万能感故に
声の正体は分からなかったが言いたいこと何故かその声が言いたいことが理解できた。そしてあんなにも怪しく禍々しい声であったのに何故か、不審に思わなかった。
それに、力も他人から分けて貰っていた剣の感じと違いまるで自分の中、いや更に深くから湧き上がってくる感覚がある。
色々と疑問が出るそれでも、目の前の女を蹴散らす方が先だ!
俺と奴との距離は近距離だが、スピード差を考えると実際の距離は違うのかもしれない。しかし、最初っから走っていたおかげかこちらの力が上がったと思われていない。
このまま油断させてやる。戦闘にもさせず、消滅させてやる。
速度を一定に保ちつつ力を押え、相手に強くなったと気付かれない様に相手に向かう。
「喰らえ!」
相手は気だるげにそれを片手でガードしようとする。舐めやがったな。その程度で防ぐ事が出来るか。実際に剣を合わせれば、拮抗した。いや徐々に俺が押している。やはり『今』は俺の方が強い。
「なんてね」
舐めくさった顔でこちらを見るベルセリカ、その表情をしてから相手の力が跳ね上がる。今までどうやら力を押さえていたようだ。だがなぁ!!
湧き上がる力の桁今までの比ではない。剣を交えてからでも押し切るのは可能なんだよ!!
「へーやるじゃん」
込められた力も余裕といった様子で押し返そうとする。ジリジリと言った感じで押し返されている。
「なるほど、確かに『今は』お前の方が強い」
「ん、今は、だと!?」
流石に気づくか、でも遅いやり方は見たしな。
「『霊器機関、起動!! ソウルエンゲージ・システム接続!!』」
「目覚めよ、『創世の剣』よ!!」
髪がまるで炎の様に光り輝く、肌が焼ける様に黒く変色する。種族そのものが入れ替わっているように感じるその感覚はまるで何でもできる万能の存在に変貌したかのように俺に思わせてくれる。
あの時と似た様な感覚が俺を襲う。それと共に妙な声と感情が渦巻くただ目の前の敵を圧潰せよ、といいだろう文字通りひき肉にしてやるよ!!
「な、バカな!! これではまるで!?」
俺の姿を見て何がしかの感情があるのだろうがもう遅い。焼ける胸が謳うのだ死んだ仲間の無念を晴らせと。
重なっていた刃が離れてまた混じり合う。今度は速度で持ってこちらを打倒せんとしているらしい。無駄な事を……
今ならそう思う。何故ならこの状態の俺には誰も勝てないと確信しているからだ。
「くっ!!」
呻き声を上げて軋み行く敵の表情が心地よい。技などという小細工を使わずに相手を圧倒する現状が身を快楽に浸す。だが、
「もう、いい飽きた」
忘れてください 後書きに書かれていたことは 何卒、何卒




