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詩*夜空へ*

夜の鯨

作者: a i o

夜の鯨は闇の中

星を吹いては

その身体を翻し

誰の夢を泳ぐ


穏やかな眼差しで

慈愛に満ちた声で

大きな闇のまま

優しく躊躇いを包み


思い起こすこと

思い返すこと

振り向いた夜の端から

それでも

迎える朝に向けて

あげる飛沫

誰かの涙に似た温度で


冷たい夜があって

ひとりではどうにも

堪えきれない夜があって


いく千の見知らぬ窓の中

彼は彼の

彼女は彼女の

さみしさを握りしめているから


夜の鯨は闇の中

照らされるには

かなしい気持ちを

救うでもなく

癒すでもなく

ただそれを知っていると

添う

大きな闇のままで







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― 新着の感想 ―
[良い点] 静かな優しさにぐっときました。
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