朝日と共に
「駄目だ、笑うな僕、僕……」
「いやー嬉しいな本当に」
生きていたのは嬉しいが、指を指してこちら笑ってる奴らにムカつく。玖珂、寄るな肩たたくなようぜぇ。
「えーっとどうやって助かったんですか?」
こちらを笑っていた玖珂たちは、ほどなくして落ち着く。未だに俺を笑っている姿はウザいがそれでもテレザの質問には答えるつもりなのか落ち着いてからこちらにむく。
「このマントと服のお蔭で僕はあの中で比較的に無事だったからね」
「ああ、そう言えばそれ防刃使用だったけ?」
刃の斬撃と衝撃波マントとその下の試作人造・神衣という服のおかげでベルセリカの斬撃にも比較的ダメージが少なかった。それでも衝撃自体は防ぎきれず、動けなかったのであの時立ち上がらず様子を見る事にした。
いよいよ玖珂が危なくなったという所でターンジャンプを使い玖珂の所に転移その後、ポーチから身代わりになりそうな生ものをぶちまけて渡した『カード』で異相空間転移したのが真相との事。
「君から貰った召喚符光避・異界を作るの悪魔の手のお蔭だね」
「アレそんな効果あったんですか」
「正直、無かったら危なくはあった。エニグマはもしカード無かったら防刃マントで受け流すつもりだったらしいし流石にそれじゃあ生存確率低かった」
空間転移後、あちらで回復、そして反撃に戻ってこようとしたら俺が玖珂の死に対して何か覚醒し始めたのでピンチになるまで観戦していたらしい。そう胸を張って答える玖珂につっこみたいものを感じながらも安心はする。
「まぁ、いいお前らが無事でよかったよ。おっ」
「ありゃ、髪の色も肌の色も戻ったっぽい そのままだと楽できると思ったんだけどね」
髪の色や肌の色と共に万能感や魔力、身体能力が薄れていく。残滓こそあり能力自体は向上し知識はあるそれで今は良い。
「どうやら、レイの変化だけでは無いようだよ?」
「ええ、空間が元のいそうに戻って行きます」
空間がノイズの様にブレながらその風景が変わっていくそこは元の位置とは違うが間違いなく進んでいた森であると理解できる。
「ありゃ、大分、森から進んでいるね」
「この風景からなんでそんな事が理解できるか知らないけど分かるならユミには案内を頼むよ。迷子になりたくないし」
「アチャ、しまった。ま、いいや私も迷子になりたくないし」
「こっちだよみんな」
そう言って玖珂は先を走り指を指す。木々をまるですべての位置を把握しているかのように歩き出す。
「あ、皆さん待ってくださーい」
玖珂の先導で俺たちは森を抜ける。これからどんな事が訪れるのかは分からない。だけど俺達なら、この四人でなら乗り越えられると、進んでいけるのだと俺は思った。何か、後ろを確認しながら光弾を上に『二回』放つエニグマ景気づけらしい、に奇妙な物を覚えながらもそれでも俺たちは歩き続ける。
「うん? あれ、皆さん見てください!!」
「祝福の光だねー」
「もう、こんな時間経ってたのか」
テレザが気づき空を見る。木々のスキマから朝日いや、昼の太陽が顔に照り付ける。勝利後のそれは本当に心地よかった。
(ヒは沈み、得た物はあれどモトより在りしものドコカに消えていく。レイ気をつけた方が良いよワタシのコエが聞こえるなら)
何所からか聞いた事のある声が聞こえる。それで願わくば明日は良き日でありますようにそう心から願っていたんだ。今はただ、前に進んでいこう




