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Act.3 魔法の仕組み~いわゆる説明回~

 長ぇ...なんだよ!こん長ぇなんて聞いてねぇぞ!!


「はは...まぁ流石にここまで長いとは思ってもみませんでしたよ...」

『頑張れ...』

「はい...」


 そうこうしている内にもうそろそろ一時間ぐらい経っただろうかと言うころ、ようやく出口が見えた。


「やった!!出口ですよ!兄者!!」

『お、ようやくか!長かったなぁ...』

「ですねぇ...」


 俺たちが出たのは森のど真ん中だった。通路の中で北国だと聞いていたが、流石と言った具合に雪が降り積もっていた。流石北国。


「ふぅ、ようやく出ましたね。この後どうしますか?」

『そうだなぁ...最寄りの町なんか分かるか?』

「最寄りの町でしたらライザが一番近いですね。ここら辺の町では一番大きいかと」

『よし。じゃあまずそこを目指そうか』


 これで晴れて冒険の始まりだな。


 もうそろそろ歩き始めて小一時間位経っただろうか。日向夏が話しかけてきた。


「兄者、もうそろそろ休憩しませんか?足がパンパンです...」

『おっと、すまん。ずっと嵌められたままだったから疲労感とかなかったわ。それじゃ、休憩するか』


 日向夏が簡単なたき火を作り始める。俺はずっと嵌められたままで何もすることがない。どうしよう...


「いえいえ、兄者には後でやってもらうことがありますから。もう少し待っててくださいね?」


 ん?そうなの?なんか嫌な予感がしないこともないけど...


 数分後。日向夏が休憩スペースを作り終えた。だがさっき作っていた焚き火には火が付いていない。なんで火を点けないんだ?


「ふっふふーん、さぁ兄者、その業焔魔法を使ってみてください!!」


 業焔魔法?そんなのあったっけ?って、あれか。アーティック効果のやつか。けどあれって付与魔法じゃなかったっけ...?


「あっ...」


 日向夏が思い出したように顔を手で塞ぐ。これはこれで可愛いなぁ。


「すいません...私の勘違いで...ま、まぁ、気を取り直して業焔魔法を使ってみますか!!」

『だな。ひとつ質問いいか?』


「はい?」


『その業焔魔法ってのは火関連の魔法ってのは分かるんだけどさ、スキル付与で付与された使ったこともない魔法をどうやって最初から使えるようになるんだ?』

「なるほど。ごもっともです。確かに最初は誰だって魔法を知らないと魔法は使えません。けど、アーティック効果などで兄者みたいに魔法付与の効果がある物があるんです」


 日向夏が饒舌に続ける。


「この場合は例外で、魔法を一回も使ったことがない人でも、その魔法をレベル分習得した状態に一時的になれるんです。このおかげで、例え一度も使ったことがない魔法でも使えるようになるんです」


 へぇ。装備したら自動的に魔法が使えるようになるのか。そりゃ便利だな。


 さて、話も終わった、と言わんばかりに日向夏が魔法を使い始める。どうもこの世界の魔法は詠唱が必要っぽいな。となるとそれを短縮する魔法みたいなのもあるのかな?


「火を司る業焔神トウハスよ、我にその超常なる力の一端を与え賜う。ヒュヤー・エシュテレン!!」


『おおっ』


 思わず唸ってしまった。だがそれ位凄かったのだ。なんたって何もない所から火が出てきて木に燃え移ったんだぞ!?これが興奮せずにはいられるか?魔法だぞ、魔法?人類の夢の一つだぞ?


『はぁ~、凄いなぁ...』

「えっ?そうですか...?やっぱり?」

『うん、格好良かったし何より見てて楽しかった。ほんと凄いな」

「ぁ、ありがとうございますっ!!今後も精進しますっ!!」


 お、おう。なんか反応凄かったがそんだけ嬉しかったってことなんだろう。そういうことにしておこう。


『それで、その魔法についてなんだけどもう一つ質問』

「?」

『その、業焔魔法があるっていうことは名前からして進化?みたいなのがあるのか?』


 名前が格好いいからな。中二病を発症しちまいそうだ。


「むぅ、鋭いですね。その通りです。今兄者の付与スキルにある業焔魔法というのは火炎魔法の天恵進化状態のことです。天恵進化、というのは進化魔法がレベルマックス、なおかつ使用者本人の才能、そして一定条件がないと取得することができない状態のことです。火炎魔法の進化前は基本魔法の火魔法になります」

『なるほど。それじゃあ火魔法以外にも魔法はあるってことだよな?』

「そうですね。火魔法以外の基本魔法は水、木、光、闇、があります。この五大基本魔法はどれも天恵進化ができることが確認されています」


 なるほど...


『もう一つ質問。さっきの魔法に「基本」っていう前置きが付いてるってことは例外もあるってことか?』

「そういうことです。実は魔法には特殊魔法というものがあって、基本五大魔法とは違うところがあるんです」

『どういう風にだ?』

「まず一つ目がレベルマックスになる数値が違うんです。基本五大魔法は全て基本魔法の最大レベルが10、進化魔法が15、そして天恵進化魔法、もとい天恵魔法がレベル5という風になっています。これに対して特殊魔法はステージ1、ステージ2が最大レベル20で、ステージ3がレベル10になっています」

『そのステージ1とか2ってのは一体?』

「特殊魔法は基本魔法と違って最大レベルが少し高いので呼び方が違うんです。それでさっきみたいな呼び方になっている訳なんですよ」


 なるほど...その特殊魔法についても種類がどうなってるのか聞きたいところだけど、かれこれ一時間近くも喋ってしまった。もうそろそろ出発しないと日が暮れそうだ。火を消して行くか。次の瞬間、


『ッー!?』

「っーー!?」


 日向夏が武器を手に取り構える。流石冒険者、と言ったところか。危険察知もその後の反応も温室育ちの俺には真似できないな。


「誰?」


 返答はない。


『どうする?敵かも知れないぞ』


 〔そうだ。兄者、鑑定を〕


 なるほど。その手があったか。よし。鑑定、発動!!

ようやく安定して2000文字台乗せられるようになってきた...

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