結果
そうだ、もう飽きた。
こいつを倒して玖珂の、大切な仲間の敵を討とう。これで戻ってくるとは思わないけど早く丁寧に埋葬してやりたい。
目の前の敵を倒すことが当然できるという思いと仲間の死を思う寂寥感。そして何より何処かから湧き上がってくる諦念に身を浸される。
だが、その感情は同時に知識と魔力を俺から引き出してくれた。
「なんだと!!」
「これで終わりだ!!」
魔力が剣に集約される。
この技はその輝きで持って万物を薙ぎ払うその技は誰が呼んだか知らないが極光の輝きと呼ばれているらしい。
知らない知識が頭に入ってくるが気にしない。
今はただ目の前の敵を貫けばいいだけだから。
「故に、受けろ『至光の剣』だ」
「その魔法は!」
それは相手にただ暴力的なまでの魔力を叩きつけるシンプルな技。だが一つの元に集中する魔力はシンプルながら恐ろしい威力となってベルセリカに襲い掛かる。
悲鳴すら上げずに消滅したか、それとも逃げたか。
ただ分かるのは周囲を焦がす質量の光を浴びて無傷な者などいる筈もないという事と間違いなく相手に技自体は当たっているという事だ。
結果は単純
俺の勝利に終わった。
本来はまっさらな草原だったこの空間も地面は抉れ、草は所々焦げていた。地面も抉れ、草が無くなり地面ががめくれている。この様な状況なのにこの空間が消失していない辺りこの空間の創造者はよほどの者なのだろう。
「まるで俺の心のようだな」
ベルセリカと呼ばれる敵の生死の確認をしている時についつい周囲の様子の確認してしまう。この様状況なのになぜか心が静かだどこか他人事のような感覚すらする。俺がやったのもあるんだよな……
「なんて、黄昏ている場合じゃないな」
周囲を確認し今度は味方を探す、さっきの戦闘で見境なく技をぶっ飛ばしたのでテレザも何処かにぶっ飛んでいるからだ。
「ごっほごほ、殺す気ですか……」
「すまない待ってろ」
「?」
元の位置からそう遠くない所で土にくるまりボロボロになっているテレザを確認する。気管に土を吸い込んでしまっていた様でやたら咳き込んでいるのである程度、土を払い、気管を保護する。
その後に何故か頭に浮かんできた魔法を唱える。この魔力が高まっている状態がいつまで続くか分からんしな。
「大地の活力を今ここにいる我が仲間に今一度の立ち上がる力と命を 自然の祝福」
「えっこれって高位回復魔法……私の身体が、えっ? 地面も、レイさんこれは一体?」
周囲に暖かい光に包まれる。テレザや俺達の身体から傷が無くなる。そして周囲の地面も活力が湧いて来たのか草木が修復される。それは、あの声から教えて貰ったとは思えないとても優しい魔法だった。




