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ほのぼのわくわく異世界ライフ!

 異世界に飛ばされるなんて、物語の世界だけだと思っていたけれど、どうやら現実に存在したらしい、そう私は思う。


「異世界との交流も兼ねて、けれど一度に多人数を呼ぶのも弊害が分からないので、サンプルとして君を召喚したのだが……お願いできるかな?」


 白い髪のお爺さんが私に言う。

 だから私はすぐに頷いた。

 だって異世界は魔法だってあるような不思議な世界のようだから。


 夢想していたその世界が手の届く所にあるのなら……行ってみたいと願うのは当然!

 そんな私にお爺さんは微笑んで頷き、


「受けてもらえてよかった。きっと息子も気にいるだろう」

「え? 息子?」


 けれどお爺さんはその私の疑問に何一つ答えずほほ笑み、


「では、チートをあげよう。どんなものがいい?」

「えっと、魔法の道具が作れた方がいいです!」


 私が思い描くものを魔法の道具として作れたなら、きっと世界はもっと楽しいことになるだろうから。

 それに神様は頷いて、


「では魔法道具を作れる技術チートを授けよう。そしてこの世界でも、色々と調べたり出来るように、すまーとふぉん? を使えるようにしておこう」

「助かります。これで色々調べられます!」


 ネットの海には、私が知っている知識も、知らない知識も私が一生かかっても見ることが出来ないくらいの知識が詰まっている。

 そこから探した知識で知識無双ができる……といいな……。

 そんな私におじいさんの神様は、


「他には体を丈夫にして体力をつけて、魔力も沢山サービスじゃ!」

「ありがとうございます! ……えっと、そういったものを見たりする、ステータス可視化のようなものは有りますか?」

「ふむ、げーむのような、というものじゃな。確か息子が世界にそのシステムを組み入れていたはずじゃ。ステータスが見たいと願ってみるといい」


 なのでステータス可視化、ステータス可視化と私が念じてみた。

 ぶっと低い低重音がして、私の目の前にステータス画面が現れる。




イズミ



☆ステータス☆


種族:人間


レベル:5000


体力   10000

攻撃力  10000

防御力  10000

魔力   10000

魔法耐性 10000

知力   10000

素早さ  10000

回避   10000

運    10000



装備:普通の旅の服


魔法属性:(%):炎 10000 水 10000 土 10000 風 10000 光 10000 闇 10000


特殊能力:技術チート(魔道具作成)




 数字らしきものが、灰色のウインドウのようなものに現れる。

 本当に出てきたと私は思いながらその神様に、


「これは普通の人だとどれくらいなのですか?」

「普通の人の場合、レベルが50くらいでちょっと強い冒険者かのう」

「そ、そうなんですか……私って凄く強いんですね」

「そうなるのう。……では、そろそろよろしいかな」

「はい。あ、でもこの世界の事はあまり良く知らないのですが……」

「行った先で、息子と二人の従者が待っている。では後はよろしく頼むよ」


 そうお爺さんの神様は私に告げて、私は異世界に飛ばされた。

 まばゆい光が私の周りに満ち、瞳を閉じる。

 けれど、それはすぐに消えて、代わりに目を閉じた私に、


「遅いぞ、一体何時まで私を待たせる気なんだ!」


 そんな子供っぽい声が聞こえたのだった。








 私が現れたのは、土の剥き出しの道であるらしい。

 そして声のした方は私の目の前だった。

 そこにいたのは三人。


 まず私に声をかけたのは、私と同じ黒髪に緑色の瞳をした……私と同じくらいの背丈の少女だった。

 どこか生意気そうな雰囲気の漂う彼女に私が気後れしていると、


「君が、異世界から呼ばれた子かな?」


 その背後に立っていた、優しそうな雰囲気の精悍な面差しの男性が私にそう問いかける。

 銀色の短い髪に青い瞳の、私よりも背の高い彼に私は頷いた。


「はい、イズミと言います。よろしくお願いします」

「そうですか、私は、シオン。そしてこの子がリゼル、そしてこっちの彼が……」


 そこで、シオンと名乗った彼が隣にいる、何やら機嫌の悪そうな金髪碧眼の男がぶっきらぼうに、


「クロウだ。……しかし小さいのが来たな。あのジジイ、何を考えているんだか」


 小さいと言われた私はむかっときたが、ジジイと言った瞬間空から柔らかそうなボールが落ちてきてクロウの頭に当たる。

 まるで悪口を聞いていたかのようだ。

 それに痛いと文句を言っているクロウ。


 たしかに少し高いところから落ちてきたような気がするが……そう思っていると、恨めしそうに私の方をクロウは見て、


「く、お前さえ来なければ俺はこんなところに来なくて済んだのに!」

「……私は頼まれてここに来たのですが」

「俺は頼んでない! 折角、戦車の擬人化ゲームを楽しんでいたのに……そんな暇があるなら世界の調整でもしてこいって、あのジジイに追い出されたんだ! ごふっ」


 再び何処からともなく柔らかそうなボールが落ちてきてクロウの頭に当たる。

 どうやら文句を言うと空からボールが落ちてくるらしい。

 うんざりとしたようにその消えていくボールを見ながら、


「俺はこの世界を作った神、あのジ……いや、お前が多分あったおじいさんがいただろう。それの息子だ」

「そうなんですか。ということは神様?」

「そうなるな。ただ新米神様だからまずこの世界で、遊んでいる暇があるなら神様業を学んで来いと追い出されてこの二人、シオンとリゼルと一緒に旅をしながら、出される課題をこなしていたんだ。まあ、その全てのクエストをこなせば、俺も含めて三人共一つだけ願い事を叶えてもらえるんだ」

「へー、そうなんだ。そういえばクエストが終わったら一つだけ願い事を叶えてくれるって聞いたような?」


 そんな説明も聞いたようなきがするなと私が思いつつ、全く関係なさそうな二人に、つまりシオンとリゼルに、


「そういえばお二人はどのような関係でクロウと一緒に?」

「……いいたくない」


 そう黙ってしまうリゼルだが、そこでシオンが、


「リゼルは、家宝である神剣クーゲルシュトライバーを、うっかり魔法を使った反動で真っ二つにしてしまいまして。それを元に戻してほしいと神殿でお願いしたら、このクロウと一緒にそのクエストをクリアして欲しいといった話になったのです」

「シオン、どうしてバラすの!」

「これから一緒に旅をする仲間ですので、隠し事は少なめで、ということです」

「だったらシオンの秘密も私に教えろ! シオンは結局何をお願いして来るのかさっぱりわからないじゃない」

「そうですね~、そのうちですね~」


 といったようにシオンは適当にはぐらかしてしまう。

 そんな二人を見つつクロウに私は、


「クロウは一体何をお願いしたの?」

「もちろん、新しいゲームだ! 新しいハードがもうすぐ出るからな」

「……そうですか」


 そう答えながらこのクロウは、何だかやる気が無いなと思いつつ、試しに聞いてみる。

 というよりは本当は一番初めにこれは聞いておかないといけない内容だったと今更ながら思う。

 

「あの、それでクリアしないといけないクエストって、どれくらいあるんですか?」


 その問いかけにクロウがちょっとだけ黙った。

 黙ってから、ニヤッと笑う。


「なんだ、それも知らずにここに来たのか?」

「き、聞き忘れただけだ!」

「そうかそうか……100だ」

「え? 私は何か聞き間違えたような気がするけれど、もう一度言ってもらってもいいかな」

「こなさなければならないクエストは、あと100個ある」


 それを聞いた私は、そんな沢山クエストがあるなんて、事前説明にもチュートリアルにも説明書にもないよ、聞いていないよ! と混乱するように思ったのだった。



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