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知るということ繋がる世界

 各人のステータスについて確認し終えたところで感想、エニグマが高いのはまぁ、いいとしてテレザもレベルにしては魔力高いなぁ……俺もレベルにしてはステータス高いんだろうけどなんだ、この今のステータスで使えなさそうなスキルはなんなんだろうね。


 「あんたの父親である殿下もさっき話したけど、高位の術式をバンバン使ってたけど、あんたは魔力自体を引き継がず魔術スキルの才能のみ引き継ぐとかアンタはげいむって奴でステータスのみ引き継がない二周目でも始めたのかってレベルね」


 等とエリーゼさんに笑われながら言われた。果てしなく腹が立つが事実なので仕方ない。話に関係ないが、どうやらエリーゼさんも父さんにゲームについて聞いたことがあるようだ。


 ステータスの百中何ぼというのについて改めて聞いてみると単純に言って世界中の人間を百の段階で当てはめてこの人の身体能力は大体何位というものらしい。


 流石にまだまだ細かく数値化はできないようである。全世界の他人と比較できる辺り凄いと思うしそっちの方が難しいような気もするが、どうやらオーラの強弱の比較の発展魔術である為の仕様らしい。


 「まぁ、レイのステータスは、流石に源世覚醒したナナセやこの世界の鍛え上げた人と比べると心もとないけど十分素晴らしいステータスだと思うよ」


 とエニグマからのフォローをいただく、この世界で初めて得た友達は、本当にい奴だなぁ感じた。


 テレザもスキルが二つに見える構成だから残念に見えるだけで実は「魔術全般」とは本当に「魔術全般」なので相当なレアスキルらしいそれがスキルにあることについて、エリーゼさんの弟子の教育が良かったことを示してしまうらしく、エニグマの胸中は複雑そうである。


 「良かったぁ……本当に良かったぁ」とはテレザの言葉である。ただ、大体はⅡである為、修行不足は否めないとの事である。


 ステータスを見て俺の適正は近接を目指した方がいいようである。上位魔術Ⅳはかなりの魅力だが、魔力五とは頑張れば魔法使えんじゃね? ってレベルの魔力量らしい。


 対して、上位魔術はⅠでもテレザレベルでようやく一回使用可能な消費量との事なので戦闘に使うには博打すぎるとの事おとなしく前衛やっていた方がいいレベルなのである。


 他にも「唯我の境地」とやらが若干気になるがどうやら誰も聞いたことがないらしい。レアスキルみたいだが正直言ってあまりいい感じがしない。


 「まぁ、こんな感じになったわね。明日、アンタら三人全員自分の傾向にあった装備とか買ってきたら?」


 うん? 『三人』という言葉にエニグマと俺が困惑している。エニグマは、俺より困惑が少なく、テレザに関しては諦めの境地である。


 「わかってましたけど……納得できません」抗議の声を椅子に座ってあげているテレザ物静かだが抗議の強い意志を感じる。その言葉と意思に対してエリーゼさんがまっすぐテレザを見つめて言う。


 「研究や修行というのはね、家に籠っているうちはその人の能力レベルでしか完成しないの……だからあなたは私を師に持ったし私も貴女を弟子に持ったはずよ」


 確かにそういう部分もある。その説得でもまだ、テレザはグラつかない。まっすぐ師を見つめている。俺とエニグマもこれを黙って見守る。大所帯になるのも好ましくないが戦力が多いに越したことがないのも事実である。


 ただ……エニグマとその事についてこちらでも話し合っておく必要があるとエニグマの方に向く、が、どうやらエニグマに案があるらしくカードのスキル記述をトントンと叩きあちらの会話を邪魔しない様に合図を送ってきた。なるほど。


 「それに自分が所属する空間以外の知識は本当に貴重よ自分が思っている以上にね。それが自分の持っている知識以上に低レベルな物であろうともそういうものよ」


 優しくそういう、その言葉に少しグラつくテレザどうやらエリーゼはここで畳み掛けるようである。


 「私だって、他人との共同研究とかやりたくなかったわ。だって、他の人と話を合わせるのめんどくさいんだもん。正直、元々魔王軍に所属するのだってあそこの大魔導師の研究施設の使用が無ければ行きたくもなかったわよ。でも、したおかげで私はこの大陸でも有数の魔導師になれたし、このカードだって作れたわ!」


 自分の情けない所を盛大に暴露するエリーゼさんしかしこれもテレザの為なのだろう。多分。 訝しみこそしたが、実例を挙げられると反論もできなくなるのかさらにグラつくテレザにとどめの一押しとばかりに言葉を紡ぐ。


 「やりたくない、したくないということもやらなくてはいけない時もあるわ。あいつを守りたくない、こいつと仕事したくない。何故、このような者どもを守らねばいけないのか。そんな思いを抱きながら頑張っていった人たちを私、いえ、私たちは知っているわ……それに比べれば幸運な事なのよ? 短時間の付き合いとはいえ貴女も彼らに不快なものを感じなかったでしょう?」


 そんな彼らと共に世界って奴を少しでも見て行きなさいとエリーゼさんが言う。その言葉の前半部分に関してはエニグマも何かしら思うことがあるのか聞いた時に、顔を伏せていた。


 しかし、その言葉が効いたのか、テレザも納得しきってはいないものの「はい」と師の言葉に従った。明日は忙しくなりそうだったが、今は新しい仲間の祝福をしようと思う。


 話も終わり夜も更けてきたためエリーゼさんに客間に案内される。ここだけは一応整理してあったようで他の部屋よりきれいだった。肝心の部屋の雰囲気はぶっちゃけ和室だった。


 「これは、懐かしいね……」


 エニグマとエリーゼさんに聞くと、かつての父さんのに与えられていた拠点の部屋が和室だったらしく、部屋に一つくらいあると面白そうとの事でエリーゼさんも自分の家にも作っておいたらしい。


 正直、この家のあからさまな魔女の屋敷とういう赤レンガの家にあっているようないないような……そのような感じだ。


 六畳間位のエリーゼさんに与えられた部屋でエニグマと二人床につく、その過程で今日あった色々な事について思い起こす。今日は本当に色々あった。この世界での自分に関わっていくであろう世界情勢や、父さんの思い出話、自分の現在の強さなどや、新たな旅の仲間など、本当に一日であったこととは思えないほど色々あった。


 「なぁエニグマ起きてるか?」「基本的には、僕ら精霊種は恒常的に寝る必要性ないから起きてるよ?」


 どんな時に寝てるんだ? と聞いたら、身体が消耗した時に回復力を上げるときは寝るとの事である。なるほど理に適っているのかもしれない。俺の質問に答えた後に、逆にエニグマから起きてるかといった理由について聞かれる。 


 単純に今日の話だ、テレザを連れてって本当にいいのだろうかということ。一応、危険は避けるとはいえ、この旅には危ない事がいっぱいある。それなのに彼女を巻き込んで本当にいいのか。など考えている事を説明する。すると……


  「もう彼女は嫌々ながらも自分で納得して選んだよ? 私たちがどうとかこうとかして良いものなのかな?」


 そうだ、例え完全に彼女自身が納得していなくても、反強制であったとしても彼女に選択権があり、彼女に利益が確かにあるのだ。そして彼女はそれを理解し選んだのだそれを横から止めていい理由は俺たちにはない。


 「それに、僕たちにできることは彼女の為にしなくてはいけないことは、彼女が僕たちの旅についてきて良かったと思えるように頑張ることだと思うよ?」


 「ああ、確かにその通りだな」


 本当に、その通りだった。俺たちが気にするべきことはそこじゃなかった。ここでついて来ない方がいいとと言った方が明らかに彼女にとって迷惑だった。言わなくてはいけないとしてもそれはもっと前に言うべきで……全くなんで悩んでたんだろうと自分に問い正したくなるほど愚かな事だった。


 「その調子だと、解決したようだね眠るといいよ明日も大変そうだ」


 エニグマにそう言われ、改めて床につく明日もいろいろありそうだ。


 (きこえる……わたしのこえ……)

 (きこえた……あなたのこえ……)


 (きて……ここまで、わたしのりょ……いきまで)


  (あなたがわたしのしょじしゃだというのなら)


 声が聞こえる、誰かの声がその声に導かれて俺の意識は闇に溶けて行く。

まぁ、色々あります。

ついでに百人中は百は数人だったりするけど百中五十は何万人といます


同じ数値内でも当然実力差はあります。

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