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話が終わり、適正について

 テレザの帰りを待っている間に、父さんがこの世界で行った戦闘について教えてもらった。でたらめだなーというのが俺の感想である。しかし、父さんが攻撃に属する魔術苦手である事を知った時、少々親近感に似た感情を抱いた。


 子供というものは、何時もどこかでは親を超えてみたいと思っている者である。あの父親にも苦手な事が有ったのかという事は、その感情を膨らませ俺に、自信をつけるには十分な事であった。


 「へー、そんなこと有ったんだ」


 「あーでも、確かにナナセが攻性の術式を編んでるところ見たことないや。基本、防御と補助だったね、後やけに魔法が得意なくせに剣とか振るってるなぁーとか思ったらそんな理由があったんだ」


 丸椅子に座りながら大人しく聞いていたエニグマも初めての話だったらしく大変興味深そうにしている。しかし、何故このような話をしたのだろうか?


  「まぁ、これにも理由があるのよ少々待ってなさいそろそろ……」


 「ししょー!」ゼイゼイ「持ってきましたよぉおおぉお」


 急いで持って来たのだろう、声のトーンがあからさまに違う疲れ切った調子でテレザは話す。ゼイゼイと息が上がり肩を上下させるその有様は不憫としか言いようがなかった。かわいそうという言葉は今だけ彼女の頭上に輝いている。


 「おぉナイスタイミング流石自慢の弟子ね」


 「それ、魔法の修行で上手くいった時にだけ聞きたいです……」


 師匠のその調子のよい言葉に弟子として当たり前の嘆きを口にする。労いですらも今の彼女には逆効果なのだろう。もはや彼女の気は目に見えるほど落ち込んでいる。もういい、休め!


 「所でそれなんだい?」


 テレザが持って来たのは、空欄のカードだった。そのカードを人差し指で刺しながらエニグマは問う。本当になんだろう?


 「これはねー、なんと! その時点での人の実力が転写されるカードなのです。凄いっしょ!」


 そう言うとカードを天に掲げ、自慢するエリーゼさん。なるほど、事前情報だとその手の魔術は希少だと聞かされていたので。確かにそれを考えれば自慢したくなるのもわかるのだが……


  「それ別に、君が作ったってわけでもないんだろう?」


 呆れていたエニグマが言いたいことを言ってくれた。そう多分だが買っただけだろうからそこまで自慢するものでもないと思われる。


 というかエリーゼさんを何故か褒められないのは……蜘蛛の巣やら埃やらを被りながら肩で呼吸しているテレザが目の前にいるのが見えるからだろう。健気だな。


 「ふっふーん! 実は共同研究で私も作るの協力したから実は私も作った人の一人だったりするのよ!」


 そうなの? とエニグマがテレザの方を見て尋ねる。するとテレザが小さくコクコクと首を振る。どうやら本当らしい、共同研究とかできそうになさそうに見えたんだけどな。我が強そうだし…… 


  「まぁこれで黎やエニグマの強さが見れるわね。ついでにテレザ、アンタも見ておきなさい」


 「君は良いのか?」


 「見る理由ないし、いい」


 俺とエニグマは分かるがテレザはなんで見なくてはいけないのだろうか……


俺はテレザの方に目を向けると、椅子にいつの間にか椅子に着いていたテレザがやけに嫌そうな、でも何処と無く悪くはないし、仕方ないといった感じの困惑した表情にテレザの顔が七変化している。


 どうやらエリーゼさんの言葉の意図が分かったようである。


 「まぁ、エリーゼの研究でもあるから何が起こるかわからないし僕が先に使うよ」


 「ちょ、私の研究だから何よ」とエリーゼさんの声が聞こえるが、エニグマが無視して机の上のカード取りを使おうとしている。


 エリーゼさんの説明によればどうやら、触れて念じるだけで使えるようだ。エニグマはカードを掲げ念じるすると……


              エニグマ

種族・古精霊・後天的種族・魔族

LV100/60

体力100/55

魔力100/80

物理攻撃100/60

魔術攻撃100/80

物理防御100/55

魔術防御100/75

速度100/77


 主だった特殊スキル最高値をⅤと考え「転移スキルⅢ「脱出スキル限定でⅤ」」「召喚術Ⅲ」「剣術Ⅲ」「道具作成Ⅲ」


 とエニグマのカードには表示された。どこか不親切なような気もするが、現行の技術ではこれが限界との事そしてエニグマのカードに記されたステータスからつっこみどころ探すとすると……


  「なぁエニグマ?」「なんだい? レイ」「自己申告と種族微妙に違くない?」「正直、僕もびっくり……今まで自分の種族間違えてたんだね……」


 どうやら、本人すらも間違えて覚えていた種族に関して出る辺りそこそこ凄いカードらしい。真横のエリーゼさんのドヤ顔がムカつくが……素晴らしい発明だと思う。 


 「それでは次は私ですね」そう言ってテレザが机の上のカードを取る。いつの間にか、食事を食べ終えていたようだ。師の言いつけを守るためにカードを握るすると……


             テレザ・キャニスタイン

 種族ハーフヒューマン・ハーフスピリット

LV100/22

体力値100/15

魔力100/35

物理攻撃100/10

魔術攻撃100/43

物理防御100/8

魔術防御100/50

速度100/22


 主だった特殊スキル最高値をⅤと考え「魔術全般Ⅱ得意魔術のみⅢ」

 「家事スキルスキルⅢ・Ⅳ」


 「アレぇぇえ……」


 なんというか、種族が純粋な人間ではなかったのも驚いたが、スキル……これは多いのか少ないのかわからないな。そしてアンタら、顔を背けてやるな。特に、エリーゼさんあんた師匠だろう。


 テレザどこか悲しそうな目でカードを見ている。今にも身体が崩れ落ちそうだ。ステータス自体はそこまで低くはなさそうなのが逆に不憫だ。


  「きっ気を取り直して黎行きなさい! 殿下の息子の底力見せてやりなさい!」

 そう言いながらエリーゼさんは俺にカードを押し付ける。異論はないので受け取りカードに念じる。さて俺の実力はどのような物だろうか……


        リクドウ・レイ

種族・異世界の存在

LV100/2

体力値100/15

魔力100/5

物理攻撃100/20

魔術攻撃100/33

物理防御100/21

魔術防御100/10

速度100/35


 主だった特殊スキル最高値をⅤと考え「上位魔術Ⅳ」「唯我の境地Ⅰ」

 「料理スキルⅢ」「逆境での成長Ⅱ」「剣術Ⅲ」


 少しカードから離れ、頭に手を置いて、机に肘乗せて考えてみる。うん、高いけど低い。LV2程度でこのパラメーターは間違いなく今までの傾向から考えて高いだろう。


 しかし……と言ったステータスとスキルである。後、絶対上位魔術Ⅳって奴は魔力たった5程度で使えないと思うなぁー


 後ろにいつの間にか回っているエリーゼさんの笑い声を聞きながら、今明かされたステータスも含めて考えてみる。先はまだまだ長そうだ。

スキルとかは今後上がっていくし、表示されてないのもあります。テレザ?知らないな・・・



追記 魔力五では上位魔術どころか初級魔術すら特殊スキルと併用しなければ使えません

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