった。

 なのでこの大きいのでいいですと答えると、何故か残念そうな顔をされてしまう。


 そこは期待しないで欲しいと涙目に私は思った。

 だって私、もっとこう……フリル少な目が良いし。

 さて、そんなこんなでパジャマに着替えた私達。

 リゼルがベッドにダイブした。


「フカフカのベッド、気持ちがいい……早く寝よう! シオン!」

「はいはい」


 シオンがリゼルに呼ばれて仕方がないないなといったように苦笑してベッドに。

 それからベッドに入るとリゼルが抱きついてきてそれをシオンが優しく頭を撫ぜている。 

 それがとても気持ちいいらしく、リゼルは嬉しそうに笑っている。


 見ているだけで、何となくああいうふうに眠りたい気もしてくるが、流石にこの歳で誰かに抱きしめてもらわないと寝れないのは私のプライドが許さない。

 それに今抱きしめてもらうとなると、クロウに抱きしめてもらうことになるがそれはそれで……なんだか恥ずかしい。

 というかからかわれる気がする。

 というか男女という突込みは何もないな~と私は思ったが深く考えないことにした。


 なので私は何も言わず背を向けて右端の方に入り込む。

 そこで、もそもそとクロウが入り込んでくる音がする。

 気にしない、気にしない……私がそう思っていると、そこで背後からにゅっと手が伸びてきて、


「え? ええ!」

「……折角だからイズミを抱枕にして眠ろうか。子供だから体温が高くて暖かそうだし」

「! 子供だからってなんだ……ちょっ、くすぐったい」

「……だから子供なんだ」


 呆れたようなクロウの声が響いてもぞもぞと。

 そこでその手が下に降りてきて腰のあたりを掴まれる。

 ようやく変な感覚から開放された私は、そこで怒りが湧いてきて、


「だから、私だってもう……むぎゅ」

「煩いから、口をふさいでおこう」


 今度は、腕を引っ張られて向かい合うようにさせられてそのまま抱きしめられる。

 顔がクロウの胸に埋められて服で口をふさがれて何も言い返せない。

 しかもガッチリ抱きしめられて逃げ出せない。

 

 つまり私はクロウに抱きしめられたまま眠る羽目になってしまいかけていた。

 でも不思議と嫌だという感じはしなくて。

 今日の疲れも相まってか睡魔が襲ってきて……私はそのまま瞳を閉じて、眠ってしまったのだった。









 次の日の朝。

 昨日の疲れもあって、後五分とお願いをしていると、


「分かった。起きないならキスするぞ」

「出来るものなら、やってみろ。……すやすや」


 眠ボケた私は気が大きくなっていたらしい。

 だから心地よい眠りに再び落ちようとした所で、唇に温かいものが触れる。

 なんだろうな……眠いと思っていた私は、そのまま何かが唇に触れるのに気づいた。

 

「んんっ!」


 体が熱くなるような感じるような初めての感覚。

 私、何をされているんだろうと思うのに、瞳には涙が溢れて誰がしているのかがよく見えない。

 体が小さく震える。

 こんなキス私は一度も経験がない。


 そこで唇を放されて、ようやく私はゆっくりと呼吸ができるようになる。

 そしてようやく私は自分にキスしていたのが誰なのか気づいた。


「ふえ……クロウ、何をするんだ」

「挑発したのはイズミだろう? というか早く起きろ」

「うう……」


 私は確かにやれるものならやってみろといった記憶がある。

 でもだからって普通実践するだろうか?

 そう私は思いながら、起き上がる。


 と、何故かリゼルが私の方を赤い顔で見ていて、


「リゼル、どうしたの?」

「イズミ……イズミのくせにすっごいエロい顔をしている」

「! エロい顔ってなんだ!」

「エロいことして欲しそうな、物欲しそうな顔をしやがって!」

「何でそんな悪役みたいなセリフを言うんだ」


 半眼で私が見るとリゼルがうっと小さく呟いてから、


「わ、私だってそう言うことが言える立場になりたいんだ!」

「いや、なっちゃ駄目だから。悪役だから、それ」

「……それもそうだね」


 言われてみればそうだったというかのように、リゼルが頷く。

 そこは納得するところなのかと私は、ある種の驚きを覚えているとそこで、


「そういった下らない話をしていないで、イズミ、早く着替えろ。そしてさっさとクエストを終わらすぞ」

「う、うう……何でそんなに急かすんだ」

「そういえばゲーム内のイベントで、期間限定の特別なアイテムがあったのを思い出してな。というわけでまずは朝食だ」

「ちょ、待って、まだ着替えていない!」


 襟首を掴まれて食事の場所に連れて行かれそうになった私は慌ててパジャマを脱いで、服を着替え始める。

 リゼルも着替え始めて、シオンとクロウが部屋を出ていくのを見送ってから、急いで私達も着替える。

 その時にリゼルが私に、


「食事をしたらすぐに行くぞ。……もう一度メノウに案内してもらうか?」

「何度もは悪いよ。地図をもらって歩いて行こうよ。そんなに遠くなさそうだったし」


 そう私は提案したのだった。


評価、ブックマークありがとうございます。評価、ブックマークは作者のやる気につながっております。気に入りましたら、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ