表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ふたりぼっち  作者: 美波
3/3

冬3

**

「ユカリさんお疲れ様です。」


「なっちゃんお疲れー!」


今日で仕事納め。年末の忙しい残業の日々が終わる。


「あ、そういえばさぁ、明日スズ達と飲むんだけどなっちゃんも来るー?」


「明日…」


「29日!年末帰んないて言ってたし、スズ明後日までこっちいるって」


「29…」


ほんの一瞬返事を迷っていると、ユカリさんに気付かれてしまった。


「あれ、帰るの?」


「いや、まだ決めてな」


「帰ろうか迷ってるんだー?それは帰った方がいいよ、帰んな帰んな」


ユカリさんは飛び抜けて営業成績が良いけれど、それは多分人のことをよく見ているからだと思う。


「帰った方がいいのかな…」


小さく呟くと、ユカリさんは美人スマイルでうんと大きく頷いた。


なんとなく、明日が来るのが怖い。


**


次の日。

目が覚めると12時を過ぎていた。


「寝過ぎたな…」


適当に家事を終わらせて、部屋だけいつもより念入りに掃除した。

いつものカバンに充電器ごとケータイを入れて、くたびれたスエットを紙袋につめて家を出た。


実家に長居するつもりはない。自分の部屋は思い出がありすぎて近寄りがたいから。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ