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宿屋にて この町での目的は?

 俺たちは観光よりも先に安いけど程よい感じの宿屋を探した。エニグマなんか本当に真剣に悩んでいる。まぁ、あんなことがあれば、ね。


  「今度はばったりなんてないといいですね」


 俺たちが気にしている事さらっというテレザに俺たちは頭を抱える。人がまばらにいる熱気ゆえか外よりも体感温度が高い気がする。多分木々に囲まれている事も防風の役割を果たし思いの外所々霜のついている所があるのに寒くはない。


 そのおかげかテレザの調子も良くなっている。お口の調子も良くなっているようだ。あの師匠にしてこの子ありと言った感じか……


  「君たちー、しっかり探してくれ」


 先ほど、書店から買ったこの町の地図を片手に睨めっこしているエニグマ。正直、宿はこの小さい町だと三つくらいしか見当たらない為、適当に決めればいいかなーと思っている。


 一番高い宿以外の二つだが正直、質も値段も五十歩百歩っぽい。


  「俺的には北東の宿屋がいいと思う」


  「僕は南東の宿屋も悪くはないと思っているだよねー」


 何故、互いにその宿屋を選んだのか説明しあう。俺は単純に出口付近で最も目的地に近い宿屋を選んだ。あの時の二の舞が起きた時の為だ。


 しかし、エニグマはこの町での補給を前提に南の宿屋を選んだようだ。この町は北へ行く南から客の為に南の方が店が多い。確かに補給の中継点として南の方が適しているか……納得したのでここは俺が折れるべきだと思った。


  「よし、決まった。それじゃあ宿屋に行きますか」


  「「おー」」


 こうして俺たちは宿屋に向かう。今回の宿屋は普通の宿屋だ。ロビーにある暖炉がいい感じの雰囲気を出している。


  「暖かーい」


 テレザは速攻暖炉の近くによって暖まっている。俺とエニグマはそれをスル―して、フロントで手続きする。


  「俺とエニグマとそこで暖まっている金髪の子です」


 指でテレザの方を指す。宿屋の受付さん? も苦笑いで対応する。


  「おーい、テレザ行くぞー」


  「あっ待ってくださーい」


 受付さんに連れられて俺たちは行く。俺に言われて慌ててこっちに来るテレザとそれをあえて無視して置いて行こうとしていたエニグマは笑っていた。そうしてるけどエニグマよ。もし、テレザが何処かに言ってたらどう対応するつもりだったんだ?


  「エニグマさん。レイはともかくエニグマさんは本気でおいてこうとしませんでした!」


  「あーごめんね。ついついやりたくなった。でも暖炉で一人だけ暖まってるのも悪いと思うよ?」


  「ついって!!」


  「ごめんなさい騒がしくて……」


  「ふふ、仲がよろしいですね」


 テレザはエニグマが置いて行くつもりに気づいたのかエニグマに顔を真っ赤にしてぽかぽか殴っている。そんな騒がしい俺たちに迷惑しているのではないかと思い。宿屋の住人に謝る。家族で旅行ですか?等と聞かれるがそうでもないので違うと答える。


 部屋に来る間に茶番もあったがこうして宿屋の部屋に俺たちは着いた。部屋割りについては全員一緒になった。


 ぶっちゃけ俺ら全員性別違うし、もしまた襲撃されたときに対応する為でもある。一々別の部屋を借りるのも面倒なので家族部屋というのを借りたのだ。荷物も受け付けに預けずにここに置いてある。


  「まぁ荷物に関してはエリーゼのおかげで持ち運びやすいんだけどね」


  「このバック改めてすごいよな」


  「はい、ししょーも我ながらいい出来だと言ってました。」


 荷物の持ち運びというのは旅をする過程で本当に重要な案件だと思う。その負担を軽減してくれるこのバックは本当に良いものだ。話が逸れた。


 部屋の中央にある木の机に地図を置き、俺たちは落ち着いたところで明日の予定を決める為、話し合う。


 「ここらでちょっと暇が欲しい気もします」


 「いや、休みたい気持ちもわかるけど、ここだと遊ぶところもないからね?」


 「ですよねー」


 「次の場所へ行く為の交通機関とか無いのか?ここ」


  どうだろう? そうエニグマが言う。当然の話だがここから行くのは北国だ。当然交通手段も限られてくる。しかも、いくら皇帝の生まれ故郷とはいえ小さな町だって……「そいや皇都はどこにあるんだっけ?」


 皇都の位置いかんでは皇都付近まで交通機関が伸びてるかもしれない。最悪、今思えば親類なのだ何かとりなしてくれるかも!


  「あ、そう言えばそうですね!」


  「君、本気で言ってる?」


 そう考えて、口にするとテレザは良い顔をしてくれたが、エニグマは呆れた顔をした。


 曰く、そもそも現皇帝が大魔王の本当の血筋かわからない。


 本当の血筋だとして他の子孫に愛着を持っているかわからない。


 もし、持っていたとして政治がある故に個人的な感情で動けない。


 動けたとして部下もそうとは限らずに、皇位を狙う賊と勘違いして殺される可能性がある。


         そもそも肝心な話だがどう伝える?


  「息継ぎなしでそんな力入れて批判せんでもいいだろう……」


  「はは、元気出してください。レイさん」


 励ます為、にこやかに背中をポンポンと叩き慰めてくれるテレザの手に熱を感じる。ああ、いいな仲間って。


 だけど、とエニグマがいう。交通機関自体は探せばここから北東にある皇都にも着けるかもしれないとの事。直通の場合は、東には少々ずれるかもしれないけど歩いて行くよりはマシだし皇都に行けばもしかしたら追っ手を撒ける可能性がある。なので、明日の予定は補給が終わり次第、交通機関の調査となった。


 決まった為、この宿屋についている食堂に向かう。


  「しかし、そろそろ観光とかもしてみたいですよね……追われてる身の上だから仕方ないですけど」


  「そういうのはもっと大きな町でしない?」


  「まぁ皇都に行くにせよ次の中継地に行くにせよ遊べるところ通るはずだからそれまで我慢すべきだよテレザ」


 机で若干所在なさげに言葉を紡ぐテレザと慰める俺たち。こういう言葉を聞いて改めてテレザこの中で見た目は一番年下(見た目うんぬんはエニグマと僅差)なんだよなぁと思いだす。実年齢は知らんが。


置いて行かれそうになるとか結構あるよね


まぁここ最近一切落ち着いてないからね


テレザが息抜きしたいと言ってもやむなし

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